大野氏は少年野球指導者、NPO法人理事長として野球普及に取り組んでいる

 甲子園の準優勝投手、そして巨人とダイエーで外野手として活躍した大野倫氏は、2019年11月からラジオ沖縄で「夢を語れ!大野倫のフィールド・オブ・ドリームス」という番組のパーソナリティを務めている。放送は毎週日曜日午後4時から4時30分。

 大野氏は、沖縄水産高校時代の1991年、右肘を痛めながら夏の甲子園決勝まで1人で投げ抜いて準優勝。右肘を剥離骨折していた影響でその後は外野手に転向し、九州共立大を経て巨人、ダイエーでプレーした。引退後は故郷の沖縄に戻り、現在は少年野球指導者、さらに「NPO法人野未来.Ryukyu」理事長として野球普及活動に取り組んでいる。

――ラジオのパーソナリティになったきっかけは?

「お世話になっている企業の社長さんが、僕が野球普及活動をしているのを聞いて、これに賛同していただいて、活動を電波で伝えてはどうか? 企業のPRにもなるからとスポンサーになってくださいました。そういうご縁があってパーソナリティをすることになりました」

――30分番組の構成は?

「毎回ゲストを呼んでお話を聞いています。野球界の方もお呼びしていますが、それだけではなくスポーツ界で広く活躍されている方もゲストにお招きしています。サッカーのFC琉球の社長や、バスケットの琉球ゴールデンキングスの方、陸上競技選手ら多彩な方にお越しいただいています」

――毎回、主にどんなことがテーマになりますか。

「もちろん、いろんな話題になりますが、僕が聞きたいのは子供世代の育成と普及活動です。他のスポーツではどんな取り組みをしているのか知りたい。参考になることは多いですね。『それにひきかえ野球は?』と思うこともしばしばあります」

――沖縄県でも少年野球の人口は減っているんですね?

「そうですね、深刻です。僕もそれを食い止めるために普及活動に取り組んでいますが、実はそれ以上に深刻なことがあります。先月の新聞で、沖縄県は子供の部活の加入率が全国最低と報じられていました。沖縄県は共稼ぎ家庭が多くて、親が帰ってくるのも遅いんです。だから部活の送迎なんかも難しくなる。部活ができなくなった子供たちが家でスマホやゲームをすることが多くなっているんです。社会との接点もなくなってしまいます」

――深刻ですね

「これには危機感を覚えます。野球云々以前の問題として子供たちが体を動かさなくなっている。沖縄が『長寿県』と言われたのは過去の話です。このままいけば、子供の未来も沖縄の将来もなくなってしまう。この問題にスポーツ界全体で取り組むべきではないか。その過程で野球界の底上げもできるのではないかと考えています」

――リスナーからの反響は

「まだ始めてからあまり時間がたっていませんが、いろんな方から『ラジオを聴いているよ』と声をかけていただきます。そういう形で僕の問題意識が少しでも沖縄の皆さんに広がれば、子供とスポーツの問題も改善するのではないでしょうか。スポーツ界全体でこの問題に取り組んでいきたいですね」(広尾晃 / Koh Hiroo)