新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府は当初5月6日までとしていた緊急事態宣言を延長する方針を固めた。

一方、待ちに待った1人10万円の給付金を支給する補正予算が4月30日、可決・成立した。

営業自粛などで厳しい経済状況が続く中、自治体では速やかな給付に向けた、先陣争いが激しくなっている。

世界遺産「白神山地」の玄関口でもある、青森・西目屋村の村役場には30日、早くも給付金の申請に訪れる人たちの姿が見られた。

職員「明日振り込みます」

申請に訪れた住民「はい。ありがとうございます」

住民「早ければ早いほどいい」

住民「1番でいいんでないかい。『2番じゃダメなんですか』というのも、あれもちょっとな」

西目屋村の人口は、1,335人。
実は11年前の2009年、いわゆるリーマンショック後に定額給付金が配られた時も、北海道の西興部村と並んで、“給付一番乗り”を果たした。

今回も支給を急ぐ理由を、村長はこう話す。

西目屋村・関和典村長「小さい自治体なので、そのへんは小回りがきくのかなと。しっかりと1人暮らしの老人にお届けしたい」

村によると、1人暮らしの高齢者の申請手続きは、すでに完了。
現金での給付を希望した7人については、30日の補正予算成立後に職員が自宅を訪れ、直接10万円を手渡す予定だという。

一方、日本最速の給付に向けて準備をしていたのが、阿蘇山などの山々に囲まれた、人口1,484人の熊本・産山村。

産山村・市原正文村長「早く村民の方々に渡して、みんなで頑張っていくぞと」

30日から振り込みを始める予定だったが、補正予算の成立が夕方以降になってしまったため、振り込みは最短で5月1日になるという。

これで、日本最速の争いは、30日に現金を届ける予定の青森・西目屋村に軍配が上がる...かと思いきや、なんと予算が成立する前に給付した自治体がある。

住民「30万円ね。1人10万円で、3人で」

北海道のほぼ中央に位置する、人口8,278人の東川町。

収入大幅減の人などを対象に、地元の金融機関が10万円を無利子で融資し、その金額を給付金で返済するという、いわば先払い方式をとった。

お金を受け取った住民「収入が激減したので、生活費に充てたいと思います」

では、ほかの自治体では、いつごろ受け取れるのだろうか。

東京・北区によると、28日は100件を超える問い合わせがあり、30日も朝から電話が鳴りやまない状態という。

区では、給付金に対応するための専用部署を新たに設けている。

東京23区で具体的な給付の時期が決まっている区は少なく、FNNの取材に、中央区や港区、渋谷区などは、「5月中に給付を始めたい」と回答。

また足立区は、6月下旬から順次振り込む予定、江戸川区は6月の振り込みを目標としている。

街の人「なるべく早くとは思うんですけど、政府のことだから」

一方、5月6日までとしていた緊急事態宣言について、30日、安倍首相は「依然厳しい状況が続いているのではないかと、わたしは考えておりますが、専門家の皆様のご判断を仰ぎたい」と述べた。

政府は、全国を対象に、1カ月ほど延長する方針という。
安倍首相は、その意向を自民党の二階幹事長に伝えた。