2024年5月21日の『徹子の部屋』に俳優の手塚理美さんが登場。60歳を前にして黒髪からグレイヘアへのイメージチェンジをした手塚さん。62歳を迎えた中、いろいろな髪色を楽しんでいるという近況や、俳優の道に興味を持った息子について語ります。今回は、グレイヘアに変えてから3年後に行われた『婦人公論』2020年11月24日号のインタビュー記事を再配信します。 ****** 長年の黒髪ストレートから、56歳で突然のイメージチェンジ。グレイヘアへの移行期間は挑戦と試行錯誤の連続でしたが、3年がたとうとする今、だいぶ理想に近づいてきたと言います(構成=山田真理 撮影=清水朝子)

* * * * * * *

白髪染めに疑問を感じて

おととしの4月、出演したテレビ番組で「60歳に向けて、3年越しでグレイヘアになります!」と宣言しました。今、誕生日まであと半年ちょっと。だいぶ理想に近づいてきたと思っています。

これまで、髪形を黒髪のストレートにしていたのは、それが日本人女性として自然なスタイルだと思っていたから。また、女優として、そのほうが現場ごとに役柄に合わせやすいからです。でも40代になってから少しずつ白髪が出て、毛量も減り、年齢を感じるようになりました。髪に優しい漢方由来の白髪染めを使ってはいましたが、3年ほど前から、月に2回サロンに通って染めることに疑問を感じ始めたのです。

先輩女優の方々にも、どのタイミングで本当のご自分の髪色を出すかということに悩んでいる方がいらっしゃって。私も自然体でいるのが好きなので、白髪染めをやめ、自分の本来の姿でいられたら、という思いを抱いていました。

ちょうどその頃、雑誌で女性たちがグレイヘアを楽しむ特集を見て、「やるなら今だ!」と直感しました。皆さんとても自然に、自分らしく年齢を重ねていらっしゃる姿が素敵だったから。若く見られたいか、素敵に見られたいかといったら、私は後者なのだと、改めて気がつきました。そして、きれいにグレイヘアに移行するにはどうしたらよいか、すぐにサロンへ相談に出かけたのです。

グレイヘアへの移行期間は挑戦と試行錯誤の連続でした。分け目の白髪が目立ちにくいからと勧められ、髪形はベリーショートに。以前から憧れていた髪形でしたが、ここまで短くしたのは芸能界に入ってからは初めてだったので、ドキドキしましたね。