安倍首相は23日、夏の東京オリンピック・パラリンピックを延期する可能性に初めて言及した。

政府関係者は、「大会の予定通りの開催は極めて厳しい状況だ」と指摘していて、中止ではなく、延期したうえでの開催を目指す方針を示している。

安倍首相「IOC(国際オリンピック委員会)の判断は、完全な形での実施という方針に沿うものであり、仮に、それが困難な場合には、アスリートのことを第1に考え、延期の判断も行わざるを得ない」

安倍首相は、大会を延期する可能性に言及したうえで、「中止は選択肢にないという点は、IOCも同様だと思う」と述べるとともに、「なるべく早く判断したほうがいい」と表明した。

政府関係者は、安倍首相がこのタイミングで延期の可能性に言及した背景について、G7の首脳が、「完全な形での実現」を目指すことで一致したことで、「中止ではなく、延期の流れが生まれた」と説明している。

また、政権幹部の1人は、「各国で選手がまともに練習できず、公平性の問題も生じている」と指摘したほか、別の幹部は、「開催を強行してもボイコットされるだけだ」と話すなど、政府内では、延期論が急速に広がっている。

週内にもG20各国の首脳によるテレビ電話会談に臨む予定で、大会の開催をめぐっても意見を交わす見通し。