複数の調査機関がレポート、「全体的にマイナスのレーティングがついた唯一の球団」

 アストロズのサイン盗み騒動は、MLBの調査でその実態が明らかになったものの、新たな疑惑の火種は消えることがない。そんな中、アメリカの複数の調査機関がMLBにおける“好感度”を調査した。

 米ヤフーファイナンスの世論調査では、大多数のアメリカ人が「2017年のアストロズのワールドシリーズタイトルを剥奪すべき」だと思っていることを明らかにした。多くのファンは、MLBが科したアストロズへの処分は十分ではないと感じているという。MLBが科したのはAJ・ヒンチ前監督とジェフ・ルーノー前GMへの1年間の出場停止処分、2020年と21年のドラフト1巡目と2巡目の指名権剥奪、罰金500万ドル(約5億4900万円)。ヒンチ氏とルーノー氏は即日解雇されたが、選手は免責された。

 また、これまでもアメリカのスポーツの話題に関する意識調査を行ってきたシートン・ホール大学のシャーキー研究所が出した最新のレポートでは、52%のアメリカ人が「MLBは2017年のアストロズのワールドシリーズタイトルを剥奪すべきだ」と答えたという。剥奪するべきではないと答えた人は35%だった。

 タイトルだけでなく、チームの名誉もズタズタに傷ついている。米調査会社のモーニング・コンサルトは、「好感度が高いレーティング」調査で「アストロズはMLBの全球団のなかで最も好かれていない球団で、全体的にマイナスのレーティングがついた唯一の球団だ」と報告した。サイン盗みに関するMLBの調査書が出た後、アストロズの好感度は12ポイント下落し、好感度ランキングでは9位から最下位の30位に一気に転落したという。

 しかし前述のシートン・ホール大学の調査によれば、人々はサイン盗みよりもステロイドのほうが野球にとってよりダメージが大きいと答え、31%はサイン盗みとステロイドは同程度に悪いことだとした。残る8%はどちらが悪いか分からないと答えたという。つまり、サイン盗みはこれほどの怒りを買っていながら、これまで起こってきたMLBでの不正の中で、“最も悪いこと”だと考える人の割合は意外にも高くなかったのだ。

 とはいえ、選手の多くはここまで謝罪コメントを出しておらず、ルーノー前GMが“不正”に関わっていた可能性があるという疑惑まで湧いている。ファンにとっては、アストロズが説明責任を果たしたとはいえないと考えるのも無理はない。この大きな不満が、今シーズンにどのような影を落とすのだろうか。(Full-Count編集部)