本記事には暴力的、グロテスクな表現が含まれます。閲覧にはご注意ください。


本日8/9は長崎への原爆投下日。今回は核戦争による世界崩壊から物語が始まる『Fallout 4』を取り上げます。主人公が核戦争の現場に居合わせるという『Fallout』シリーズでも異例のスタートとなった本作。現実でも核発射の秒読み前とされるだけに、改めて世界の戦争と平和について考えてみませんか。

練習問題の解答
アリカタツムリカマキリ、バッタ、コオロギなど
日本でもよく見られるハリガネムシは、一定以上成長すると宿主を操って水の中に飛び込ませます。無事に水没するとハリガネムシは外に出て、そのまま水中で繁殖活動を行います。

Let’s Play in English:ヒャッハーしても前向きに! タフに生き抜くポジティブな言葉

前回の『The Last of Us Part II』がどこまでも鬱展開だったのに対し、同じポストアポカリプスでも『Fallout 4』の登場人物は使命感に燃える熱い人々です。人々の安寧を願うプレストン、真実の追究に命をかけるパイパー、ピンチの時でも粋を忘れないニック。日本語とは違う原文の力強さを堪能しましょう。通常の音声と競合するためか、ラジオは一切字幕が表示されません。受信した救難信号も自力で聞き取る必要があります。シルバーシュラウドのラジオ寸劇は大仰ですが分かりやすい方なので、移動中の暇つぶしにでもリスニングに挑戦してみてはいかがでしょうか。


英語版独自の機能として、けなげなコズワースがプレイヤーの入力した名前を呼ぶ、というものがあります。対応する名前リストは900以上。多少変わった名前にしてもちゃんと呼んでくれるのはうれしいですね。

歌は世につれ世は歌につれ いっしょにうたおう冷戦ソング

いつでもあなたのそばにあるダイヤモンドシティラジオ。戦中戦後の名曲迷曲をたっぷり聴かせてくれる、世紀末旅行には欠かせない心の友です。もう空で歌えるというプレイヤーもいるでしょう。「Anything Goes」はLady GaGaもカバーしており、この時代の陽気なジャズは他にはない魅力がありますね。

その一方で冷戦真っ只中の世相を反映した曲も多くあり、『Fallout』シリーズはそんな変わり種を集めることで当時の異様な空気を伝えてくれます。

Uranium Fever 
Uranium fever has done and got me down
Uranium fever is spreadin' all around
With a Geiger counter in my hand
I'm a-goin' out to stake me some government land
Uranium fever has done and got me down
冷戦当時、核開発競争に伴って「Uranium ore's worth more than gold」となり、急速な鉱山開発が推し進められました。この曲は「ウランフィーバーにすっかり浮かされちまった」と、ウランラッシュに沸き立つ当時のアメリカを描写しています。キャデラックをジープに替え、「ガイガーカウンターを手に国有地で一発当ててやるぜ」と、危険を顧みず金儲けに走る人が後を絶ちませんでした。当然深刻な被爆被害を生み、飲み水への被害など廃棄物汚染は現在も続いています。

Civilization
They have things like the atom bomb
So I think I'll stay where I "ahm"
Civilization, I'll stay right here
小粋なスウィングの曲ですが、コンゴのジャングルに住む男が「文明ってそんなにいいもんか?」と歌っていく内容です。文明の中にいる連中はちっとも自由じゃない、そのうえやつらは原爆を持ってるそうじゃないか、だったら俺はジャングルにいた方がよっぽどましだね、とアメリカの言う「文明化」を皮肉っています。

Crawl Out Through The Fallout
Crawl out through the fallout, baby
To my loving arms
Through the rain of Strontium 90
Think about your hero
When you're at Ground Zero
And crawl out through the fallout back to me
フォールアウト、日本で言う「死の灰」をくぐってでも会いに来ておくれよ、というラブソングの体を取った反核ソングです。ストロンチウム90の雨も僕のためなら平気だろう?だって「原爆はクリーンだ」ってみんな言ってるからね!というなかなかの無茶振り。我が子ショーンのためならエンヤコラ、のパパママにぴったりな『Fallout 4』のテーマ曲とも言えますね。



原爆ドームだけじゃない、現役の被爆建造物

被爆の惨禍を伝えるモニュメントとして世界遺産に登録されている原爆ドーム。このように当時のまま保存されているものもありますが、実は市街地には今も現役で使用している被爆建造物がいくつもあります。原爆にも耐えきるほどの頑丈さがあったからこそ、直しながらも使い続けることができるのです。

福屋八丁堀本店

広島県民に愛される百貨店、福屋。1938年に開館したこの建物は爆心地から700m程の場所にあります。ルイ・ヴィトンを初めとする高級ブランドが入るこの建物は、外装を整えてあっても被爆した当時の構造を現在も使っています。現役かつ最大級のものとして、原爆ドームとは違う形で被爆建造物の代表だと言えるでしょう。

広島アンデルセン本通店

長い改装期間を経て、今月にリニューアルオープンしたばかりの「アンデルセン」。北欧スタイルのパンを取り扱う広島を代表するベーカリーです。こちらは崩落が激しかったため大幅な改築が行われましたが、最新の商業施設として更新をし続けるという形で建物の記憶を残しています。

被爆電車

原爆の被害を受けた「被爆電車」は、現存する4台のうち651番、652番の2台が現在も毎日運行しています。片方の652番は、僅か3日で運行を再開した時の列車そのものです。駆動力が弱いので朝の通勤ラッシュへ補助的に投入されますが、他の地方から来た古い型の列車に混じっているので、知らなければ乗っても気づかないでしょう。被爆電車であることをことさら主張せず、今も淡々と業務をこなしています。


広島市街地に住んでいると、被爆建造物は日常的にすれ違って当たり前のように利用しているものなのです。それは、原爆の惨禍にも決して打ちのめされず、地獄からも再び立ち上がった人間の力強さを示しています。

おまけ


覚えておきたい英単語集:ゼロから始める世紀末生活
Vault:地下倉庫、地下墓地Radiation:放射線General:将軍Settlement:居住地Adhesive:接着剤Nuclear material:核物質Antiseptic:防腐剤Military grade:軍用Perception:知覚Fallout:放射性降下物

今週のキーフレーズ:War…War never changes.

このフレーズは『Fallout』シリーズでも繰り返し使われ、争いを止めない人間の愚かさを表す反戦のメッセージです。直訳では「いつの世も戦争は変わらない」という意味ですが、日本語版では「人は過ちを繰り返す」という訳を与えられました。

変更については賛否両論ありますが、「広島」「長崎」の当事者である日本において「反核」の意味合いを強く出そうという翻訳者の意思が見て取れます。


この言葉の元になっているのが、平和記念公園の中にある原爆慰霊碑です。「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」と刻まれています。広島市民、そして全ての人類に向けたものとされ、核兵器も戦争も繰り返してはならないという誓いでもあります。

練習問題:現在の世界終末時計の時刻を答えなさい。

原爆開発に携わった研究者達は、戦争協力への反省から「シカゴ原子力科学者」を設立。発行する「原子力科学者会報(The Atomic Scientists of Chicago)」の表紙において、差し迫る核戦争の危機を表した「世界終末時計」を毎年発表しています。2020年に入ると時計の針は一気に進んで秒読み段階まで入りました。現在の時刻はどうなっているのか調べてみてください。

...General, Another settlement needs our help.