20位:世界を驚かせ続ける19歳

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:アーリング・ブラウト・ハーランド(ノルウェー代表/ボルシア・ドルトムント)
生年月日:2000年7月21日(19歳)
市場価格:7200万ユーロ(約86.4億円)
今季リーグ戦成績:14試合出場/16得点6アシスト(ザルツブルク)
今季リーグ戦成績:8試合出場/9得点2アシスト(ボルシア・ドルトムント)※5月3日時点

 今冬にザルツブルクからボルシア・ドルトムントへ移籍した19歳のアーリング・ブラウト・ハーランドが、世界に衝撃を与え続けている。ドイツの強豪で「17番」を背負った同選手は、ブンデスリーガデビュー戦で途中出場ながらハットトリックを記録すると、続く2戦目でも2ゴールをゲット。わずか56分間の出場で5得点を挙げる、驚異的な数字を残した。さらに、パリ・サンジェルマン(PSG)とのチャンピオンズリーグ・ラウンド16の1stレグでも2得点。大舞台でも圧巻の活躍を見せるなど、世界がそのパフォーマンスに熱視線を注いでいる。

 そんなハーランドの能力値だが、やはり飛び抜けているのは「攻撃力」であると言えるだろう。抜群の決定力の高さにポジショニングの良さ、19歳にして冷静さを常に保っている選手であり、継続してゴールネットを揺らすことができるのはこのあたりが大きな要因となっている。また、身長194cm・体重87kgの体躯を誇るなど「フィジカル」の強さも兼備。単純なぶつかり合いではそう簡単に崩れることはない。

 それに加え「スピード」もあるのが、この男の恐ろしいところ。一度相手の背後へ抜け出すと一気にゴールまで持ち込む加速力を誇っており、対峙するDFからすればなかなか封じ込めるのが難しい存在であると言える。「ドリブル」や「パス」の質はまだまだ伸ばしていく必要がありそうだが、19歳にしてすでにこれだけの武器を併せ持っているのは、やはり驚異的だ。

 大舞台での重要な一戦を前にしても、堂々とした姿勢を保つ鋼の「メンタル」も特徴的なハーランド。すでに世界最高への階段を上り始めている同選手だが、果たして「頂点」にたどり着くことはできるか。今後の活躍に期待だ。

19位:ペップ・シティの若き9番

FW:ガブリエウ・ジェズス(ブラジル代表/マンチェスター・シティ)
生年月日:1997年4月3日(23歳)
市場価格:5600万ユーロ(約67.2億円)
今季リーグ戦成績:24試合出場/10得点5アシスト ※5月3日時点

 今季よりマンチェスター・シティで「9番」を背負う23歳のストライカー。チームメイトであるFWセルヒオ・アグエロから多くを学び、シーズンを重ねるごとに着実に成長を果たしている選手だ。すでにブラジル代表の常連メンバーでもあり、昨年行われたコパ・アメリカ2019では母国の優勝に大きく貢献。サッカー王国のこれからを担っていく存在として、大きな注目を集めている。

 自身のアイドルを「ロナウジーニョ」と公言するガブリエウ・ジェズスの武器は、やはり「ドリブル」にある。ブラジル人らしい派手な「テクニック」を披露するのはもちろんのこと、「スピード」を活かして相手を一瞬で抜き去る技術も非常に高い選手だ。CFとしてだけでなく、ウィンガーとしても高質なプレーを発揮できる存在だと言えるだろう。「ドリブル」の数値は「87」、「テクニック」も「85」と高評価になった。

 そして、ゴールパターンも非常に豊富。右足だけでなく左足から放たれるシュートも抜群の精度を誇っており、クロスボールに合わせる技術が優れているなど「空中戦」でも強みを活かすことができる。攻撃的なポジションであればどこでもプレー可能な柔軟性もあり、「攻撃力」も高評価となっている。

 ただ、持っている能力は高いが、シティでは絶対的な主力ではないのが現状。偉大な先輩であるアグエロの壁を越えることはできていない。今後もこのような状況が続くようであれば、CFランキングでの順位をさらに落とす可能性も。

18位:エル・マタドール

FW:エディンソン・カバーニ(ウルグアイ代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1987年2月14日(33歳)
市場価格:2000万ユーロ(約24億円)
今季リーグ戦成績:14試合出場/4得点2アシスト ※5月3日時点

 パリ・サンジェルマンにおけるクラブ歴代最多得点記録を保持する実力屈指のザ・ストライカー。ゴールへの執着心と献身性を常に失わず、ピッチ内で結果を残し続けることができる選手で、サポーターからの人気も絶大だ。33歳となった現在でも点取り屋としての才能はまったく錆びついておらず、ネイマールやキリアン・ムバッペといった選手のサポートも怠らない。CFとして特別な才能を持つ選手と言えるだろう。

 エディンソン・カバーニの「攻撃力」の高さは誰の目にも明らかだ。決定力の高さは研ぎ澄まされており、アクロバティックなゴールから泥臭いゴールまでとパターンも非常に多彩。左右両足だけでなく、「空中戦」の強さを活かしたヘディングでの得点も多く、「点を取る」という能力に関してはもはや文句の付け所がない。オフェンスセンスの塊のような存在で、「攻撃力」は「86」と高評価になった。

 また、鍛え上げられた肉体も同選手の自慢の一つであるなど、「フィジカル」の強さも兼備。大柄な選手に身体を当てられても簡単にはボールを失わない粘り強さがあり、そのパワフルなプレーで局面を打開することも少なくはない。こちらも「82」と高評価になっている。「パス」や「ドリブル」こそ飛び抜けた数値ではないが、比較的穴の少ない選手であることがわかるだろう。

 しかし、ここ最近は怪我による負傷離脱を繰り返す事も多く、肉体面に不安が出てきたのは紛れもない事実。今季リーグ戦出場はここまで14試合で、得点数も4に留まっている。順位を大きく伸ばすには至らず、今回は18位フィニッシュとなっている。

17位:アルゼンチンの点取り屋

FW:マウロ・イカルディ(アルゼンチン/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1993年2月19日(27歳)
市場価格:6000万ユーロ(約72億円)
今季リーグ戦成績:20試合出場/12得点3アシスト ※5月3日時点

 セリエAで2度得点王に輝き、インテルでは主将も務めたが、今季は監督の構想外で放出の的に…。マウロ・イカルディはここまで、まるでジェットコースターのようなキャリアを歩んできている。ただ、レンタルという形で加入したパリ・サンジェルマンでは、今季ここまでリーグ戦20試合で12得点3アシストを記録中と好調を維持。選手としての評価を取り戻しつつある勢いだ。

 妻で代理人も務めるワンダ・ナラ氏の過激な発言が引き金となり、イカルディには何かとネガティブなイメージが付きまとうが、CFとしての能力が世界トップクラスなのは紛れもない事実。シュート精度は抜群で、ポジショニングの良さが際立ち、ボックス内での強さが目立つなど点取り屋として必要な能力はほとんど兼ね備えている。クロスへの対応も完璧で、身長181cmの体躯を活かした「空中戦」で強さを発揮できるのもポイント。「攻撃力」は「94」、「空中戦」は「90」と高評価になった。

「スピード」と「ドリブル」は飛び抜けた数字ではないが、大きなウィークポイントでもない。「フィジカル」も同様だ。また、周囲からの大きな批判に揺れることなく結果を残し続けることができるのは「メンタル」の強さが所以だろうか。いずれにしてもバランスの取れた能力値を記録しているのがわかる。

 ただ、イカルディはあくまでゴール特化型のCF。組み立てなどにはあまり関与しないため、試合展開によっては存在感が薄れてしまうことも少なくはない。そこはマイナスポイントと言えるだろう。

16位:ドイツ期待のストライカー

FW:ティモ・ヴェルナー(ドイツ代表/RBライプツィヒ)
生年月日:1996年3月6日(24歳)
市場価格:6400万ユーロ(約76.8億円)
今季リーグ戦成績:25試合出場/21得点7アシスト ※5月3日時点

 RBライプツィヒで不動のエースとして君臨するドイツ代表の若きストライカー。昨季はリーグ戦30試合で16得点という成績だった同選手だが、今季はすでに21得点を記録中と申し分ない活躍を見せており、ユリアン・ナーゲルスマン監督の下でより怖い存在へと変貌を遂げている。そのハイパフォーマンスにはリバプールやレアル・マドリードといったクラブが熱視線を注いでいるなど、近い将来のビッグクラブ入りが確実視されている選手の一人でもある。

 そんなティモ・ヴェルナー最大の武器は「スピード」だ。一瞬で相手最終ラインの背後を突き、一気にフィニッシュまで持ち込む恐ろしさを秘めている。とくに攻守の素早い切り替え、縦への素早い攻めを基本とするライプツィヒでは同選手の特長が引き出されやすく、ヴェルナーが継続して結果を残せるのもチームコンセプトと自らの武器が見事にマッチしているのが大きな要因と言えるだろう。もちろん、決定力の高さも兼備。「スピード」は「93」、「攻撃力」も「89」と高数値になっている。

 また、「スピード」を殺さないまま発揮される「ドリブル」の威力に、狭いスペースをもぶち破る「テクニック」の高さも同選手が持つ武器。CFとしてだけでなく、サイドアタッカーとしても十分に力を示すことができる存在だ。まだ24歳と若く、今後の成長にも期待できる。

 一方で「パス」やクロスの質に関しては改善の余地あり。ボールを収め周りに捌くといった仕事はあまり得意としていないため、ポゼッションを基本とするチームで1トップを任されると存在感が消えてしまうことがある。そのため、ドイツ代表などでは最前線よりサイドハーフで起用した方が吉と出る可能性が高いと言える。