新型コロナウイルス問題の影響で開幕が延期され、無観客の練習試合が続いているプロ野球。毎春の楽しみがお預けとなってウズウズしているファン以上に、窮屈な生活でストレスをため込んでいる選手もいるようだ。

 ある球団の選手は「巨人はビジターの試合で外出禁止って新聞で読んだんですけど、うちの方が厳しいですよ…」と頭を抱える。遠征中だけでなく、本拠地での試合や練習日まで“外禁令”が出されているというのだ。

 この選手はまだ独身生活を謳歌中。「巨人もそうでしょうが、今は遠征中にホテルから出て外食やコンパなんてもってのほか。バレたら2軍降格の上で隔離されたり、罰金を食らったりするでしょうね。でも、うちはホームでも球場から帰宅したら、どこにも出られないんですから」と衝撃の実情を明かす。

 当然ながら、食事事情は実に寂しい。「外食は基本的にテークアウト限定。なじみの店に特別なテークアウトメニューをつくってもらう場合もあるけど、基本はスーパーでつまみを買っては、家で晩酌の繰り返し」とぼやきが止まらない。

 そして何より、声を大にして言いたいことがある。「何がつらいって、生ビールが飲めないんですよ! ずっと缶ビール、缶酎ハイばっかり。あ〜、早く生を飲みたい!」と最後は絶叫調だ。

 所属球団がここまで厳しいコロナ対策をとっているのは、「飲食店が最も感染する可能性が高いから」だという。短時間で済ませられる、ファストフード店すらNG。特に自炊の習慣がない独り身の選手にとっては、つらい毎日となっている。

 せっかくがっぽり稼いでも、庶民よりよっぽど切ない晩酌事情。「生ビールが飲みたい」というささやかな願いは、いつになったらかなえられるのか。(山戸英州)