専門家は「打席で焦りが出ている」と分析

■オリックス 6-3 西武(19日・京セラドーム)

 西武が敵地でオリックスに3-6で敗れ、3連敗を喫した。不振から、前日18日の試合でスタメンを外れていた主砲の山川穂高内野手が「4番・一塁」でスタメン復帰したが、チャンスで打てず。ここまで21本塁打、64打点ながら、打率.223と低迷している主砲に対し、現役時代巨人で活躍し、楽天でヘッドコーチを務めた野球評論家の松本匡史氏は「焦りがバッティングに出ている」と指摘。「フォームは崩れていないが、タイミングが合っていない」と、山川のバッティングについて分析した。

 CS進出に向け、これ以上、上位チームとゲーム差を離される訳にはいかない厳しい状況の中で、2試合ぶりにスタメンに戻った山川は、この日もチームを勝利に導くことはできなかった。初回は2死一塁の場面で二ゴロ。4回は1死三塁のチャンスで遊ゴロと、ともに初球を打って凡退した。先頭で迎えた7回には左中間へのヒットを放ち、9回には1死から四球を選んだが、松本氏の目には「まだ調子が悪い」と映ったという。

「ずっと不調で悩んでいる感じを受ける。1、2打席目は走者を置いて、初球から打ちにいくのはいいが、タイミングが全く合っていない。1打席目は止めたバットに当たっただけで、本来の山川らしくないバッティング。2打席目も初球を狙いにいって、タイミングが合わなかった。1死三塁で外野フライでもいい場面。甘い球でもなかったので、最初から打ちにいかなくてもいいし、本来のいい状態なら、焦って打たなくても、山川なら選んで打てるのではないか。精神的なものが出ていると思う」

 それでも、3、4打席目には結果を残した山川。だが、この2打席にも、本来の調子ではない山川の現状が出ていたという。

「問題は、ボールに対してのタイミングの取り方」

「ヒットはバットの先で打った。外からのスライダーを、もう少し呼び込んで右中間方向に打てば、山川の力なら本塁打になる可能性もあったボール。先頭打者だったので気持ちに余裕もあったと思うが、タイミング的には合っていなかった。四球を選んだ打席も、カーブを空振りしていたが、速球を投げるディクソンに対して振り遅れていて、ボールの見極めができていなかった」

 ただ、そんな状態が悪い中でも、何とか結果を出した山川。そして松本氏は、山川が調子を取り戻していくためには、こうして結果を残していく中で、タイミングを取り戻していくことが重要だと強調する。

「山川の打撃フォームは状態がいい時と悪い時でそんなに変わっていない。問題は、ボールに対してのタイミングの取り方。バッティングはタイミングです。全く合っていないから結果が出ない。ただ、4番としての役割を果たさなければならないという焦りがある中で、最後の2打席は何とか出塁した。これを次の試合でどう続けていくか。彼くらいの選手だと、結果が出ることで少しずつ変わっていく。調子が悪くても、結果を出しながら徐々に戻していくしかない」

 この日、敗れたことで、西武は35勝40敗2分の5位。貯金11の2位ロッテとは依然、8ゲーム差の開きがある。そして残り43試合という厳しい状況の中、チームがCS出場圏内の2位以上を確保するためにも、山川の復調は必要不可欠だ。そして松本氏は「4番が打てばチームも盛り上がるし、打てなければチームも沈黙してしまう。それだけプレッシャーがかかるのが4番」と明かす。

「今後は2勝1敗ペースでは難しい。8連勝、10連勝といった大型連勝をしていかないといけない。あとは上位チームに対して絶対に負けないこと。勝ち続けていかないと、ゲーム差は縮まらない」と話す松本氏。山川のこの日の1安打1四球の結果が20日以降の試合につながり、徐々に調子を取り戻すことでチームをけん引していけば、西武の逆転でのCS出場権獲得も、まだ可能性は残されていそうだ。(Full-Count編集部)