ソニーは2020年9月15日、フルサイズCMOSイメージセンサーを搭載した光学式ボディ内手ブレ補正機構内蔵のデジタル一眼カメラとして世界最小・最軽量を実現した新型フルサイズミラーレスカメラ「α7C」を発表。発売は10月23日の予定で、参考価格(税込)はボディ22万9000円、同時発表の新標準ズームレンズ「FE 28-60mm F4-5.6」とのレンズキットが26万2900円となっています。

↑カラーはシルバーとブラックの2種類。ちなみに、同シリーズにおいてカラバリの登場は初となる

 

人気α7シリーズにまさかの新ライン登場

ソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7」シリーズには、高解像の「α7R」、高感度に強い「α7S」、スタンダードモデルの「α7」という3つのラインが存在しています。現在、α7Rは第4世代の「α7R IV」(2019年9月発売)、α7Sは「α7S III」(2020年10月発売予定)、無印α7は「α7 III」(2018年3月発売)となっており、順番的に次に登場するのはスタンダードモデルの第4世代「α7 IV」かと思われていました。

 

そうした大方の予想を裏切り、小型・軽量を追求した新ラインとして登場したのが今回の「α7C」です。同社のAPS-Cセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ「α6600」とほぼ同等のサイズ感と質量を実現(α7Cのサイズ:約124.0×71.1×59.7mm、重さ:約509g ※バッテリー、メモリーカード含む)。それでいて、長時間の撮影でも安心して使えるスタミナ性能を備えています(静止画撮影可能枚数:ファインダー使用時は約680枚、液晶モニター使用時は約740枚)。

 

また、リアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFといったソニー自慢のAIを活用した高性能AFや、最高約10コマのAF/AE追従高速連写、5.0段の光学式5軸ボディ内手ブレ補正など機能性も十分。動画性能にも優れ、AFの精度の高さやカスタマイズ性、フルサイズ機としては小型・軽量であること、自撮りも可能なバリアングルモニターを採用していることなどから、Vlog撮影での活躍も期待されます。

↑別売のショットガンマイクロホン「ECM-B1M」やシューティンググリップ「GP-VPT2BT」と組み合わせた場合の使用イメージ

 

時代は“コンパクトなフルサイズ機”を求めている

コンパクトなフルサイズミラーレスカメラというと、2019年10月発売の「SIGMA fp」を思い浮かべる方も多いでしょう。新製品発表の際、それまでのフルサイズカメラの常識を覆す小型軽量ボディが大きな話題となった製品です。実際、ボディ単体での大きさ・重さを比較すると、SIGMA fpのほうがコンパクトです。

<参考>

α7C・・・サイズ:約124.0×71.1×59.7mm、約124.0×71.1×53.5mm、重さ:約509g(グリップからモニターまで)

SIGMA fp・・・サイズ:112.6×69.9×45.3mm、重さ:422g

※重さはバッテリー、メモリーカード含む

 

ただし、SIGMA fpはα7Cには搭載されているファインダーやボディ内手ブレ補正が省かれており、モニターも固定式。握りやすくするためのグリップもありません。省けるものは可能な限り省き、必要に応じて外付けのアクセサリーなどで補っていくスタイルです。そうしたカスタマイズ性を楽しむカメラともいえます。

 

一方のα7Cは、一般的な撮影シーンで必要となる仕様はほぼ全部入りといっていい構成。加えて、キットレンズになっている「FE 28-60mm F4-5.6」もズームレンズとしてはコンパクトなので、トータルで考えて非常に機動力に優れたシステムとなっています。これからフルサイズデビュー、あるいは一眼デビューを考えている人にとって、フルサイズの描写性能と持ち歩きやすさを両立した本機は魅力的な選択肢となるでしょう。

 

今年は他メーカーからもコスパや小型化を意識した新モデルがいくつか発表されており、エントリー層向けの選択肢が充実してきました。今回、市場をリードするソニーからα7Cが登場したことで、「フルサイズミラーレスカメラ」というカテゴリがますます広がっていきそうです。