今、世界中が同時に新型コロナウイルスという敵と闘っている。
世界中に発令された“緊急事態”
各国の現状は?
各国の国民はこの事態にどう向き合っているのか。
収束の見通しは見えてきたのか。
世界中で取材を続ける各国のFNN特派員が、世界8ヶ国11都市からリポートする。

【第1回4月10日:新型コロナウイルスと闘う世界 “緊急事態”世界11都市の特派員が伝える今】
【第2回4月17日:緊張が続く欧州 “最悪を脱した”NY 中国は企業活動再開 世界11都市の特派員が伝える今】
【第3回5月1日:新型コロナウイルスと闘う世界 8ヶ国11都市の特派員が伝える今】

世界の感染者数(5月1日16:30現在:ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)▼アメリカ合衆国:1,070,032人

ロサンゼルスの益野です。
この地域では、症状がない人も誰でも無料でコロナウイルスの検査を受けられるようになりました。こうした試みはアメリカの大都市では初めてだということです。結果は5日以内に出るということで、今日もこのように順番を待つ車がずらーっと連なっています。自治体としても、外出禁止の緩和に向けて市民の感染状況を徹底的に調べる方針です。

ニューヨークの中川です。
外出規制で地下鉄の乗客は9割減少しました。座席があいたことにより、多くのホームレスの人々が車内に寝泊まりしているのが問題になっています。行政側はこうした行動は利用客にもホームレスにとっても危険だとし、夜間に消毒するため、深夜運行をとりやめると発表。24時間運行があたりまえの NYの地下鉄に「終電」を設けるのは、異例です。

ワシントンの瀬島です。
こちらは首都ワシントンの観光名所リンカーンメモリアルです。外出制限が続いているにもかかわらず 今は多くの人々が散歩やジョギングを楽しんでいます。こうした「気の緩み」に取り締まりの強化を求める声が上がる一方、経済の悪化が深刻となり国民の間で不満が高まっているのも事実です。経済活動の再開を巡る対応は国内で大きく割れています。活動再開に踏み切る動きは、与党共和党の知事の州を中心に出ていて、試行錯誤の手探り状態が続いています。

▼トルコ:120,204人

イスタンブール清水です。
ボスポラス海峡を往来する船舶はほとんど見当たりません。トルコがいわゆる「マスク外交」を活発化させています。今週はアメリカに軍用機で50万枚のマスクを運びました。新たな感染者と死者の数も徐々に減り始めています。エルドアン大統領はラマダンが明ける5月下旬には生活は正常化に向かうだろうと楽観的な構えです。

▼ロシア:106,498人

モスクワの関根です。
ロシアの感染者は、ついに10万人を超えました。モスクワ市内は外出の取り締まりが強化され、緊張感が漂っています。毎日5000人から7000人もの感染者が増え続けている状態に、こちらの新聞では「これは嵐だ」という大きな見出しを全ページに載せています。プーチン大統領が「5月は最大の山場」と話すなど、ロシアはまさに嵐の真っただ中です。

▼中国:83,956 人

上海の城戸です。
後ろにあるデパートは今月、閉店に追い込まれ、看板もすでに外されています。感染対策で消費が落ち込んだ影響は確実に出てきています。ただ中国ではその一方で、感染の収束ムードが強まる中、これまで我慢していた消費者が購買意欲を一気に爆発させる”リベンジ的消費”に期待をしています。上海市はすでに大規模なセールも始めていて、1日始まった5連休が消費回復のきっかけなればと期待しています。

北京の高橋です。
今週マスク着用の規制が緩和されましたが、公共交通機関や商業施設などでは引き続き義務付けられるためほとんどの人はまだ着用したままです。国会にあたる全人代が予定より2か月半遅れた5月22日に開催されると発表されました。重要行事の開催で収束をアピールしたい中国ですが、深刻な打撃を受けた経済対策など課題が山積みです。

▼フランス:167,299人

パリの石井です。
今月11日の外出制限緩和に向け、政府は今週、対応策を発表しました。学校は、1クラス15人までで段階的に始めることとし、店も再開しますが、飲食店や映画館の閉鎖は続きます。また、公共交通機関では、マスクの着用が義務付けられることになります。

▼イギリス:172,481人

ロンドンの立石です。
今週はジョンソン首相が回復し公務に復帰、婚約者キャリーさんとの間に元気な赤ちゃんも生まれました。この奥に首相官邸があるのですが隣接する公邸で家族3人で暮らす予定です。メディアもそれなりに祝福ムードだったのですが、同じ日に死者数が26000人を超えヨーロッパではイタリアに次ぐ多さになったことが判明。「ヨーロッパで最悪の死者数となる可能性がある」との指摘も出るなど、緊迫した状況が続いています。

▼韓国:10,774人

ソウル熱海です。
日本と同様に大型連休を控え、感染拡大を防ごうと5月5日までの外出自粛を呼び掛けている韓国ですが、空港には大きな荷物を持った人の姿が多く見られます。実質困難な海外旅行に代わり、国内旅行の需要が急激に高まっていてリゾート地済州島を連休中に訪れる人の数は1日当たり3万人に上るとみられています。外出自粛要請から2か月、警戒心は確実に緩みつつあります。

▼タイ:2,960 人

バンコクの武田です。
タイでは、1日の新しい感染者数が4日連続で1桁台となっています。いまは閉鎖され、誰もいないこちらの公園ですが、5月3日からは、閉鎖が解除され、ジョギングをする人で再びにぎわいそうです。また、レストランでの飲食や美容院の営業なども条件付きで再開されますが、こうした制限の緩和が感染者数にどう影響を与えるか気になるところです。

【取材:FNN海外特派員取材班】