ありそうでなかったバラエティ〜「激レアさんを連れてきた。」

ギャラクシー賞月間賞:「激レアさんを連れてきた。」

2月5日放送
23:15〜24:15
テレビ朝日

今やバラエティ番組には笑いだけでなく、しばしば報道やドキュメンタリーの要素も入ってくる。そのなかで充実ぶりがひときわ目立つのが、「激レアさんを連れてきた。」だ。

 番組では毎回、きわめてレアな体験をした「激レアさん」が「研究サンプル」としてスタジオに登場する。2月5日の放送回では、高校生時代に仲間と登山した際8日間も遭難したが奇跡的に生還した男性が、そのときの体験を克明に語っていた。こうした場合最近のバラエティでは再現ドラマでドラマチックに演出することも多いが、幻聴や幻覚に襲われるなど極限状況の過酷さを語る男性の口調の静かさが、逆に山の恐ろしさをひしひしと感じさせて強く心に残った。

 その一方で抱腹絶倒の「激レアさん」が登場する回があるのも、この番組ならではの振り幅の魅力だ。サッカー元日本代表の岡野雅行が高校時代サッカー未経験者のヤンキーばかりでサッカー部をつくって強豪校にした話や、ヨーロッパの貴族の前で演奏していたプロバイオリニストの女性が居酒屋「鳥貴族」を貴族の経営する店と勘違いし、結局9カ月もアルバイトをした話などは、いずれもまるで漫画のような爆笑、驚き、そして感動のエピソードの連続であった。

 オードリー・若林正恭とテレビ朝日・弘中綾香アナウンサーの息の合ったMCも素晴らしい。なかでも特筆したいのが、弘中アナの存在だ。

 番組を仕切るのは若林ではなく弘中アナで、その点がまず目新しい。「激レアさん」の体験の詳しい説明、若林やゲストとの受け答えをそつなくこなす一方、時には真顔でとぼけ、ちょっと毒を含んだ発言で笑いを誘う弘中アナの姿は意外性たっぷりだ。そうかと思えば、毎回現場を再現した手作り模型で場を和ませる。そんなMCぶりは、一度見たらクセになる。

 似たような番組は多いがひと味違う「ありそうでなかった」バラエティ、それがこの「激レアさんを連れてきた。」である。最後になるが、スタッフの着眼点の良さと確かな力量を大いに称えたい。(太田省一)

★ギャラクシー賞月間賞とは?=NPO放送批評懇談会が、優れた番組を自主的に選び出す制度。月間賞に選ばれた番組は、年間のギャラクシー賞審査に自動的にエントリーされる。


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