昨年の沢村賞の該当者なしに続き、殿堂入りも深刻な危機に直面している。14日に今年の殿堂入りが発表され、エキスパート表彰では阪神、西武で活躍しダイエー(現ソフトバンク)で監督を務めた田淵幸一氏(73)が選出された。が、プレーヤー表彰は該当者なしという異例の結果になったのだ。

 競技者表彰は2008年から2本立てになっている。

 プレーヤー表彰=現役を引退したプロ野球選手で、引退後5年を経過した人

 エキスパート表彰=(1)現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6カ月以上を経過している人(2)現役を引退したプロ野球選手で、引退後21年以上経過している人。

 ともに有効投票の75%を超えれば当選。この方式になってから初めて、プレーヤー表彰者なしという異常事態になったのだ。今回はヤクルト新監督の高津臣吾氏(51)が最有力候補だったが、無念の落選となった。

 得票率73・2%、得票数259票で、当選必要数の266票にわずか7票足りないという僅差。2位がA・ラミレスで233票(65・8%)、3位は川相昌弘の218票(61・6%)だった。

 「正直言って、プレーヤー表彰の候補者は年々大物がいなくなり、苦しくなっている」と関係者は頭を抱える。

 昨年は先発投手にとって最高の勲章である、沢村賞が19年ぶり5度目の該当者なしに終わり、球界に波紋を呼んだ。今年は新年早々、殿堂入りプレーヤー表彰者なしという異常事態に見舞われている。(江尻良文)

 特別表彰では、元慶大監督の故前田祐吉氏と元早大監督の故石井連蔵氏が選出された。1960年の東京六大学秋季リーグ戦では、両氏が率いるライバル同士が同率首位で並び、優勝決定戦が再々試合までもつれる「早慶6連戦」の激闘を繰り広げた。