「名水のまち」福井県大野市の水に関する研究成果や水環境の保全に理解を深める拠点として、市が古民家を改修して造った「越前おおの水のがっこう」が3月22日、同市明倫町に開館した。市長や市職員ら10人が式典を開いてオープンを祝い、まちづくりや環境教育の深まりに期待を寄せた。

 市民や観光客が市内の地下水や湧水文化を総合的に学べる場を設けようと、市が1950年に建てられた古民家を購入し、耐震改修した。木造2階建て、延べ床面積約340平方メートル。約7400万円をかけた。

 1階では、これまで市などが取り組んできた地下水に関する研究の成果や保全活動をパネルで紹介。水に関する絵本や専門書をそろえた書籍コーナーもあり、誰もが自由に閲覧できる。

 2階には実験器具や水温計を備えた研究室を設け、大学などの研究機関に市内でのフィールドワークの拠点として活用してもらう。市湧水再生対策室の職員5人が常駐し、大野の地下水の特徴や水辺の生き物の生態を学ぶ市民向けの「水講座」を年6回開く。

 22日の国連が定めた「世界水の日」に合わせて“開校”。石山志保市長は「水の保全やブランド化を進め、『水の聖地越前大野』を広くPRするとともに、市民が水への誇りを持つきっかけとなる施設になってほしい」とあいさつした。

 入館は無料。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月末まで臨時休館する。4月以降については状況をみて決める。