飛騨路に春を告げる「田の神祭り」(国指定重要無形民俗文化財)の本楽祭が14日、岐阜県下呂市森の森水無八幡神社であり、見どころの「笠(かさ)投げ」では大勢の見物客が寄進笠に手を伸ばした。

 豊作を前もって祝う「予祝(よしゅく)」の田遊びが起源とされる伝統の神事芸能。4人の踊り子が赤い花笠をかぶって舞うことから「花笠祭り」とも呼ばれている。

 下呂温泉合掌村から練り歩いてきた時代衣装姿の約200人は、田起こしを模した「餅かつぎの儀」や獅子舞、祭りの主役のテテ(神主)と踊り子による花笠踊りなどを披露。

 太鼓を合図に、長さ約60センチの寄進笠がやぐらから次々と見物客の中に投げ込まれると、祭りは最高潮に。受け取ると一年を幸せに過ごせるとされる縁起物で、手にした同市の女性(49)は「今年はいいことがあるかも」と笑顔を見せていた。