“新領土問題”勃発!? 町田市は東京か神奈川か 「相模原、八王子市と合併して別の政令指定都市を作ったら…」の声も

“新領土問題”勃発!? 町田市は東京か神奈川か 「相模原、八王子市と合併して別の政令指定都市を作ったら…」の声も

 町田市は東京か神奈川か−。首都圏のベッドタウンをめぐる論争が勃発している。東京都に属する町田市だが、地理的にも歴史的にも神奈川県と関係が深く、昨年12月には両都県境の一部が変更されたことも話題となった。関西地方でも、大阪府と兵庫県境で同様の論争になるかもしれない。

 事の発端は12月1日、町田市と隣接する神奈川県相模原市との間で、市の境界の一部を変更したことだった。町田市の一部は相模原市となり、逆に相模原市の一部が町田市となったのだ。

 ネット上では、「ついに神奈川県のものになったぞ」などの書き込みや、逆に「町田は東京都」などと主張するコメントも並んだ。

 実は両市の境界の一部変更は何度も行われている。町田市によると、両市の境を流れる「境川」が頻繁に氾濫しているため、河川工事を実施したところ対岸に飛び地が発生した。その解消のため、境界変更が検討され、1999年から行われているという。

 境界変更は今回が6期目で、5期までに異動対象となったのは約30世帯に上る。変更には対象区域の住民ら全員の同意のほか、両市議会の承認などが必要になる。

 今後も境界変更は行われる予定だが、反対意見を持つ住民もおり、理由としては「運転免許証などの変更が面倒だ」という声が多いという。

 町田の「帰属論争」はことあるごとに浮上してきた。昨年6月に英国で欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が行われ、離脱派が勝利した際には、「今度は町田が東京から離脱する番だ」とネット上でジョークが飛び交った。

 背景には、地理的条件や交通事情もある。

 町田市のホームページでは同市の位置について「東京都の南端にあり、半島のように神奈川県に突き出ています」と紹介されている。

 このため、町田から電車で東京都心に向かうには、神奈川県を通過する。町田の市街部では、神奈川中央交通の路線バスが運行している。

 歴史的にも、現在の町田市が含まれていた南多摩郡は一時、神奈川県に属しており、1893(明治26)年に東京府に移管された経緯がある。

 県民性に詳しい出版プロデューサーの岩中祥史氏は「そもそも東京も神奈川の一部も武蔵国で、町田の人も相模原の人も昔はそんなに『東京だ』『神奈川だ』という意識は持っていなかった」として、こう提案する。

 「町田はむしろ、相模原や、同様に昔神奈川県だった八王子市と一緒になって、別のもっと大きな政令指定都市を作ったほうがいいと思う」

 町田市と似た状況の都市はほかにあるのか。岩中氏は兵庫県尼崎市を挙げる。

 兵庫県の東南部に位置する尼崎市は大阪市と接し、地理的には大阪のほうが近い。電車を利用した場合、JR尼崎駅からJR大阪駅までは新快速で約5分だが、同じく新快速で神戸市の中心地であるJR三ノ宮駅までは約15分かかる。ちなみに尼崎の市外局番は「06」で大阪市と同じだ。

 岩中氏は「尼崎はもともと摂津国で大阪市と同じだ」と指摘する。

 北方領土やクリミア半島など深刻な領有権問題と違って、ジョークの要素が強い町田論争だが、いざ話題に出ると東京・神奈川間の“ケンミン・ナショナリズム”が噴出することも多いので要注意だ。

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