西武シュリッターは滅多に三振を奪わない、異能のセットアッパー

西武シュリッターは滅多に三振を奪わない、異能のセットアッパー

9日のオリックス戦で1か月ぶり奪三振を記録、大型右腕の投球スタイルとは…

 西武ライオンズのブライアン・シュリッターは8月9日のオリックス戦の8回に登板し、小谷野栄一に安打を打たれたものの無失点で降板した。この登板で、シュリッターはロメロから三振を奪ったが、これは7月8日の楽天戦の8回に嶋基弘から三振を奪って以来、1か月、登板でいえば10試合ぶりのことだった。

 シュリッターは身長195センチ、体重106キロの大型右腕。速球は最速157キロを記録し、三振をばったばったと奪うパワーピッチャーのイメージがあるが、実際の投球は全く逆だ。

 今季、40イニング以上投げたセ・パ両リーグの投手のK/9(9イニングあたりの奪三振数)の少ない方からの5傑と防御率。

1、シュリッター(西)3.38
48回 18奪三振 防御率1.50

2、山中浩史(ヤ)3.47
62回1/3 24奪三振 防御率4.33

3、有原航平(日)3.89
111回 48奪三振 防御率5.27

4、山崎福也(オ) 4.43
42回2/3 21奪三振 防御率3.59

5、松葉貴大(オ)4.52
101回2/3 51奪三振 防御率4.07

 K/9が低い投手の多くは、本来の投球ができないために奪三振が減っている。だから防御率も良くないが、シュリッターは防御率も抜群だ。三振を奪わず、打たせて取るのがシュリッターの持ち味なのだ。

異なるスタイルの投手で構成される西武の「勝利の方程式」

 シュリッターは2007年、フィリーズから16巡目で指名されて入団し、翌年にはカブスに移籍。2010年にMLBに昇格し、2015まで中継ぎ投手として投げていた。福留孝介、和田毅などとチームメイトだった時期もあるが、メジャーでは通算78試合登板で3勝6敗、防御率5.40と活躍できなかった。2016年にロッキーズに移籍するも、メジャー昇格はならず、西武にやってきた。

 メジャーでのK/9は、通算で5.27。奪三振は多くはないが平凡な数字だった。

 NPBに移籍した外国人投手は、パワーがない日本打者と対戦して、奪三振数が増えるのが一般的だが、シュリッターは真逆だった。小さく動くツーシーム、スライダー、チェンジアップなどの球種でゴロを打たせる投法に徹して、セットアッパーとして地位を確立した。投手コーチなどのアドバイスもあっただろうが、賢明なモデルチェンジだと言えるだろう。

 シュリッターが加わったことで、西武の救援投手陣には、左腕の武隈祥太(11ホールド)、アンダースローの牧田和久(25ホールド)、右腕シュリッター(28ホールド)と3枚の個性の異なるセットアッパー陣からクローザーの増田達至(22セーブ)へとつなぐ「勝利の方程式」が完成した。

 西武は3位から楽天、ソフトバンクを伺う位置にある。打線が好調で、追撃態勢は整っているが、シュリッターがマウンドに上がる機会は今後も増えると予想される。クレバーな投法で、ゴロの山を築けば、ペナントは現実的なものになるだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

関連記事

フルカウントの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

スポーツ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

スポーツ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索