福井・おおい町の小浜湾。

ここで14日、気になる生き物が目撃された。

穏やかな海面から突き出た背びれ。

かなりの大きさに見える。

背びれをひらひら揺らしながら、優雅に泳ぐ生き物。

もしや、サメが現れたのか。

真相を確かめるため、取材班が現地に向かった。

人気が少なく、とても静かな港町。

背びれが目撃されたのは、若狭湾に突き出た大島半島。

その先端部に位置する、おおい町の海。

早速、船に乗せてもらい、あの背びれの生き物を探す。

目撃されたのは、岸から100メートル以内の湾内。

そこへ水中カメラを沈めて、海の中を見てみる。

光が差し込む青い海。

水は思ったよりきれいだった。

しかし、魚の姿は見えず、目立つのは海藻ばかり。

場所を少し変えて調べてみるが、やはり魚の姿は見えない。

そこで、港にいた漁師さんに聞いてみると...。

背びれの生き物を目撃した漁師「14日の昼ごろに、これくらいの...僕の手の幅くらいのマンボウが海面を泳いでたんですよ」

背びれの正体は、マンボウだった。

大きさは1.5メートルほどだという。

しかし、漁師さんでさえ目撃した時は、「サメだと思ったんで、気持ち悪いなと言ってました」とのこと。

あのマンボウは、写真にも収められていた。

その大きな姿。

サメと見間違えるのもうなずける。

しかも、マンボウの主な生息域は太平洋。

今の時期なら、海水温が温かい九州より南で多く見られるという。

それが、なぜ福井の海に?

実は、福井県内では2019年12月、ダイオウイカ、深海魚のアカグツ、さらに、1月14日には、めったに姿を現さない深海魚・リュウグウノツカイが海岸に打ち上げられた。

15日、WMO(世界気象機関)は、2019年の世界の平均気温が、2016年に次いで観測史上2番目に高かったと発表した。

相次ぐ珍しい生物の目撃情報も、気温と関係しているのか。

福井県水産試験場・石田敏一場長「暖冬で海水温が高いというようなことは、ないのかなと思います。対馬暖流の流れが強いのではないかなと。少し南から暖かいところに生息する魚がやってきているかなと思う」

対馬海峡から日本海に流れ込む、対馬暖流。

例年に比べ、2020年は流れが速いという。

この流れにマンボウが乗り、福井県へと迷い込んでしまったのでは、と指摘した。

また、越前松島水族館の鈴木館長も、「いつも見られないような魚が見られるというのは、日本海側の冬の特徴」だと説明している。

(福井テレビ)