2019年1月10日、香川県議会が検討中のゲームやインターネットの依存症の対策に関する条例の素案に、高校生以下の子どもを対象とした利用時間の制限が盛り込まれることが明らかになりました。

この素案では(スマホやPC、ゲームの利用は)1日あたり平日は60分、休日は90分に制限。また、夜間は高校生は夜10時以降、小学生や幼児を含む中学生以下の子どもは夜9時以降の利用を制限するとされています。現在は香川県民からのパブリックコメントを募集している段階で、2月の定例本会議にて条例案を提出する方針ということです。

しかし実際のところ、現代のゲームを遊ぶために与えられる時間が「1時間のみ」というのは厳しいものがあるでしょう。アクションRPGならチュートリアル+ストーリーの導入のみで終わってしまうかもしれませんし、Modを入れて楽しむゲームならその環境を構築しているだけで1時間が経ってしまうかも。Game*Spark編集部は先の素案に(勝手に)挑戦するべくライター陣に作品を選んでもらい、「ゲームは1日1時間」で実際どこまで遊べるか、調査してもらいました。

本稿で取り上げるのは『DEATH STRANDING』『Celeste』『フォートナイト バトルロイヤル』『モンスターハンターワールド:アイスボーン』『Apex Legends』『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』『Europa Universalis IV』の7本。一部タイトルはストーリーの紹介やネタバレを含みます。どれも序盤1時間分の内容のみとはなりますが、予めご了承ください。


『DEATH STRANDING』(Trasque)

『デススト』は計画的に遊びましょう! PS4の電源を入れたところから勝負は始まっています。なぜなら「お母さんルール」の1時間とは、必ずしもゲームプレイだけとは限らないからです。「今からゲームするよ!」と言ってからきっかり60分後、部屋に入ってきたお母さんの視界には、宿題に取り組んでいる姿を見せなければならないのです。

主人公サムのモノローグから始まる『DEATH STRANDING』は映画的な表現が頻出するので、1時間では充足感のあるプレイはできなさそうです。筆者は既に一度クリアしていますが、序盤のうちは新作に対する情熱もあり、あまり時間を気にしていませんでしたので、改めて冷静に眺める良い機会となりました。


美しくもどこか寂しげな自然の中をバイクで駆けるサム。触れたものの時間を奪う恐ろしい”時雨”が背後に迫り、加速を強めます。一度は崖に往く手を阻まれますが、これを飛び越えて活路を開いたところで、謎の女性“フラジャイル”が出現し、回避しようとしたサムは大きく転倒してバイクを失ってしまいます。

雨宿りの為に立ち寄った洞窟で“BT”に襲われるも、なんとかやり過ごすサムとフラジャイルですが、落ち着いてばかりもいられません。サムには配送という大事な仕事をこなす必要がありました。転倒によって散らばった荷物を拾い集めつつ、セントラル・ノットシティへと再び歩み始めます。

セントラル・ノットシティへの道のりはそれほど長くないとは言え、本作のメインアクション部分である「配送」をプレイできます。この時点で既に15分は経過していました。1時間で体験できる内容を検証するため、あくまでも初めて遊んでいるかのような速度で攻略していきます。丁寧に荷物を集めてからセントラル・ノットシティへ向かいました。


そのままセントラル・ノットシティから緊急任務を受け渡されたサムは、ブリッジズの死体処理チームと行動を共にします。急ぐためにBTの座礁地帯を通過したことが裏目に出て、処理チームの車両ごと転倒し、その結果セントラル・ノットシティの周辺は“対消滅”してしまいました。

目が覚めたサムに状況を説明してくれるのはギレルモ・デル・トロ監督が扮するデッドマンです。一匹狼のようにして活動を続けていたサムに対し、デッドマンは改めてブリッジズからの仕事として「大統領へモルヒネを届ける」という任務を依頼します。

既にアメリカは”デス・ストランディング”により失われており、大統領などいないはずだと訝しむサムですが、デッドマンは「大統領がサムに会いたがっている」と、その配送任務の意図を吐露するのでした。

サムが搬送されていたのはキャピタル・ノットシティでした。同じ敷地内にある建築物への短い配送作業です。ここで配送に活用できるマップ機能などがデッドマンから提供され、チュートリアルも兼ねた行動となります。


現地に到着すると早速大統領と会うよう促され、建物の奥へ進むことに。そこには、かつてサムがブリッジズに所属していた時、共に活動していたダイ・ハードマンがいました。彼との挨拶もそこそこに、サムへ大統領だと示されたのはベッドの上にいる人物で……。

という場面で1時間が経過してしまいました!! つまり、ここでお母さんが部屋のドアを開けてしまいます。「まだカットシーンの途中だよ!」と言っても許してくれません。残念ながら続きは明日。モルヒネの配送任務から再開しなければならないようです。

実質的に操作したのは、序盤の雨宿りまでの移動、セントラル・ノットシティへの荷物回収、そしてキャピタル・ノットシティでの短い移動だけでした。この後、大統領との会話にもまだまだボリュームはありますし、把握すべき基本的な要素もたくさんあります。

『DEATH STRANDING』は慣れた人でもストーリーのクリアまで40時間以上は掛かるのではないでしょうか。1時間ずつプレイするならば、1か月以上楽しめる……と考えることもできそうです。しかしながら、今回のようにしてカットシーンを楽しむためには1時間では足りない場面もあります。お家の人とよく相談して、計画的に進める必要がありそうです。

『Celeste』(Trasque)

『DEATH STRANDING』の対比として、非常に短いプレイサイクルも可能とする本作にも挑戦してみました。2018年の1月と早いリリースだったにも関わらず、Game of the Yearのノミネート作品として注目されるなど、極めて高い完成度を誇っています。

ジャンルとしてはいわゆる”死にゲー”に分類されていますが、特筆すべきはその「リプレイまでの早さ」。初回プレイの場合、クリアまで実に数千回以上の単位でミスすることになる訳ですが、プレイヤーにとってはそれ自体が負担だと感じられないほど、ロードを挟まないリプレイを実現しています。

筆者はPC版で遊んでいましたので、PCの起動からカウント開始です。Steamのゲーム起動ボタンからすぐに立ち上がり、本編開始後は1分以内に操作可能となります。


通常エンディングまでのチャプターは7まであります。まずは15分ほどでチャプター1をクリアできました。久々に遊んだので30回ほどのミスで済みましたが、過去にプレイした時には80回近いミスとなっていました。初めて遊ぶ人の場合、実際には30分ほどかかるのではないでしょうか。

本作の操作はシンプルで、左右の移動、崖に捕まって昇り降り、壁蹴り、ジャンプと(二段ジャンプを兼ねた)ダッシュのみです。多くのメトロイドヴァニア系とは違って、原則として主人公そのもののアクションが増えることはありません。ステージのギミックを活用して、主人公の機動力を超えた動きを実現する、というタイプのアクションになります。


チャプター2をクリアした段階で40分ほどが経ちました。こちらも初回プレイではもっと時間がかかるでしょう。ステージの中には会話可能なNPCがいて、ちょっとしたイベントを楽しめます。その意味でも、このチャプター2の途中で1時間が経過する……というのが実際のところではないかと思います。


チャプター3の途中でタイムアップとなりました。本作は決して理不尽なデザインではないのですが、素直に「高難度タイトルである」と評価できます。つまりステージ構成が絶妙であり、これも高く評価されている大きな理由です。

プレイヤーに求められている“習熟度”は、後半へ向かうにつれて強まっていきます。久々にプレイした筆者も「改めてしばらくやりこまねばまともに攻略できない」と感じる程です。

快適なリプレイ性は、いつでも挑めていつでも中断できるという利点があります。しかしながら『Celeste』が持つ難易度の上昇カーブが、プレイヤーに対する成長の実感として転化するまでには、集中したプレイングを要することは間違いありません。この点を見れば、『DEATH STRANDING』と同様にして、1日1時間の縛りを課す場合、ゲームのエッセンスを楽しめるまでには、しばらく日数がかかるものと思います。

それでも、毎日きっかり1時間と管理して遊べるタイプのゲーマーならば、むしろこの険しい山を制覇しきれるかもしれませんね。

『フォートナイト バトルロイヤル』(吉河卓人)

記事執筆時点では通常のモードに加え「チームランブル」「スナイパー銃撃戦」などがアクティブになっていた『フォートナイト』ですが、まずは「チームランブル」からプレイ。同モードは大人数が2つのチームに分かれて戦う大規模戦で、どちらかのチームのデス数が規定数に達するまでゲームが終了しない、リスポーン可能なシステムを特徴としたゲームモードです。

そのため、プレイヤーが死んだら終了する「ソロ」等のモードに比べると勝負が長引きやすく、マッチング待機時間を含め勝負が決するためにおよそ15分かかりました。ただし、今回のマッチは自陣がやや優勢で一方的な試合運びでもあったため、白熱した試合であればもう少し時間がかかるかもしれません。

続いては4人1チームでプレイする「スクワッド」をプレイ。こちらは「チームランブル」と違って基本的にリスポーンは出来ませんが、仲間の助けがあった場合のみ「リブートバン」という車両を使用して復活可能です。


このマッチでは味方がやたら強く、かなり連携が取りやすかったためか、なんとチームメンバーが誰も欠けることなくビクトリーロイヤルを獲得。ただし、その分参加時間が長引いたため、決着までは待機時間を含めおよそ20分かかりました。


次のマッチでは、先のビクトリーロイヤルに味を占めて再び「スクワッド」を選択。ところが、この試合では敵が強く、終盤までは生き残れたものの全体の順位は3位で終了に。なお、観戦はせず退出したため、マッチには待機時間込みで17分ほどかかりました。

そして最後には「ソロ」に挑戦……しましたが、マッチングを経てバトルバスから落下、着地した直後に1時間のタイムリミットに到達。結局最後までプレイを完遂できず、ここで終了となりました。この結果から考えるに、恐らく1時間の中でプレイ可能なマッチ数は恐らく3、4マッチ程度でしょう。

今回は「バトルロイヤル」のみプレイしましたが、恐らく「クリエイティブ」や「世界を救え」ではプレイできる範囲がもっと限られてくると思います。また、常に「1時間」という時間制限を意識しながらプレイしなくてはならないため、マッチング中の待機時間やマッチ後の報酬表示画面がややストレスに感じることもありました。


個人的には『フォートナイト』を遊ぶ醍醐味のひとつでもある「スキン選び」に時間を割けないのも気になりました。やはり満足感を得るためには、少なくとも2〜3時間程度の余裕は欲しいところです。

3〜4回程度のマッチではマップやシステムを把握しきれず、結局ゲーム全体の魅力を突き詰めにくく感じられるのも難儀な点だと思います。筆者はある程度プレイに慣れているため問題なかったものの、もしこれが初めてのプレイだとしたら、ゲームシステムを把握し始めたところで1日のプレイ時間が終了する……ということも有り得たかもしれません。何日間か跨いでプレイすればある程度は解決するかもしれませんが、玄人プレイヤーとは練習時間や習熟度の点で明確な差がつくであろうことは明白です。


余談ですが、筆者はこれが久しぶりの『フォートナイト』だったため、プレイ時にはゲームをアップデートする必要があったのですが、この処理におよそ40分ほどかかりました。回線の相性もありますが、これも「1日1時間」に含まれるのならば、1マッチすら出来なかったかもしれません……。

次ページでは『モンハン:アイスボーン』『Apex Legends』『DARK SOULS II』、そして『EU4』にも挑戦。

『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(Kuma)

PS4版を一切プレイしておらず、攻略サイトもチェックしていない状態の完全新規プレイでの挑戦です。ゲームを開始すると、まずは変更部分のキーコンフィグなどの必要がありました。キーボードとマウスでプレイしている筆者には「マウスの不具合問題」がクリティカルヒット。拠点のみでなく、クエスト中などでも発生することがあります。この点の調査で1時間弱ほど使ってしまっていたのですが、さすがにあんまりなので今回は特別になかったことにしました。

気を取り直して、『MHW』の拠点であったアステラからスタート。さくっとクエストを受注して進めていき、ムービーをゆっくりと鑑賞します。そして新しい大地へ赴き、レイギエナの捜索へ。拠点周りは割と急ぎ目だったと思っていましたが、時計をちらっと見ると既に30分ほど経過。思ったよりムービーが長かったようです。


その後、ムービーでセリエナの拠点づくりなどのムービーを経て、プレイアブルになってからは軽く迷子になりつつもぐるっと周りながらクエストの受注などを済ませ、クエストへと出発。ここまで、筆者としては急ぎで回っていたと思っていましたが、そうでもなかったよう……。



最初のクエスト「はじまりの洗礼!?」で戦うのはブラントドス。ナメてかかって痛い目を見るのは火を見るより明らかなので、きっちりと準備……をしたつもりが、ホットドリンクを購入して飲み忘れたことにブラントドスのHPを半分ぐらい削ってから気付きました。さらに急ぎ過ぎて食事も忘れていました。このときの装備が双剣だったのもあり、スタミナという意味では死活問題ですが、難なく倒してクエストをクリアできました。


2つ目のクエスト「力仕事はバフバロにお任せ」で倒すのは巨大な角が特徴のバフバロ。この時点で45分くらいが経過しており、やはり気持ちも焦り気味に。クエスト名からして一発あたりのダメージが痛そうなので、警戒しつつまずはバフバロを見つけに行きます。しかし誤った方向に進んでしまい、見つけるまでに数分かかってタイムロス……。小型モンスターの邪魔なども入ってしまい、さらにタイムロスを重ねた結果、バフバロを狩っている最中に時間切れ。1時間が経過してしまいました。

予想を遥かに下回る形で終了してしまいましたが、本作は序盤の導入部分に長時間のムービーを使うことで、次のストーリーへとプレイヤーをきっちりと繋げていっているのだと実感できました。普段はあまりゲームのプレイ時間など気にしませんが、こうして制限時間を設けることで、想像以上に大ボリュームのムービーが用意されているという事実に気が付けたとも言えます。

また、筆者の昔からの持論ではあるのですが、「RPGは時間をきっちりと取ってプレイするもの」だと改めて認識する結果となりました。特に『モンスターハンターワールド:アイスボーン』を1時間制限つきでプレイすると面白さを感じ始めたころに終わってしまうため、やはり数時間単位でフレンドと一緒にプレイするのがベストという結論に至りました。

『Apex Legends』(Kuma)
『Apex Legends』は他のバトルロイヤルタイトルやFPSタイトルに比べ一回の試合が短め。中盤までの人の減りがスピーディーであることから、試合数も含め結構遊べるんじゃないかと予想していますが、果たしてどうなるのでしょうか。

今回プレイすることにしたのは、期間限定モードのゴールドラッシュデュオ。出現する武器が全てゴールドというモードです。ゴールド武器であればキルタイムも短くなるため、中身が濃く、死んだとしても即座に次のマッチへ行くことができると読みました。もともと本作はマッチングの時間が非常に短く、次のマッチ開始までが非常に短いため、ロスタイムを抑えてテンポ良く遊べるはずです。


ということで、フレンドと何も考えずにわちゃわちゃとプレイする感じでスタート。ある程度漁れるポジションを選びつつ、ゴールドラッシュデュオの強いポイントを探していきます。落ちている武器はケアパッケージ武器と一部通常武器のゴールドのため、カジュアルモードと比べると一発の威力が重くなります。

筆者としての理想の武器はマスティフとクレーバー。マスティフで近距離戦、クレーバーでその他の距離を戦い、倒した敵から弾の多い方をピックアップして奪っていく……という形がやりやすかったように思います。全体的に他のプレイヤーも気軽に手を出してくる確率が非常に高く、思ったよりもきれいに立ち回るのが難しいという印象です。


序盤さえ乗り越えてしまえばほとんどつまずくこともなく、かなりの確率で最終局面まで持ち込めてしまいます。試合展開もカジュアルに比べるとかなり速め。最序盤で落ちるか最終局面まで生き残るかのどちらかという展開で、中盤で敗北するようなケースもありませんでした。そのおかげか、そこまで試合数は重ねていないにしても、1時間の制限付きでもゲームをかなり楽しめたという感触が残りました。


今回はモードの特徴やプレイスタイル的な問題で「初動死」を重ねてしまったため、きっちりプレイできたのは8試合ほど。上位に残れたのは3試合でした。カジュアルモードであればもう少し試合数が減る方向に偏ると思いますが、ちゃんとしたポジション取りと撃ち合いを1時間プレイしてこれだけ楽しめるのであれば、それなりに十分だとも感じています。逆にとことん撃ち合わない方向で進めていけば、平均順位が上がって試合数は減ると思いますが、今回のプレイとは比にならないぐらい満足度が落ちるかもしれません。

しかし筆者は本作をしばらくプレイしていなかったのもあり、序盤の動きはかなりガバガバ……。約30〜40分で暖まってきて、いい感じになってきた頃合いに1時間が経過していました。エンジョイし始めたぐらいで終わってしまったという印象もあり、やはり最低でも2時間は欲しいと思いました。できればクールダウンという名目で追加時間が欲しいですし、なんならウォーミングアップとしてもう30分〜1時間ぐらい欲しい気もします。

『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』(G.鈴木)

今回はPC版をチョイス。この作品を選んだ理由は至ってシンプルで「以前買っていたが積んでいたタイトル」であるためです。筆者は計測にストップウォッチ「SWfTA」を使用してみました。余談ですが、過去に『Bloodborne』を遊んでいたものの、難しさ故に心を折られ結局クリア出来ていません……『DARL SOULS』シリーズも今回が初挑戦となります。

ストップウォッチは「NEW GAME」を押した時点でスタート。通常プレイを想定し、カットシーンや解説などを読みつつ、きちんと理解できる範囲で進めます。


オープニングが終わり、操作可能になるまでに約5分が経過。最初の目的地へ向かったところ、暗闇でよく見えなかった崖に落ちて早速「YOU DIED」を見ることになりました。



屋敷内の人物から話を聞き、キャラメイクの画面へ辿り付くまでに10分。攻略情報など未読の初見プレイとなるために、適当な装備を選んで進めることにしました。屋敷周辺を探索し、巨大な敵に再び倒されるところで20分ほど経っています。

続いて「隙間の洞」へのルートを見つけ、チュートリアルを受けます。入り口一帯に広がる自決モーションは初心者への警告か、それとも別の儀式なのか……と思ってしまいます。チュートリアル戦は基本的な操作をある程度覚えられるように調整されているので、非常に大切です。



「マデューラ」で“Bonfire Lit”。とりあえず進捗を記録したものの、残り約15分でどこまで行けるか分からないので、ひたすらマップを進んでみました(地下道でレバーの位置がわからず10分ぐらい迷ったのは内緒です)。



なんとかハイデ大火塔まで辿りついたものの、ほとんど戦闘してこなかったこともあったせいか、巨大な騎士に倒されること数回。規定時間を超えてしまいました。初見プレイということもあって速いのか遅いのか筆者には判断が難しいところですが、このまま「1日1時間」を続けていくには、効率的なプレイを目指すための策を練る必要がありそうです。


自分が思い描いたゲームプレイが結果的に正しいのかどうか、考えたり試行錯誤したりする時間が限られると、正直言ってなかなか大変です。1時間という制限の中でも、事前の情報収集と予習で迷う時間を減らせたら、ある意味効率的にゲームを楽しめるでしょう。しかし、悩むこともゲームの醍醐味ですよね。

プレイヤーやゲームによって考え方は変わるでしょうが、「サクサククリアしていろいろなゲームを体験する」「一本に時間をかけて骨までしゃぶり尽くす」など選択肢は様々。素案の制限はさておくとしても、これからゲームとどのような形で向き合っていくのか考えてみるのは良いことかもしれません。

『Europa Universalis IV』(渡辺仙州)

あえて時間のかかりそうな、Paradox Interactiveの誇る歴史ストラテジーゲーム『Europa Universalis IV』を選んでみました。百年戦争後期の1444年から、大航海時代を経て産業革命期に入る1820年までの約400年間、世界中の好きな国家でプレイができるという壮大なゲームです。もちろん日本の戦国時代も含まれています。


今回はいつもと違うプレイをしようと思い、鄭成功の台湾政権を選んでみました。鄭成功は滅亡間際の明の軍人で、南下する清に抵抗するため、台湾に拠点を置こうとしました。当時、台湾はオランダ東インド会社に統治されていましたが、鄭成功はこれを撃ち破って台湾に政権を打ち立てました。現在でも鄭成功は「台湾の英雄」とされています。


本作の優れた点は、いくつかの大きなシナリオ(ヒストリカルスタート)以外に、日単位でスタートシナリオを選べることです。鄭成功政権は大きなシナリオでは選択できず、1662年2月1日から6月22日までの約5か月間から選ばなければなりません。日単位で刻々と変化する世界マップを眺めるのが結構楽しく、この時点ですでに15分が経過してしまいました。こういう歴史ゲームは、ゲームを遊ぶことだけが楽しみではありませんしね。


緑色の部分が、開始時の鄭成功政権の領土です。台湾南部以外に海南島と雲南のあたりに領土を持っています。明政権を引き継いだことになっているため、国名は「明」です。中国は清に支配されて、もはや太刀打ちできない状態です。とりあえず清に関係改善の外交官を送って、仲良くしておきましょう。


国の情報を見てみると、鄭成功が21歳、息子の鄭経は19歳になっています。実はこれでもパッチ修正されていて、以前見たときには鄭成功は18歳と、息子より年下でした。ちなみに鄭成功の死後は鄭経が政権を引き継ぎ、その息子・鄭克ソウの代で清に降伏してしまいました。


鄭成功政権は国力が弱く、兵力も7千だけ。まずは各種メンテナンス費用を0にして、収支をプラスにします。それと商人を全員貿易ノードに送って、少しでも稼いでもらいます。現在台湾領土は台南(台湾南部)のみ。持ち主のいない空白地は植民地探検アイディア(技術のようなもの)をアンロックして開拓者を得ないと、入植できません。台湾全土統治を第一目標とし、なるべく早く植民地探検アイディアを得ることにします。


清と仲良くしていたら、朝貢国になるようお誘いが来ました。緩い同盟関係になれる代わりに、金や人的資源などの貢物を毎年しなければなりません。承認して、しばらく清に守ってもらいましょう。ちなみに朝貢国同士は戦争可能です。このあたりでもうプレイ時間が30分ぐらいになっています。この手の戦略ゲームは、最初のセットアップに時間がかかりますね。


しばらく時間を進めると、清から貴陽の領土を与えられました。この後、雲南周辺の領土をどんどんこちらに押し付けてきます。いらない土地を渡されても管理に困るのですが……。「明王朝の危機」という災難イベントメーターも増加中なので、このままだと反乱が起こります。


清からたくさんの領土を押し付けられ(灰色以外の部分)、ものの見事に兵一万を超える反乱軍が次々と発生しました。7千の兵力でこれを収めるのは無理です。いらない領土なので反乱軍にくれてやりましょう。台湾統治のほうが重要です。


反乱軍が暴れ回っているときに、清から朝貢の要請が来ました。7ダカットと高くはないのですが払い続けたくもないので、いずれ機会を見て朝貢国から抜け出そうと思います。まずは東南アジアあたりで領土を増やしていき、清国内で反乱が起こったときにでも、それに乗じて行動を起こしましょう。


反乱軍の勝利により、「大理」建国。明の辺境属国で、独立要求は100%。そして別件で発生した農民反乱軍との戦闘が行われています。とりあえず大陸にある明の領土を全部大理に押し付けておきました。頑張って反乱軍と戦ってください。


農民反乱軍は大理の外まで出張って、清の領土を襲い始めました。清は北方に兵を集めていたので対応が遅れ、領土を占領されてしまいます。少し遅れて清軍到着。戦闘に入ったところで1時間となり、タイムアップです。

筆者としては、『Europa Universalis IV』は1時間でも結構楽しめたかと思います。やはり時間のかかるゲームなので、行き当たりばったりでだらだらと遊ぶより、ある程度目標を明確にした方がいいでしょう。条例素案では「ゲームやネットの利用時間を制限」とされていますが、調べ物もゲーム前に行うことで時間の節約になります。スマホやPCでなく、歴史の教科書などを読んで予習するのも攻略のコツと言えるかもしれません。ゲームを遊ぶ前からゲームは始まっているのです。


至極当然の結論となりますが、ゲームに限らず、趣味であろうと仕事であろうと勉強であろうと「適量」を見定めることはとても重要です。香川県議会が検討する「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮)」素案が青少年の健全な成長に繋がるかどうか、ゲーム文化にどう働きかけるものになるのか、個人と各家庭が改めて考える必要があるでしょう。

特集記事の締め括りとしてとなりますが、Game*Spark編集部は先の素案を徹底的に守ることだけが「ゲームやインターネットとの上手な付き合い方」ではないことを、強く主張します。