10位:セリエAで無双する男

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:チーロ・インモービレ(イタリア代表/ラツィオ)
生年月日:1990年2月20日(30歳)
市場価格:5000万ユーロ(約60億円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/27得点7アシスト ※5月1日時点

 シモーネ・インザーギ監督率いるラツィオは今季、リーグ戦26試合を終えた時点で勝ち点62を稼ぎ、ユベントスに次ぐ2位につけている。チーム全体として印象的なパフォーマンスを見せていると言えるが、中でも際立った活躍を果たしているのがチーロ・インモービレだ。ラツィオ不動のエースはリーグ戦26試合を終えた時点で27得点を叩き出しているなど、得点ランキングのトップを快走中。セリエAにおけるシーズン最多得点記録(36得点)を更新する勢いである。

 そんなインモービレの能力値だが、やはり飛び抜けているのが「攻撃力」であると言えるだろう。決定力の高さ、ポジショニングの良さ、味方のパスを引き出す動き出しなどストライカーに必要なスキルを極めて高いレベルで持ち合わせており、30歳となった現在でもその能力はまったく錆びついていない。「攻撃力」の数値は「96」となった。

 また、相手DF陣の背後に抜け出す速さがあるなど「スピード」、身長184cmの体躯を誇り、クロスボールに合わせる技術も高いことから「空中戦」も高評価。「パス」の数値はやや落ちるが、ボールを収める上手さがあり「テクニック」も「85」と申し分ない数値となっている。ボルシア・ドルトムントやセビージャでは不発に終わった同選手だが、やはりCFとしてワールドクラスの才能を持つ選手と言えるだろう。

 現在はリーグ戦が中断している状況だが、いつか再開する時が来れば、インモービレは再びゴールネットを揺らし続けてくれるだろう。今は楽しみに待ちたい。

9位:レスターを支えるベテランFW

FW:ジェイミー・ヴァーディー(元イングランド代表/レスター)
生年月日:1987年1月11日(33歳)
市場価格:2000万ユーロ(約24億円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/19得点4アシスト ※5月1日時点

 2015/16シーズンに「レスター奇跡のプレミアリーグ優勝」に大きく貢献し、その名を世界に轟かせたベテランFW。同クラブ在籍8年目を迎えた今季もリーグ戦26試合を終えた時点で19得点を叩き出すなど好調を維持しており、得点ランキングのトップを走っている。若手主体のチームにおいて同選手の豊富な経験値とリーダーシップの高さは貴重なものとなっており、何よりサポーターからの人気も絶大。まさに「ミスター・レスター」である。

 ジェイミー・ヴァーディーの最大の武器は「スピード」にあると見て間違いないだろう。一度でもギアが入ると止めるのは非常に困難となり、相手の背後に抜け出す速さ、そして守備時にハイプレスでボールを追いかける速さともに申し分ない。33歳となった現在でもトップスピードが落ちないのはさすがと言うべきで、数値は「87」となった。

 もちろん、決定力の高さも際立つなど「攻撃力」も高評価。継続してゴールを奪えるあたりは強靭な「メンタル」があってこそのものだろう。このあたりは年齢を重ねるとともにより凄みを増しており、まだまだこの先もトップレベルを維持できるはずだ。

 その他に飛び抜けた能力はないが、大きく数値を落とした項目もないのが事実。「守備力」も他の並み居るCFと比較しても高いものとなっており、平均値を伸ばすことに成功している。今季の活躍ぶりを考えても、CFランキングのトップ10入りは妥当と言えるのではないだろうか。

8位:アーセナルの快速FW

FW:ピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン代表/アーセナル)
生年月日:1989年6月18日(30歳)
市場価格:7000万ユーロ(約84億円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/17得点1アシスト ※5月1日時点

 ボルシア・ドルトムントでの印象的な活躍を受け、ガボン代表FWは2018年1月にアーセナルへやって来た。イングランドの名門でもすぐに主力に定着した同選手は、昨季プレミアリーグの得点王に輝くなどその研ぎ澄まされた攻撃センスを存分に発揮。今季もここまでリーグ戦17得点を記録中と継続して結果を残しており、不調に陥っているチームを見事に牽引している。代えの効かぬ存在と言えるだろう。

 かつて日本代表MFの香川真司とも共闘したピエール=エメリク・オーバメヤンの武器は、陸上選手顔負けの「スピード」。加速力は申し分なく、一度でもトップスピードに乗られてしまうとDFにとってストップするのは非常に困難なミッションと化してしまう。このあたりはCFとしてだけでなく、ウィングとしても絶大な効果を発揮しており、スピードスターと称される選手の中でもトップクラスのものがあると見ていいだろう。数値は文句なしの「95」となった。

 それでいて得点力も高く、身体能力の高さを活かした「テクニック」にも優れるなど、なかなか欠点の少ない選手。CFとしてもウィンガーとしても優秀と、類稀なる能力の持ち主であることがわかる。「守備力」はまだまだ低いが、ここ最近はディフェンスへの意識がより強まった印象もあるなど、ますます怖い存在になってきた。文字通り「ワールドクラス」の選手であることに、疑いの余地はない。

 今回はCFランキングで8位となったが、今後も引き続き活躍が続くようであれば、トップ5入りも不可能な話ではない。引き続き注目していきたいところだ。

7位:ペップ・シティ不動のエース

FW:セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン代表/マンチェスター・シティ)
生年月日:1988年6月2日(31歳)
市場価格:6500万ユーロ(約78億円)
今季リーグ戦成績:22試合出場/16得点3アシスト ※5月1日時点

 ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティで「10番」を背負う不動のストライカー。今季で同クラブ在籍9年目を迎え、その間チームではガブリエル・ジェズスの台頭などもあったが、この男のエースの座は大きく揺るがず、現在に至るまでゴールを量産し続けてきた。今年にはプレミアリーグにおけるハットトリック数を「12」に伸ばし、アラン・シアラー氏が持つレコードを更新するなど、サッカー界の歴史の1ページにその名を刻んだ。まさに世界屈指の点取り屋である。

 アルゼンチン代表FWの「攻撃力」の高さは誰もが認めるところ。ペナルティエリア内外問わずどこからでもゴールを奪える決定力の高さがあり、左右両足から放たれるシュートは抜群のインパクトを誇っている。身長は173cmと大柄なタイプではないが、簡単に「フィジカル」で負けず、泥臭い得点も奪うなど、対峙するDFにとって常に脅威となることができる存在だ。「攻撃力」の数値は「93」となった。

 そして、アルゼンチン人らしい「テクニック」の高さと「ドリブル」の上手さもセルヒオ・アグエロの持ち味。狭いエリアでも両足を巧みに使いこなしたボールコントロールを活かし、シュートまで持ち込むなど同選手を止めるのは容易ではない。「スピード」は全盛期と比べるとやや落ちた印象は強いが、それでも「81」だ。穴の少ないCFであることは、一目瞭然である。

 怪我による離脱を強いられることも少なくはなく、そのあたりはマイナスポイント。しかし、単純な能力値では文句の付け所がない選手である。近年のシティ最大の目標はチャンピオンズリーグ制覇になるが、その高みへ向けてこの男の活躍は今後も不可欠となる。

6位:バルセロナの新たなピース

FW:アントワーヌ・グリーズマン(フランス代表/バルセロナ)
生年月日:1991年2月21日(29歳)
市場価格:1億2000万ユーロ(約144億円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/8得点4アシスト ※5月1日時点

 2014年にアトレティコ・マドリードへ加入したアントワーヌ・グリーズマンは、そこからメキメキと力を付け始めた。クラブのエースとなり、2017/18シーズンにはヨーロッパリーグ制覇の原動力に。さらに、フランス代表としても攻撃の核として大きく奮闘し、2018年に行われたロシアワールドカップでは母国の20年ぶりとなる優勝に最後まで尽力。文字通り「ワールドクラス」の称号を手に入れた男と言えるだろう。

 今年で29歳となったレフティーは、前線で様々なタスクを果たすことができる。トップ、トップ下、サイドハーフと幅広いポジションで質の高いプレーを連発し、「テクニック」と「パススキル」の高さ、抜群のシュートセンスを活かしてゴールとアシストの両方を量産する。「攻撃力」の高さは明らかで、ゴール前のクオリティに関してはもはや言うことはない。

「ドリブル」や「IQ」ももちろん高評価だが、アトレティコでディエゴ・シメオネ監督の下で培った守備意識の高さも見逃せないポイント。前線からのハードワークを怠らず、90分間ピッチを走り回る豊富なスタミナも兼備している。攻守両面においてウィークポイントの少ない選手であると言え、能力全体の平均値を対象とする同ランキングで堂々のトップ10入りとなった。

 しかし、今季より所属しているバルセロナではより守備面での役割を求められているなど、起用法が適切とは言い難い。そうした部分の評価は大きく下がり、今後もこのような状況が続く場合は同ランキングの順位を落とす可能性も否めない。