ダルビッシュはア軍との17年WSに2試合先発も、いずれも2回を持たずにKOされた

 今オフメジャーリーグを揺るがせたサイン盗み疑惑が“黒認定”され、アストロズはMLBから処分を受けるとともにジェフ・ルーノーGMとAJ・ヒンチ監督が解任。レッドソックスのアレックス・コーラ監督も解任される事態となった。米スポーツメディア「ジ・アスレチック」はアストロズの行為を「腐った酷いもの」と断じ、2017年ワールドシリーズ第7戦に先発してアストロズ打線にKOされたドジャースのダルビッシュ有投手(当時、現カブス)は「何億という金額を含めて多くを失った」と指摘している。

「ジ・アスレチック」に寄稿したグラント・ブリスビー記者はジャイアンツ担当記者だが、今回のサイン盗みではライバル関係にあるチームから見てもドジャースに同情するという。記事は「アストロズはやってはいけないことをやった。ドジャースに同情する」とのタイトルで、ドジャースが3勝4敗で敗れた2017年ワールドシリーズについて伝えている。

 記事は「アストロズの今回のスキャンダルは本当に腐っている。本当に酷いものでドジャースに同情してしまう」とし、「クレイトン・カーショーのポストシーズンの評判は2017年ワールドシリーズ第5戦で4-0のリードを守れなかったときにズタズタになった。このことを今考えてみると、とても異なった見方ができるのではないか」と強調した。そして第7戦に先発したダルビッシュについて伝えている。

 敵地での第3戦に先発して2回途中KOされたダルビッシュは、本拠地での第7戦に先発した。勝った方が世界一という一戦でダルビッシュは再び打ち込まれ、2回途中でKO。チームも敗れ、アストロズが栄冠を手にした。

「ユウ・ダルビッシュのワールドシリーズでの失敗は、彼に何億という金額を含め、確実に多くのことを失わせただろう。確かに第7戦はロサンゼルスで行われたが、アストロズが彼らの大事なゴミ箱がなかったからといって、フェアにプレーしたとは言えないだろう」

 記事はこの敗戦により、ダルビッシュは多くを失い、契約において“損失”を被ったと強調している。

ダルビッシュは17年オフにFAとなり、カブスと6年契約を結んだ

 記事は次に「アストロズの行為は本当に腐った酷いものだった。(もしサイン盗みがなければ)、ドジャースが2017年に(2018年も)ワールドシリーズに勝ったかもしれない可能性は十分にあり得る。『もしサイン盗みがなければ、ワールドシリーズに勝っていた』というのは、完全に根拠のある言葉だ」と断じている。

 アストロズへの批判はさらに続いた。「アストロズはみんなを騙した」として、電子器具を使用して球種を読むことは、ビジターのクラブハウスのコーヒーに気分が落ち込む薬を混ぜることと変わりなく、相手チームのフィジカル、メンタル面に制限を加えることだと伝えている。

 ブリスビー記者は「アストロズがしたこと、特にドジャースに対してしたことは、あまりに酷くて同情する気持ちになってしまう」と改めて指摘。ドジャースは本来ならチャンピオンシップに勝っていたかもしれないのに、最後に勝ったのは31年前(1988年)のままだとした上で「アストロズがした行為は、絶対に取り返しできない酷い行為だった」と改めて断じている。

 ダルビッシュはこの年(2017年)のオフにFAとなり、カブスと6年1億2600万ドル(約138億5500万円)で契約を結んだ。ブリスビー氏は、ワールドシリーズでの結果が違っていれば、より条件のいい契約を結べたのではないかと指摘し、同情している。(Full-Count編集部)