イチロー氏の日米合算4367安打を世界記録とする見方には賛否両論

 イチロー氏の日米通算4367安打の世界記録が再び米メディアで議論となっている。オリックス時代の1278安打を加えた“日米合算記録”を世界記録とする見方は様々だが、米スポーツ局「ESPN」のサム・ミラー記者は「イチロー・スズキこそがヒットキングだ」と主張した。

 イチロー氏が現役時代に記録した日米通算4367安打は「プロ野球における通算安打世界記録」としてギネス世界記録に認定されているものの、メジャー歴代最多安打記録(4256本)を持つピート・ローズ氏は「日本での記録は認めない」と主張。一部の米メディアやファンからはローズ氏のマイナー時代の安打数を加えるべきとの意見が出るなど、イチロー氏の世界記録については賛否が分かれている。そんな中で、ミラー記者はイチロー氏が日本生まれであることを理由に一石を投じている。

「イチローは球団から許可を得るまでアメリカのリーグに参加することはできなかった。日本でプレーした理由はメジャーでプレーするには実力が足りなかったというわけではなく、日本人だったからだ。そして、イチローは日本人だからヒットキングになることはできないと語ること……。それには非常に不快感を覚える」

 日米合算を世界記録として認めるべき。ミラー記者はこう主張するのは日本球界のレベルの高さ、そしてNPBで長年躍動してきたことを理由に挙げた。

「ピート・ローズは明らかに大リーグで誰よりも安打を放ったが…」

「当然ながら、日本がメイコン(ローズがプレーしていたマイナー球団)同様にメジャーよりは遥かに簡単なリーグだと言ったら、異論を唱える人も、いまだにいるかもしれない。ローズの立場からすると、セミプロで独壇場だった選手に自身の王冠を譲ることは、間違いなく公平なことではない。しかし、今回に至ってはそれは事実ではない」

「イチローが日本時代の成績をメジャーでも継続できたことを、我々は目にしている。日本での7年間(入団3年目の1994年〜2000年)で打率.359。マリナーズでの初年度は打率.351だった。数字の減少はほとんどない。マリナーズでプレーした最初の10年間で打率.333だった。若干の減少はあったものの、日本の投手に対するイチローのパフォーマンスと、ア・リーグ投手に対するイチローのパフォーマンスは非常に近いものがあったことは明らかだ。そう示すに大差がない成績である。そのことから、イチローが仮に20歳から26歳までア・リーグでプレーしていたとしても、彼は極めて高い打率を残し、安打も量産していただろうと推測できる」

 プロ野球は1996年まで130試合制。イチロー氏がNPBで最後にプレーした2000年までは135試合制だった。大リーグのレギュラーシーズン試合数(162試合)より試合数が少なかったことから、ミラー記者は「試合数が多いMLBにおける出場機会なら、イチローは(20歳から26歳までの6年間で)1400安打くらいは打っていただろう。日本時代より多い安打数となる」と指摘。そして、このコラムをこう結んでいる。

「ピート・ローズは依然としてMLBのヒットキングになり得る存在だ。ローズは明らかにMLBの他の誰よりも安打を放った。しかし、イチローこそがヒットキングなのだ。彼がキング・オブ・ヒットなのだ」(Full-Count編集部)