開幕ダッシュに失敗した阪神に、ダブルストッパー案が浮上してきた。球団OBは「厳しいコロナ日程を考えれば、藤川ひとりに頼るのは危険すぎる。早く手を打つべき」と進言する。

 発案のきっかけは、藤川球児投手(39)が25日のヤクルト戦(神宮)で、西浦に浴びた痛恨の逆転サヨナラ弾。それでも矢野監督は「これからも(抑えで)いってもらう」と、全幅の信頼を寄せるが、関係者の間では来月40歳を迎える高齢ストッパーのマウンドを案じる声がキャンプからあった。

 「火の玉といわれた150キロ台の速球を望むのは、もう無理。球威で圧倒できなければ、制球力が求められるが、元々甘い。ヤクルト戦ではその欠点を突かれた」と先のОBは指摘する。そういえば今季初登板の23日の同カードでも4点リードの9回、ピシャリといかず、長短打を浴びて1点を失い、周囲に不安を抱かせた。

 いま、救援陣で一番安定しているのは、今季ソフトバンクから移籍してきたロベルト・スアレス投手(29)である。役目は藤川につなぐ8回のセットアッパーで、25日現在、2試合に登板、無失点。最速156キロの剛球を勝負球にしており、「あの球威なら抑えも務まる」と関係者の間で評価は高く、にわかに藤川との併用案が浮上してきたというわけだ。

 「阪神が一度だけ日本一になったとき(1985年)は、山本和、中西のダブルストッパーが一つの売りだった。まねしろというつもりはないが、藤川の疲労の蓄積を防ぐ意味でも2人制は効果がある」とも先のОBは推奨する。

 矢野監督も高らかに優勝宣言している以上、一考を要する新手の打開策ではないか。(スポーツライター・西本忠成)