ラミレス監督も感謝する好投「コンスタントに抑えてくれる」

■DeNA 6-0 巨人(18日・横浜)

“ハマの宇宙人”はいまや、故障者続出の先発投手陣にあって救世主的な存在だ。DeNAの井納翔一投手が18日、本拠地・横浜スタジアムで行われた巨人戦に先発し、6回2安打5奪三振2四球無失点と好投。大貫と並ぶチームトップタイの6勝目(4敗)を挙げ、防御率2.92の安定感を誇っている。

 この日はフォークが冴え、1回1死から松原、パーラ、さらに2回先頭の岡本まで3者連続空振り三振をいずれもフォークで奪った。試合後、右腕は「バランス良く、いいボールを投げられて、(捕手の)嶺井のリードにしっかり応えることができた」と満足気にこの日の投球を振り返った。

 アレックス・ラミレス監督も「コンスタントに5〜6回を抑えてくれている」と感謝する投球ぶり。エースの今永を左肩の違和感、今季序盤に防御率でリーグトップに立つほど成長著しかった平良を背中の違和感で欠いている先発投手陣にあって、非常に貴重な存在だ。

 7年前の新人時代に、天然系のユニークな言動から付いたあだ名が「宇宙人」。この日も6回を78球で投げ切りマウンドを降りる際、左手で利き腕の右肘を押さえながら、苦痛に顔をゆがめるシーンがあった。故障発生かと心配する向きもあったが、ラミレス監督は「全く問題ない。ザッツ・イノー! ああいうことをするのが井納だから」と笑い飛ばし「『ケガ? 2軍へ行く?』と聞いたら『大丈夫です!』と言っていたよ」と明かした。

「いつも助けてもらっている」救援陣の感謝としてブルペンに冷蔵庫を寄贈した井納

 この件に関しては、井納自身が試合後のお立ち台で「5回に着替えた時、(塗った箇所が温かくなる)ホットクリームを塗り過ぎてしまって、すごく熱くなって耐えられなくなった」と説明し、スタンドの爆笑を誘った。この日は強風が吹いており、肘が冷えることを恐れての措置だったようだ。

 34歳のベテランには、それほど長いイニングを投げることは想定されていないようで今季最長は7回。1完投が記録されているのは、6回降雨コールド負けした7月17日の巨人戦を1人で投げ切ったからだ。3点以内に抑えてリリーフ陣につなぐのが役割となっている。

 今月10日には「いつも助けてもらっているので感謝の気持ち」として、リリーフ陣へ冷蔵庫を寄贈。自ら横浜スタジアムのブルペンに設置する、微笑ましい様子が球団の公式ツイッターで紹介され、ファンの喝采を浴びた。

 18日終了時点で、セ・リーグ首位を独走する巨人と最多の11試合の対戦を残しているのがDeNA。依然、巨人に11ゲーム差の3位にとどまってはいるが、消えかかっているペナントレースの灯に油を注ぎ続ける義務がある。「若い子に負けないように、1試合1試合やるだけ。(首位との)ゲーム差は結構離れていますが、勝っていくだけ」と語った井納の投球は今後も鍵を握りそうだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)