CL準決勝でミランのファンが「You’ll Never Walk Alone」で追悼

 1989年4月15日、サッカー界では忘れてはならない惨事が起こり、「ヒルズボロの悲劇」として今もなお語り継がれている。英サッカー専門誌「ムンディアル」公式ツイッターで、チャンピオンズカップ(現UEFAチャンピオンズリーグ)準決勝ミラン対レアル・マドリード第1戦でその悲劇を追悼してミランのサポーターが「You’ll Never Walk Alone」を歌った映像を公開。悲劇を繰り返さないように、と訴えかけている。

 1989年4月15日に行われたFAカップ準決勝リバプール対ノッティンガム・フォレストの試合で、その悲劇は起こった。中立地のヒルズボロ・スタジアムには多くのサポーターが訪れ、ゴール裏の観客席はリバプールのファンで埋め尽くされていた。そのゴール裏に詰めかけていたサポーターが試合中に将棋倒しとなった。この事故で多くの負傷者を出し、96人が死亡。イングランドのサッカー界で最大の惨事となり、スタジアムの安全面や環境面が大きく見直されるきっかけとなった。

 この悲劇に世界中のサッカー関係者が心を痛めた。その4日後に行われたチャンピオンズカップ準決勝ミラン対レアル・マドリードの第1戦では、プレーを中断して選手たちが黙祷を行なった。その時、スタジアムに来訪していたミランのサポーターを中心に、リバプールの応援歌として名高い「You’ll Never Walk Alone」が歌い追悼したのだった。

 英誌「ムンディアル」は公式ツイッターで、「ミランのファンはサッカーファンと団結してYou’ll Never Walk Aloneを歌った」とコメントを添え、その時の映像を公開した。それを見た人たちは、「世界最高のスポーツ」「美しい映像」といったコメントを寄せており、さらに同誌はコメント欄で「You’ll Never Walk Alone」について解説している。

「最近ではリバプールファンの中心に位置付けられているが、この象徴的な歌は長い間サッカーファンの団結を示すために使われてきた。マンチェスター・ユナイテッドのファンはミュンヘンの悲劇(ユナイテッドの選手らに犠牲者が出た航空事故)の後に、しばらくの間この歌を使っていた」

 リバプールのライバルクラブであるユナイテッドのファンも歌っていた時期があったことを明かした同誌は、セルティック、マインツ、1860ミュンヘン、クラブ・ブリュージュ、メヘレン、ルーゴ、PAOK、バリ・ユナイテッド、FC東京など世界各国で応援歌として採用されていることを伝えていた。

Football ZONE web編集部