ソト、オースティン、ロペスが不在の“純国産打線”で阪神を上回る13安打

■阪神 7-6 DeNA(12日・横浜)

 DeNAは12日、横浜スタジアムで行われた阪神戦に6-7で敗れ、3カード連続勝ち越しを逃した。3人の外国人野手がスタメンから消える非常事態で、ラミレス監督はこれまでと少し違った采配を見せた。

 試合前のリモートによる会見で、ラミレス監督は故障などで離脱中の選手について言及した。「ソトは試合前の練習に参加するので、スタメンで使えるかもしれない。梶谷は室内で別メニューの練習しており、状態次第で起用は考える。オースティンは……、練習もできない状態。(抹消の最短期間である)10日間では戻ってこられない状態で、残念だが、少し長引くかもしれない」。ソトは腎盂腎炎で5試合、梶谷は左かかとの打撲で前日にスタメンを外れ、抹消中のオースティンは、脳震とうの診断を受けていた。

 結局、発表されたスタメンに3人の名前はなく、ロペスも2試合連続でベンチスタートとなった。1番には好調の神里が入り、2番は乙坂、5番に中井、6番は倉本と、レギュラーとは言えない選手の名前が並んだ。10日の試合に続いて、今季2度目となる外国人なしの“純国産”オーダーで苦戦も予想されたが、結果的には阪神を2本上回る13安打を記録した。

2回無死一塁から高城、浜口に連続バントを指示する場面が…

 ラミレス監督の“これまでとは少し違う采配”が出たのは2回だった。2-1と1点リードで迎えたこの回、先頭の柴田が四球で出塁すると、続く高城はすかさず送りバント。さらに浜口もバントで2死三塁の状況を作った。ここで神里が2打席連続安打となるタイムリーを放ち、貴重な追加点を奪った。

 さらに6回、浜口が打たれて今度は3点ビハインドとなった場面で、中井、倉本の連打で無死一、二塁のチャンスを作ると、柴田が一塁線に絶妙の送りバントを決めた。続く代打のロペスは二直に倒れたが、神里がここでも2点タイムリーを放ち、敗戦ムードの展開から1点差に詰め寄った。今季は犠打の少なさで批判も受けた指揮官だが、一転してのスモールベースボールが、二度とも得点につながった。

 試合後、ラミレス監督は「青柳はなかなか点が取れない投手だが、今日の神里はタイミングが合っていた」と、タイムリーの御膳立てとなった3つの犠打の意図を説明。さらに「相手チームや状況によって、常にベストな選択を考えなくてはならない」と、故障者続出で、万全の状態ではない現状に即した作戦であることも強調した。

 2点を追う9回には、スタメン起用された乙坂が作ったチャンスに、4番に定着した佐野がタイムリーを放って1点差とし、さらに代打の山下の二塁打で一打サヨナラの場面まで作ったが、あと一歩及ばず惜敗となった。それでもラミレス監督は「最後まであきらめない姿勢を見せてくれた」と、主軸が軒並み不在のオーダで、苦手の阪神を追い詰めた打線に手応えを感じていた。

 この試合では、3番に入った宮崎が7回に右手首付近に死球を受けて交代した。ラミレス監督は「現状ではまだ何とも言えない」とコメントしたが、最悪、骨折などで離脱の可能性もある。故障者続出で厳しい状況はさらに続きそうだが、この日のスタメンで13安打6得点という結果は、過密日程が続く今後の戦いのヒントになったはずだ。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)