主要国公立大学66校の最新志願状況(別表)が明らかになった。今年は難関校で志願者数や倍率が軒並み低下しているのが特徴で、特に関係者が衝撃を受けたのが名門の大阪大法学部の倍率が「1・8倍」まで下がったことだ。背景には最後の大学入試センター試験と、来年度から始まる大学入試共通テストの影響があるという。

 「いずれ来るとは思っていたが、やはり衝撃を受けた」。阪大法学部の倍率が1・8倍と、前年の2・5倍から大きく下げたことについて、受験関連の情報分析に定評のある「大学通信」の安田賢治ゼネラルマネジャーは驚きを隠さない。

 安田氏によると、近年の文系学部では法学部の人気が低迷する一方、「さまざまなテーマを扱える社会学部は、大学入学後に何を学ぶか検討できる点で人気が高い」という。一橋大でも社会学部が唯一、前年度の倍率を上回った。

 倍率が下がった名門の阪大法学部だが、「広き門」になったわけではないようだ。「残った志願者は『この得点なら合格できる』と判断している可能性もあり、少数精鋭での合格争いとなるかもしれない」(安田氏)というから甘くない。

 ほかの難関校でも、東京大、千葉大、神戸大などが志願者、倍率共に低下した。来年から共通テストに変わることで、受験生の安全志向が強いが、「センター試験の結果が追い打ちをかけたということだろう」と安田氏は分析する。

 大手予備校「河合塾」によると、今年で最後となるセンター試験では、5教科7科目文系型の平均点が569点で前年から22点低下。5教科7科目理系型の平均点が571点で19点下がった。センター試験の得点が思うように伸びず、難関校を敬遠する動きが出ているというのだ。

 志願者数でトップとなったのは北海道大で、前年度から約300人増加した。「東大や京大志望の受験生が、センター試験でふるわず北大へ志望校を変更したということだ」と安田氏。

 倍率が急上昇したのは福島大行政政策学類の後期日程。35人の募集に711人の志願者が押し寄せ、倍率は昨年の5・5倍から20・3倍に跳ね上がった。安田氏は「これも前期日程で不合格だった場合の受け皿に狙われたということだろう」とみる。

 難関国公立大を回避した受験生は「早稲田、慶応やMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)など難関私大にシフトチェンジした可能性は否めない」と安田氏。ただ、難関私大も少数精鋭の争いだ。見た目の倍率より厳しい入試戦線になっているようだ。