【どこまで分かる その検査】最新!脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク 本当に悪いのは「変性LDL」値 

【どこまで分かる その検査】最新!脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク 本当に悪いのは「変性LDL」値 

 将来の脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクが分かる「LOXインデックス」という最新の血液検査(2〜3ccの採血)。国内の約1200施設以上の医療機関が導入しているとされる。従来の血液検査と何が違うのか。希望する患者に実施している心臓血管治療施設「所沢ハートセンター」(埼玉県)の桜田真己院長が説明する。

 「脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化のリスクマーカーとして、従来の血液検査ではLDL(悪玉)コレステロール値が一般的でした。しかし、LDLが低値でも約3割は心筋梗塞を発症し、脳梗塞とは相関性がないことが分かっています。LDL値で脳梗塞や心筋梗塞のリスクを評価するのは難しいのです」

 しかし、LDL値が高く脂質異常症と診断されると、副作用が心配されるスタチンなどの薬が過剰に処方されているケースも少なくない。コレステロールは「LDL=悪玉」「HDL=善玉」と称されるが、それぞれ体内で大切な役割を果たしており、実際には動脈硬化の促進に直接かかわっていない。

 本当に悪いのは体内で発生する活性酸素などで酸化した「変性LDL(LAB)」だという。

 「血管内皮細胞には『LOX−1』と呼ばれるレセプター(受容体)があり、LABと結合すると慢性的な炎症が起こり、それが動脈硬化の原因になります。LOXインデックスは、血中のLABの値と血管表皮細胞から切り離された一部のLOX−1(sLOX−1)の値を測定して、リスクを算出しています」

 このリスク評価の基礎となっているのは、国立循環器病センターが2437人(30〜79歳の男女)の日本人を対象として10年間に渡って行った疫学研究のデータ。この検査の数値が基準値より高い人は低い人と比較して、10年後の脳梗塞の発症率が3倍、心筋梗塞の発症率が2倍高いことから、リスクを算出して評価している。

 結果報告書には、「sLOX−1」と「LAB」の個別の数値も示され、総合評価では「高リスク」「中高リスク」「中リスク」「低リスク」の4段階で色分けされたグラフでも表示される。年1回おきなど複数回受けた場合、過去の結果も一緒に表示されるので、改善しているか、悪くなっているかが一目瞭然だ。

 「コレステロールが高いことを指摘されていれば、一度受けてみるといい。本当に薬が必要か、まだ生活習慣の改善だけでもいいか、目安の1つになると思います」

 自由診療で施設によって異なる。同院では1万2000円(税抜)で、LOXインデックスのみの受診可能。検査結果が出るのは2週間後くらいで、郵送でもOK。

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