野村克也さんに「『頑張っとるやないか』と言われるために頑張ってきた」

 野村克也氏の訃報を受け、沖縄・名護でキャンプ中の日本ハムの栗山英樹監督が11日、取材に応じた。

「どういう風に言葉にしたらいいのか難しいですけど、自分自身は1回も褒めてもらうことはなかった。『頑張っとるやないか』と言われるために頑張ってきた。もう少し前に進むのを見てほしかったという気持ちがあります」と言葉をつないだ。

 栗山監督がヤクルトの選手だった90年に野村氏が監督に就任。その年限りで現役引退したため、同じチームに所属したのは1年だけだったが、学んだことは多かった。指導者として受け継いでいるものを問われると「(野村氏就任)1年目のミーティングノートがベースになっている」と即答。「野球界でみんなが何となく知っていることを整理してくれた方。教科書とは言わないけれど、すべてのベースになっているんじゃないかな」と偉大な功績を称えた。

 今でも東京ドームの監督室に入ると、自身が選手時代にここに呼ばれて、怒られたことを思い出すという。「叱られることは大事。ずっと残るし、何かしなきゃいけないと思うから」としみじみと語った。

 監督になってからも褒められたことがなかった。「『お前なんが一生褒めねぇ。だからもっともっと頑張り続けろ』ということ。それは大切なこと。いつか何とかと、今でも思っている」と走り続ける原動力になっている。

「人間にはいろんな頑張らせ方がある。文句を言って向かってこさせるやり方や、頑張れって言い方もあるし。俺みたいに頑張ろうとする奴もいるのも一つだよね。すごいなと思うし、感謝しかない」と語った。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)