豪雨被災地でボランティア 「2月の大雪の恩返し」

豪雨被災地でボランティア 「2月の大雪の恩返し」

 床一面が粘土質の重い泥に覆われ、外は先がかすむほどの砂ぼこり―。7月12日、西日本豪雨で被災した京都府舞鶴市への福井県のボランティアバス運行が始まった。初日は20〜70代の40人が参加。「2月の大雪で助けてもらった恩返しを」「福井豪雨の経験を生かしたい」などの思いを胸に、泥のかき出しや家財道具の運び出しに当たった。活動に同行した。

 福井県の西隣に位置する舞鶴市では、豪雨で行方不明になっていた男性1人が死亡し、住宅の床上浸水203棟、床下浸水396棟、空き家を含む非住家170棟が浸水(11日午前9時までの市の把握分)するなど、甚大な被害を受けた。

 福井県庁を12日午前6時ごろに出発したバスは敦賀市や小浜市などを経由し、同9時ごろに舞鶴市内に到着。「チームふくい」と書かれた緑色のビブスを身に着け、市内の川が増水した影響で多くの家屋が浸水被害を受けた同市魚屋などの11軒で作業した。

 現地では水が引いた際に残った路上の泥が乾燥し、車両が通過するたびに大量の砂ぼこりが上がった。歩道には、泥が詰まった土のうや汚れた家財道具がずらりと並び、被害の大きさを物語った。

 自宅が床上浸水した1人暮らしの加藤幸子さん(78)=同市=は、冠水した当時の様子を「すごい勢いで水が室内に入ってきた」と振り返る。水圧で床下を覆う壁が破壊され、床上約10センチまで浸水した。水が引くと高さ3〜4センチほどの泥が床一面に現れ、途方に暮れたという。

 加藤さん宅の床下の泥をかき出す作業に参加した斉藤千栄美さん(45)=勝山市=は「恐ろしい思いをされたと思う。2月の大雪の時は県外からたくさんのボランティアに来てもらったし、恩返ししないと」と黙々とシャベルで泥をすくっていた。

 一方、2004年7月の福井豪雨で自宅が床上浸水し、膝の高さまで水に漬かった水野正宏さん(44)=越前市=は、当時を思い起こしながら作業。「(今回の状況は)思っていた通りだったが、泥が粘土みたいで土のうに入れにくい」と話した。実際に土のうを持ってみると、見た目以上に重く、ほとんど水分に感じられた。

 同様に「福井豪雨の時の経験を生かせれば」と参加した中野昌宏さん(50)=福井市=は別の家で泥の排出や家財道具の運び出しに当たり「思っていたより状況がひどい」と額に汗を浮かべながら訴えた。

 12日現在、土砂崩れの恐れがあるとして、舞鶴市上福井大畑地区で23世帯、44人に避難指示が続いている。


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