厚生労働省は、これまで37.5度以上の発熱が4日以上続くなどとしていた相談の目安を見直した。

福岡県内の医療従事者(20代)「もし陽性だったら、わたしたちが何人の人にうつしてしまっているのだろうとか、急に重症化するようなことがあったらどうしようとか、そこが不安でした」

PCR検査を受けられない不安をこう語った医療従事者の女性。

4月、同居の家族が38度以上の熱を出した。

翌日、平熱と発熱を繰り返す中、保健所の相談ダイヤルに電話をしたが...。

福岡県内の医療従事者(20代)「37.5度以上が4日間続かない限りは、それまでは様子を見てくださいと。医療機関は、熱が出ているときは受診させられないと言われて、相談ダイヤルの指示に従ってくださいと診てもらえなかった」

発熱した家族は、国が示す相談の目安である「37.5度以上の熱が4日以上続く」を満たしていなかった。

そのため、PCR検査を受けられず自宅待機に。

発熱から5日後、X線検査で肺炎の影が見つかったため、ようやくPCR検査を受け、その翌日に陽性が判明した。

しかも、無症状だった女性自身も陽性だった。

福岡県内の医療従事者(20代)「少しでも様子がおかしいと思った方だったり、身近に陽性者が出た人は、全員(PCR検査を)受けられるような形にしないと、みんな安心できないんじゃないかと思う」

こうした中、厚生労働省は8日、相談や受診に関する新たな目安を公表。

「37.5度以上の発熱が4日以上続く方」の文言を削除した。

新型コロナウイルスの感染が疑われても検査を受けられないというケースが相次いだことなどを受けて、判断の目安が変更された。

感染が疑われた際に受診をしたり、PCR検査を受けるかどうか相談センターに問い合わせる目安として、これまでは風邪などの症状だとか、37.5度以上の発熱が4日以上続いたり、強いだるさ、息苦しさがある場合としていた。

この基準が8日、改定され、具体的な体温や日数の数字が取り除かれ、高熱、だるさ、息苦しさなど、強い症状が出た場合には、すぐに相談するようにと変わった。

ただ、せきなどの比較的、軽い風邪の症状や味覚、嗅覚の症状の異常が続く場合も相談するようにとしている。

また、高齢者や基礎疾患があり、重症化しやすい人については、比較的軽い風邪の症状であってもすぐに相談するようにとしている。

この変更について、感染症にくわしい昭和大学医学部の二木芳人客員教授に聞くと、検査を希望する人が増加すると見ていて、PCR検査の能力がまだまだ足りないと懸念している。

また、検査の基準が下がることで軽症の患者がこれまでより多く判明することになる、そうなると、軽症者のための宿泊療養施設を増やす必要があるのではと指摘している。