GK

ヤスパー・シレッセン(オランダ代表/バレンシア)
生年月日:1989年4月22日(31歳)
市場価格:1200万ユーロ(約14億5000万円)
今季リーグ戦成績:24試合出場/30失点

 バルセロナではマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの牙城を崩せなかったが、オランダ代表の正守護神であり、大きな期待を背負って昨夏バレンシアへ。しかし、3500万ユーロ(約42億円)という高額な移籍金に見合ったプレーを披露したとは言い難い。

 特に昨年12月にふくらはぎを負傷してからはパフォーマンスの低下が著しく、混迷を極めたバレンシアを救うことはできなかった。不安定なプレーを続けたことでシーズン終盤はジャウメ・ドメネクにポジションを譲る試合も。

 1100万ユーロ(約13億円)にのぼる高額な年俸がチームの人件費を圧迫していることもあって、来季に向けて構想外となり、バレンシアはすでに移籍先探しに動いているとも伝えられている。古巣アヤックス復帰も選択肢の1つのようだ。

DF

ティエリー・コレイア(U-21ポルトガル代表/バレンシア)
生年月日:1999年3月9日(21歳)
市場価格:279万ユーロ(約3億2000万円)
今季リーグ戦成績:4試合出場/0得点0アシスト

 ポルトガルの名門スポルティングCPでトップチームデビューを飾ったばかりの俊英は、昨夏の移籍市場最終日にバレンシアへと引き抜かれた。ただ、この取引は現場が望んでものでは決してなく、アジア人オーナーのピーター・リムが主導したもの。

 バレンシアでプレーするにあたって実力不足は明らかだった。クラブの財政と限られた選手登録枠を圧迫するだけで、移籍金1200万ユーロ(約14億5000万円)は過大評価以外の何物でもない。2024年夏までの長期契約も、今のところ不良債権化まっしぐらといったところだ。

 本来は昨年8月に重傷を負ったイタリア代表DFクリスティアーノ・ピッチーニの代役を期待されたものの、コレイアが戦力にならず、バレンシアは2020年1月にローマからアレッサンドロ・フロレンツィを借り受けて急場をしのいだ。来季こそは2018年のU-19欧州選手権を制したポルトガル新黄金世代の才能を開花させたい。

ムクタル・ディアカビ(フランス/バレンシア)
生年月日:1996年12月19日(23歳)
市場価格:1500万ユーロ(約18億円)
今季リーグ戦成績:21試合出場/0得点0アシスト

 一昨年夏にリヨンから加入し、1年目はリーガで22試合に出場。エゼキエル・ガライやガブリエウに次ぐ第3のセンターバックとしての地位を確立し、ポテンシャルの高さを示した。ところが2年目の今季はプレーに安定感が全くなく、度々非難を浴びることになる。

 新型コロナウイルス感染拡大にともなう公式戦戦中断前最後の試合になったチャンピオンズリーグのアタランタ戦で大敗の一因となるPKを献上。さらにリーグ再開初戦のレバンテ戦では、1-0でリードしていた後半アディショナルタイムに不用意なファウルで相手にPKを与えてしまい、バレンシアは勝ち点2を失うこととなった。

 度重なる愚行には、当時のアルベルト・セラーデス監督も「また同じことが起こってしまった。あまりにも多い。中断期間中に彼とはこのことについて話し合ったのに…」と苦言を呈した。身体能力は抜群だが、試合中に度々集中を欠く悪癖は一向に改善されない。今季はセンターバックに負傷者が続出して出番を得られたものの、すでに来季に向けた放出候補とも噂される。

フェルナンド・カレロ(スペイン/エスパニョール)
生年月日:1995年9月14日(24歳)
市場価格:400万ユーロ(約5億円)
今季リーグ戦成績:15試合出場/0得点0アシスト

 バジャドリーで評価を高め、昨夏エスパニョールへと移籍を果たした。昨季の7位からジャンプアップしてチャンピオンズリーグ出場権獲得に向けた投資だったのかもしれないが、後半戦はほとんどピッチに立てず、クラブも降格の憂き目に。リーグ戦再開後に至ってはバルセロナ戦の1試合のみしか出番を与えられず、苦しい状況を変えるような活躍は見せられなかった。

 もともとセンターバックとしては小柄かつ細身で、競り合いを得意とするタイプではない。予測やビルドアップ能力に長けたモダンなプレースタイルのため、ファイター型のナウドとのコンビで活躍が期待されていた。しかし、その目論見は失敗に終わった。終盤はほとんど戦力外状態になり、市場価値は1年で50%以上下落してしまった。

ジュニオル・フィルポ(ドミニカ共和国/バルセロナ)
生年月日:1996年8月22日(23歳)
市場価格:2000万ユーロ(約25億円)
今季リーグ戦成績:17試合出場/1得点2アシスト

 ジョルディ・アルバの負担を軽減し、将来的には後継者になることを見越してベティスから獲得したものの、バルセロナのスタイルへの適応に苦しみ続けた。すでに来季に向けた放出候補の1人と目されている。

 細かな怪我にも悩まされたが、パスワークにフィットしきれず、ミスも多かった。ベティス時代に自身を抜てきしてくれた恩師キケ・セティエンの監督就任も追い風にはならず。守備力にも大きな不安が付きまとい、ジョルディ・アルバとの力の差は最後まで埋められなかった。

MF

デニス・スアレス(スペイン代表/セルタ)
生年月日:1994年1月6日(26歳)
市場価格:950万ユーロ(約11億4000万円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/1得点5アシスト

 17歳でマンチェスター・シティの下部組織へ移籍して以来、8年ぶりの古巣復帰ということもあって期待は大きかった。セルタがバルセロナに支払った移籍金1300万ユーロ(約16億円)も決して安い金額ではない。

 ラフィーニャやサンティ・ミナとともに大型補強の目玉でもあった。ところがセルタは大不振に陥り、デニス・スアレスも細かな負傷を繰り返してパフォーマンスが上がらず。残留をかけた重要な終盤戦もハムストリングの負傷で欠場を強いられ、チームの力になれなかった。バルセロナやアーセナルでも振るわず、復活を目指すシーズンでもあったが、完全に期待外れに終わった。

キ・ソンヨン(元韓国代表/マジョルカ)
生年月日:1989年1月24日(31歳)
市場価格:240万ユーロ(約2億9000万円)
今季リーグ戦成績:1試合出場/0得点0アシスト

 不安定だったマジョルカの中盤に力強さを加えると期待され、1月にニューカッスルから加入したが、6月末に契約満了を迎えてシーズン終了を待たずに退団。最近になって古巣FCソウル加入が発表され、11年ぶりの母国復帰を果たしている。

 在籍半年でリーグ戦の出場は1試合のみに終わった。3月7日に行われたラ・リーガ第27節エイバル戦の終盤に久保建英との途中交代でデビューしたが、出番はこの一度のみ。負傷に悩まされてベンチ入りもままならず、ピッチ上で久保との共演は実現しなかった。

 背番号10を与えられたキ・ソンヨンは、イドリス・ババやサルバ・セビージャを脅かしてマジョルカの1部残留に向けた切り札になるはずが、完全なる誤算に。この補強失敗は1年での2部降格を避けられなかった要因の1つだったかもしれない。

FW

ロニー・ロペス(ポルトガル代表/セビージャ)
生年月日:1995年12月28日(24歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
今季リーグ戦成績:5試合出場/0得点0アシスト

 母国の名門ベンフィカからマンチェスター・シティに引き抜かれ、フランスで名を挙げた快足ウィンガーだ。一昨季、モナコでリーグ戦15得点を奪って一気に評価を高めた。2018/19シーズンは出場時間が減ってゴールやアシストの数字も振るわなかったが、セビージャが支払った移籍金2500万ユーロ(約30億円)と5年の長期契約は期待の表れだっただろう。

 しかし、蓋を開けてみればリーグ戦の出場はわずか5試合132分間のみ。サイドの激しいポジション争いを勝ち抜けず、スペインへの適応にも苦しんだ。14得点と大爆発したアルゼンチン代表FWルーカス・オカンポスとは対照的で、冬の移籍市場でスソが加入したのも立場を悪くする決定打に。ロニー・ロペスにとっては失望ばかりが残るシーズンになってしまった。

 すでに来季はフランス復帰やトルコ移籍などが噂されており、セビージャからの放出は既定路線。セビージャは代わりのサイドアタッカーを探すにあたって、久保建英に興味を示しているとも報じられている。

ウスマン・デンベレ(フランス代表/バルセロナ)
生年月日:1997年5月15日(23歳)
市場価格:5600万ユーロ(約67億円)
今季リーグ戦成績:5試合出場/1得点0アシスト

 またしても負傷に祟られ、1年を通してほとんどプレーすることができなかった。才能はピカイチで変わらず期待はされるが、近年は全くと言っていいほど力を発揮できていない。

 デンベレはドリブルで局面を打開できるバルセロナにとっても貴重なオプションのはずだが、昨年11月に右足太ももに重傷を負ってからは全試合を欠場。キケ・セティエン監督のもとでは1試合もプレーしていない。

 プレースタイルのみならず私生活も奔放で問題行動が多く、プロ意識に欠けると指摘されることもある。チャンスをフイにし続け、今夏の売却を求める声も大きい。完全復活の日はやってくるのか?

ボルハ・イグレシアス(スペイン/ベティス)
生年月日:1993年1月17日(27歳)
市場価格:1200万ユーロ(約14億5000万円)
今季リーグ戦成績:35試合出場/3得点3アシスト

 昨季エスパニョールで17得点を挙げ、ルビ監督とともにベティスへ引き抜かれ、エースストライカーとして大きな期待を背負っていた。

 ところが総試合時間の3分の2ほどに出場しながら、1試合あたり平均0.9本と満足にシュートすら打てず、チャンスがやってきても外し続けるばかり。終わってみればリーグ戦3得点と全く結果を残せず、ベティス低迷の大きな要因となってしまった。

 2部サラゴサからエスパニョールへステップアップして一躍ブレイクした遅咲きの巨漢ストライカーは、いまや木偶の坊的な扱いを受ける。1年でこれほどまでに評価が急落してしまう例も珍しい。

ルカ・ヨヴィッチ(セルビア代表/レアル・マドリード)
生年月日:1997年12月23日(22歳)
市場価格:3200万ユーロ(約38億5000万円)
今季リーグ戦成績:17試合出場/2得点1アシスト

 フランクフルトでブレイクし、天下のレアル・マドリード移籍を果たして満足してしまったのか、ピッチ上で全く振るわなかっただけでなく、ピッチ外でもトラブルを起こし続けて世界中の失望を買った。

 リーグ戦出場は17試合あるが、1試合あたりの平均プレー時間は26分と、いつまで経ってもトップフォームを披露できない。2得点という寂しい成績も低調ぶりを物語っている。カリム・ベンゼマから定位置を奪おうなどという気概も感じられなかった。

 さらにピッチ外では、新型コロナウイルスの感染が広まった時期に故郷セルビアに帰省し、28日間の自主隔離が義務づけれているにも関わらずパーティーに参加したことが判明して猛批判を浴びる。極めつけにその後の自宅トレーニング中に骨折すると、終盤戦のほとんどを欠場した。

 クラブやリーグが公式戦再開に向けて細心の注意を払いながら動いていた6月には、ギプス姿で仲間たちとのバーベキューやプール遊びに参加する姿をSNSに投稿。怪我をしてリハビリ中とは思えない放蕩ぶりで完全に信頼を失った。ガレス・ベイルやハメス・ロドリゲスとともに、もはやマドリーに居場所はないか。

フォーメーション

GK
ヤスパー・シレッセン(バレンシア)

DF
ティエリー・コレイア(バレンシア)
ムクタール・ディアカビ(バレンシア)
フェルナンド・カレロ(エスパニョール)
ジュニオール・フィルポ(バルセロナ)

MF
キ・ソンヨン(マジョルカ)
デニス・スアレス(セルタ)

FW
ロニー・ロペス(セビージャ)
ウスマン・デンベレ(バルセロナ)
ボルハ・イグレシアス(ベティス)
ルカ・ヨヴィッチ(レアル・マドリー)