戦国武将・明智光秀と越前との関わりに焦点を当てた福井市立郷土歴史博物館の春季特別展「明智光秀と越前−雌伏のとき−」は、3月20日開幕した。光秀にまつわる書状や鎧など約70点の史料を展示し、「本能寺の変」を起こした人物像と、ゆかりの地や武将たちを紹介。今なお謎が多い知将が一時期過ごした越前との関係に迫り、より身近に感じられる内容となっている。5月6日まで。

 光秀は主君・織田信長を討った“天下の謀反人”として知られ、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公として改めて注目が集まっている。朝倉義景に仕え、信長軍の一員として越前に侵攻するなど、福井とゆかり深い武将でもある。特別展では同館所蔵品や福井県内外から集めた史料を「出自」「本能寺の変」など六つのパートで展示している。

 福井県内に残る記録や伝承を集めた「越前での光秀」では関連する地誌を、時代を追って紹介。光秀が住んでいたとされる称念寺(坂井市)や東大味町(福井市)については、屋敷跡の記述をはじめ人物像に触れたものもある。光秀にとって越前にいた時期は、まさに“雌伏のとき”。数々の伝承から、その人物像の一端が浮かび上がってくる。

 井伊美術館(京都府京都市)から寄託されている光秀所用と伝わる鎧をはじめ、光秀らの書状、美濃と越前との交流を示す美濃焼なども並ぶ。信長の重臣で越前国内の領主になった柴田勝家、丹羽長秀、長谷川秀一、堀秀政にもスポットを当てている。

 観覧した「越前龍馬会」会長の前田弘美さん(59)=福井市=は「光秀は謀反人というイメージが強かったが、越前の人たちに慕われていた一面もうかがえて興味深い。改めて一乗谷などを訪れてみたい」と話していた。

 午前9時〜午後7時。一般700円、高校・大学生500円。中学生以下、70歳以上、障害者・介助者は無料。4月13日は休館し、展示品を一部入れ替える。問い合わせは同館=電話0776(21)0489。