移籍市場のやりくりで最大332億円を捻出 リバプールが黄金期を築いた背景

 世界中で感染拡大している新型コロナウイルスの影響により、プレミアリーグを含む欧州全域のリーグが中断を余儀なくされている。そんななか、英地元紙はリバプールがここ数年で見せる選手の売却と獲得のやりくりの巧みさを取り上げており、日本代表MF南野拓実の移籍金も、過去に在籍していた選手の売却から捻出した資金であったと振り返っている。

 中国で発生した新型コロナウイルスは現在欧州で猛威を振るっており、プレミアリーグも4月30日までの延期が決定。その後の再開も不透明な状況だ。今年1月にリバプールに加入した南野にとっても、2カ月でリーグとクラブが活動休止となり、適応するうえで手痛い足踏みを強いられている。

 そんななか、英地元紙「リバプール・エコー」は「リバプールとクロップに2億ポンド(約265億6000万円)をもたらしたマイケル・エドワーズの後悔なき2年計画」と見出しを打ち、「リバプールは2018年1月にコウチーニョを1億4200万ポンド(約188億6000万ポンド)で売却してから移籍市場で賢明な再投資を行なっている」と取り上げている。

 コウチーニョを売却して以降、スポーツ・ディレクターのエドワーズ氏はユルゲン・クロップ監督の要望を元に10人の選手を放出する大刷新を敢行したと伝え、「レンタルに送った選手分の移籍金を加えると、手にした金額は2億5000万ポンド(約332億円)にまでなった」と説明している。その資金を駆使し、オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクやブラジル代表GKアリソンを獲得し、リバプールの黄金期の礎を築いた。

 また、ザルツブルクから獲得した南野の移籍金は725万ポンド(約9億6000万円)とバーゲン価格とされていたが、「南野を獲得した資金は、ケントを売却した750万ポンド(約10億円)でまかなったものだ」と綴り、レンジャーズに売却したMFライアン・ケントの資金を南野に回したリバプールの抜け目なさに注目している。昨季はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝、今季はプレミアリーグ首位独走と圧倒的な強さを誇示する背景には、裏方のスマートな仕事ぶりがあった。

Football ZONE web編集部