毎年4月は、小さな身体にランドセルを背負って小学校に通う新1年生の姿を見るようになりますね。知らない子でも心の中で応援したくなってしまうような健気な姿、親は当然大きな心配を抱えているはずです。ということで今回は、友人の子どもが1年生だったころの体験談をお届けします!

息子が小学校に入学

これは私の息子が小学校に入学した直後のエピソードです。
小学校までは子どもの足で片道30分かかります。これまで毎日幼稚園まで送り迎えしており、息子だけで外を歩かせたことはありません。

1人っ子ということもあり「まだまだこんなに幼いのに、子どもだけで道を歩くなんて……」と、私はどうしても心配で仕方ありませんでした。

親は不安がいっぱい!

入学式が終わり、本格的に通学が始まりました。
朝は登校班で集団登校しているのでまだ安心ですが、帰りは上級生がいないので1年生だけで下校することになります。
しかも我が家は校区の端のほうにあるので、友達と別れた後、息子は1人で家まで帰ってこなければいけません。

交差点もあるし、1人では無理だろうと思い、私は下校時間に合わせて学校の近くまで迎えに行くことにしました。

息子の表情が気になって……

最初は私の顔を見ると「ママー!」と喜んでいた息子ですが、数日たつとなぜか表情が曇り、態度も悪くなってきました。

「学校で何か嫌なことがあった?」「友達と喧嘩でもした?」と気がかりだったのですが、やっと聞き出した理由はなんと「ママが迎えに来るのがイヤ。もう迎えに来ないでほしい……」というものでした!

親が思うより成長しているのかも

さらに詳しく聞いてみると、どうやら息子は大人抜きで友達と帰ったり1人で道を歩いたりしてみたかったのだそうです。
それなのに私が学校の近くまで迎えに行ってしまったので、ガッカリしたんだとか。

私にとっては心配なだけの通学も、息子にとっては1歩大人に近づける楽しみなことだったんですね。
話を詳しく聞いて、私は改めて息子と交通ルールを確認しました。そして、「これからは家のベランダから見るだけにするね」と約束したのでした。

まとめ

親はどうしても心配してしまいますが、子どもは意外と前向きに成長しようとしているのかもしれませんね。過保護になりすぎず、放置しすぎず、ほどよい距離感で見守りたいものです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの