◇メジャー第1戦◇全米オープン 2日目(18日)◇ウィングドフットGC(ニューヨーク州)◇7477yd(パー70)

無観客開催が惜しまれる。松山英樹がとんでもない一打を見せ、8年連続出場の「全米オープン」で優勝争いをうかがう位置まで上がってきた。

前半はチャンスを逃す場面もありながらパーを並べ、折り返しの18番で1.2mのパーパットを外してボギーが先行した。妙技を披露したのは直後の1番。セカンドショットが「ほぼカラーというか、グリーンというか…」という場所に止まった。

カップは尾根を越えた先にある。「パターで打つか、ウェッジで打つか迷った。パターが調子悪いので、ウェッジで打った」。ピンを抜き、カップをわずかに越える距離にキャリーさせたボールは数m転がった後、静かに方向転換。ゆっくりと傾斜を下って戻る様子を同組のジョーダン・スピースとパトリック・リードも食い入るように見つめる中、気持ちよくカップの底を鳴らした。「なかなかないバーディだったので、すごくうれしかった」と両手を広げ、白い歯がこぼれた。

21人がアンダーパーをマークした初日から一転、超難関コースが牙をむいた2日目。吹き荒れた強風はグリーンの水分も奪って、難度を跳ね上げた。「グリーンが乾いてきて、そこらへんですごく神経を使った。(初日と)比較にはならないけど、グリーンコンディションもすごくタフになっていたので、ここのコースの本領を発揮してきたんじゃないかなと思う」と振り返る。

それでも、「グリーンもすごく硬くなっていたので、最後の3ホール4ホールくらいはバックスピンの計算を全くしなくて良かったので、逆に良かった」と言ってしまえるのが、我慢比べに強い選手の証明。5mを流し込んだ8番、63ydと距離のあるアプローチを1mにピッタリとつけた9番(パー5)を連続バーディで締め、3バーディ、2ボギーの「69」。この日わずか3人しかいないアンダーパーを記録して、首位のリードと4打差の通算イーブンパー7位で大会を折り返した。

初日フィールド1位のフェアウェイキープ率71%を記録したショットは安定感を維持。「(1Wの)シャフトを替えて、少し短くしたのが良かったのかなと思う」と大会直前まで試行錯誤を続け、信頼を深めつつある。

通算アンダーパーがわずか6人に減ったリーダーボードを見渡し、「この風とグリーンの状態が続けば、アンダーパーはいなくなるんじゃないかなという感じはある。まずは自分がいいショットをして、バーディパットが打てるように。しっかりとこの2日間みたいに粘り強くできたらいいと思う」。週末への期待を胸に、日没が迫る練習場へ急いだ。