2019年6月に世間を騒がせた、吉本興業の芸人たちによる“闇営業”問題。振り込め詐欺グループの忘年会に出席し、金銭を受領していたということで、仲介したカラテカ・入江慎也さんが契約解除され、雨上がり決死隊の宮迫博之さん、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんらが謹慎に追い込まれた。20年1月にトークライブで復帰した田村亮さんに、ジャーナリストの中村竜太郎さんが事件の真相を聞いた(聞き手・構成=中村竜太郎 撮影=本社写真部)

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徐々にわだかまりが消えていき

中村 今年(2020年)1月、亮さんの復帰トークライブに伺わせてもらいましたが、会場はあたたかい声援でいっぱいでした。19年に発覚した“闇営業”騒動から10ヵ月、4月7日に『ロンドンハーツ』で地上波に復帰されました。

田村 はい。ありがとうございます。相方の(田村)淳をはじめ大勢の助けがあってのことで、どんなに言葉を尽くしても足りないくらい感謝の気持ちでいっぱいです。19年7月に宮迫さんと一緒に謝罪会見を開きましたが、その時点では所属する吉本興業を出てフリーでやっていこう、と本気で思っていましたから。

謹慎処分の後、会社に対して不信感があったのは事実ですし、淳が間に入ってくれても頑なにやり取りを拒絶したこともありました。僕自身すごく強情なところがあり……。僕が会社に無断でああいう形の記者会見を開いたわけですから、吉本との間に確執が生まれたのは当然だと思います。

中村 しかし先日の復帰ライブでは、吉本のスタッフが全面協力していました。株式会社LONDONBOOTSというお二人の事務所を立ち上げ、その社長となった淳さんの働きかけもあったとは思いますが、吉本と直接の話し合いはあったんですか。

田村 あれから僕らのせいで吉本がゴタゴタして、当初は会社の人に会えなかったんですけど、その後、「ああいう会見をさせてすまなかった。そこまで追い込んでいたと気づけなくて申し訳なかった」と言ってもらいまして。僕も恐縮してしまい、話し合ううちに徐々にわだかまりが消えていき……そんな感じですね。

そうはいっても、会社としては大変な迷惑をかけられたわけですから、僕のことはもう放っておいてもよかったわけです。けれどマネージャーやその上司などが、僕がこの先どうなるかわからない状態にもかかわらず、関係先へ謝りに行ってくれていた。テレビ局の方を通じてそんな話が僕の耳へどんどん入ってきまして、誰にも頼まれていないのにそうして動いてくれていることに申し訳ないというか、本当に感謝しかなかったです。

中村 知らないところで、亮さんのために動いてくれたんですね。

田村 そうなんです。一緒に仕事をしてきた番組スタッフなどからも、「ずっと待ってます」「また一緒に仕事をしましょう」という連絡はありました。また吉本に対しても、「亮さんを助けてあげてください」という声もあったようです。

当時、僕はいろんな意味で拗ねていましたし、これから自分ひとりでやっていくのだと思い詰めていて、人さまの好意を突っぱねるようなこともありました。けれども淳を含め多くの人が、僕を会社に戻すことより、元あった状態に戻そうと懸命に動いてくれていることを知り、感謝の言葉しか出てきませんでした。今もその気持ちは強くなる一方です。