本来であれば開幕戦となるはずだった古巣との一戦、古巣ファンへの思いを明かす

 本来であれば開幕カードとなるはずだった20日からのロッテ戦。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でプロ野球の開幕は延期となり、無観客での練習試合として行われた。福田秀にとっては、13年間本拠地として戦ったPayPayドームへの“凱旋試合”だった。

 20日の試合では安打こそ出なかったものの、2つの四球を選んで2出塁。盟友だった甲斐拓也捕手の“甲斐キャノン”を掻い潜って盗塁も決めた。さらに21日の第2戦では初回にいきなり先頭打者本塁打。オープン戦から通じて3本目の先頭弾だという。ホークスナインに、ホークスベンチに手強い印象を与えたことだろう。

 福田秀自身、この試合を楽しみにしていた。移籍直後から直接対決となる開幕戦に心躍らせ、いっぱいのホークスファンの前でプレーすることを待ち望んでいた。だが、残念ながら、その開幕戦は先送りとなった。ファンと同様に、福田秀も落胆したはずだ。

 その福田秀がこれまで応援してくれたホークスファンへの、そして、この本来であれば開幕戦となるはずだったホークス戦への想いを21日の試合後にも口にしていた。

「本当は満員のファンの人たちの前でやりたかった」

「本当は満員のファンの人たちの前でやりたかったですけど、それは叶わないんで。ただ、それでもテレビとかで見てくれる人たちがいると思う。元気でやっているんだなというのを見せることができたら、と思っていました」

 本当ならば、直接、スタジアムでプレーを、この日の先頭打者弾を見てもらいたかった。ただ、その希望は叶わなくとも、テレビを通してプレーを見てくれていたファンも多くいるはず。ロッテのユニホームを着てホークスを相手に元気にプレーしていることを見てもらいたかったという。

 初戦では間違って「さあいこう、アキラー!」と中村晃に声をかけてしまうミスもあった。その夜には親友である柳田悠岐外野手や甲斐らと食事に出かけた。そこから一夜明けた2戦目では“ミス”はなし。「今日は大丈夫でした。ひと呼吸置いてから出すようにしましたから」と笑っていた。

 ホークスとホークスファンへの感謝は胸に、ロッテの一員として新しいファンとチームのために戦っていく福田秀。多くのファンの前でプレーできる日が、いつかやって来る。その時にはホークスファンにとっては手強い「ロッテの福田秀平」となっていることだろう。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)