ユベントスの予想先発メンバー

 いよいよUEFAチャンピオンズリーグ(CL)が再開を迎え、現地7日にはラウンド16の2ndレグが開催される。1stレグでリヨンに0-1で敗れたユベントスは本拠地で挽回し、本来あるべき姿を見せたいところだ。果たして欧州最強に向けて歩を進めるのはどちらになるだろうか。両クラブの現状や、先発出場メンバーを占う。

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システム:4-3-3

▽GK
ヴォイチェフ・シュチェスニー

▽DF
フアン・クアドラード
マタイス・デ・リフト
レオナルド・ボヌッチ
アレックス・サンドロ

▽MF
ロドリゴ・ベンタンクール
ミラレム・ピャニッチ
アドリアン・ラビオ

▽FW
フェデリコ・ベルナルデスキ
クリスティアーノ・ロナウド
ゴンサロ・イグアイン

 すでに優勝が決まっていたため、現地1日に行われたセリエA最終節のローマ戦は主力を大量に温存することができた。リーグ戦の終盤4試合で3敗しているのは気がかりだが、クリスティアーノ・ロナウドやロドリゴ・ベンタンクールといったエース級が万全の状態でリヨン戦に臨めるのは大きなアドバンテージだ。

 パウロ・ディバラは個別トレーニングを続けており、リヨン戦出場は微妙な状態だが、時間限定でなら起用できるかもしれない。マウリツィオ・サッリ監督は前日記者会見の中でディバラについて「ピッチ上で練習はしているが、まだメディカル部門に任せている。当日の朝、どうなるか見たうえで本人やドクターたちとプレー可能か話をしたい」と難しい状況であることを明かした。

 セリエAのラスト2試合を欠場していたマタイス・デ・リフトも復帰可能と見られる。負傷のためマッティア・デ・シリオ、ドグラス・コスタ、サミ・ケディラの3人はリヨン戦に出場できない見通し。

 サッリ監督はフアン・クアドラードの先発起用を示唆したが、「ディフェンスか前線かはまだ決めていない」と述べており、右ウィングに入る可能性もありそうだ。その場合は右サイドバックにダニーロが起用されるだろう。

 なお、リーグ戦最終盤に出番を得ていた若手選手たちの多くはCLの登録リストに含まれていない。

リヨンの予想先発メンバー

システム:3-5-2

▽GK
アントニー・ロペス

▽DF
ジェイソン・デナイヤー
マルセロ
マルサル

▽MF
レオ・デュボワ
ウセム・アウアー
ブルーノ・ギマランイス
マクセンス・カケレ
マクスウェル・コルネ

▽FW
メンフィス・デパイ
ムサ・デンベレ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でリーグ・アンは再開されないまま2019/20シーズンを終えることになったが、リヨンは7月に入ってから5度の練習試合とクープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝のパリ・サンジェルマン(PSG)戦をこなしており試合勘を保てるよう努めてきた。

 それでもリュディ・ガルシア監督は「3日ごとにプレーすることで試合勘は間違いなく向上したが、疲れもあった。ユベントスは36節でリーグ優勝を決めていたため、最後の2試合を休養のために効果的に使っていた。我々には試合のための体力が不足しているのだから、デメリットはほとんど全てこちらにある。少なくともクープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝のPSG戦で体調が悪くないことは示されているが…」とコンディション面への不安を口にした。

 なお、1stレグで決勝点を挙げたリュカ・トゥザールはヘルタ・ベルリン移籍のためすでにチームを離れており、ユベントス戦2ndレグには出場できない。スタッド・ランスへ移籍したマルタン・テリエ、ニース移籍が決まったアミン・グイリも同様だ。

 システムは前回のユベントス戦で機能性を証明した3-5-2の継続が予想される。ブルーノ・ギマランイスをアンカーに据える布陣はPSG相手にも十分に通用し、クープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝では延長戦も含めた120分間で相手より多くのシュート22本を放った。負傷による長期離脱から復帰を果たしたメンフィス・デパイが加わることで前線の破壊力は前回対戦時よりも大きく増している。

マッチプレビュー

 ホームとはいえリヨンが1stレグでユベントスに完封勝利を収めるとは誰が予想しただろうか。周到に準備された新システム3-5-2は、あの試合からリヨンのベースとなっている。

 もともとリヨンを率いるリュディ・ガルシア監督は、ローマ時代もマルセイユ時代も4-3-3を愛用してきた。バルセロナ的な攻撃的なスタイルが持ち味で、3バックはあまり馴染みがない監督として知られていた。

 ところがデパイをはじめとした負傷者の続出により変化を迫られると、直前の試合で当時加入したばかりだったブルーノ・ギマランイスを中盤の要に据える3-5-2をテストし、ユベントス戦でも継続して採用。U-23ブラジル代表の一員として東京五輪出場権をかけた戦いを終えたばかりだったブルーノ・ギマランイスは、すぐさまチームに欠かせない中盤の要となった。

 あれから約5ヶ月が経過し、トゥザールが去り、デパイが復帰するなど多少の入れ替わりはあったが、3-5-2は今のリヨンの基本戦術になっている。守備時も単純に5バック気味で構えるのではなく、ボールの動きに合わせて両ウィングバックが巧みにポジションを調整し、4バックのような形になることでバランスを取る。攻撃時は3バック、守備時は4バックになる可変システムという表現が最もしっくりくるか。

 対するユベントスはセリエA9連覇こそ達成したものの、5ヶ月前からさほど大きく変わったわけではない。むしろリーグ戦終盤のつまづきは気がかりだ。再開直後は4連勝と好調だったが、上り調子のミランに敗れてからは8試合で2勝2分4敗と大きく調子を落とした。

 さらに順位表の上では2位になったインテルに勝ち点1差まで迫られた。この下り坂傾向が続けば、圧倒的な強さを見せてきたホームでリヨン相手に不覚をとり、今季最後のトーナメントからいち早く脱落という結末もありうる。

 サッリ監督は前日記者会見で「リヨンは進化している。3バックになってからはるかに堅実になり、中盤の密度も上がっているし、カウンターのスピードもある。1stレグの結果(敗戦)もあるので、落ち着いて、集中して臨む必要のある、非常にタフなゲームになる」と気を引き締めた。

 一方、リヨンを率いるリュディ・ガルシア監督も「通常なら1stレグに勝っていれば次のラウンドに進む可能性は高まるが、ユベントスが相手なので、彼らの強さを考えると50:50といったところだろう」と警戒を怠らない。

「ユベントスは9年続けてセリエAのタイトルを勝ち取った。それだけで彼らの強さを知ることができる。だが、相手は昨季に比べてディフェンスは脆いので、我々はゴールに向かってプレーしながら、当然その弱点を最大限に活用していきたいと思っている。トリノでゴールを決められれば、次の段階に近づけるだろう」

 リヨンが1stレグのリードを守りきって下剋上を果たすか、あるいはユベントスが横綱相撲で押し切って逆転突破を決めるか。トリノでの重要な一戦は、現地7日21時(日本時間8日4時)キックオフだ。