高校野球の今夏の岐阜県独自大会「2020夏季県高校野球大会」の組み合わせ抽選会が27日、関市のわかくさプラザで開かれた。大会は7月11日に長良川球場などで開幕し、県内8球場で岐阜の頂点を目指す戦いが繰り広げられる。日程が順調に進めば決勝は8月2日午前9時から、同球場で行われる。

 部員不足などを理由に不破、東濃、郡上北、岐阜高専の4校が出場辞退し、羽島と山県が連合チームとして出場するため64校63チームが参加。抽選は例年行っていた予備抽選は実施せず、受付順に各校の部長らが番号を引き、組み合わせが決まった。1、2回戦は移動時間や移動距離を配慮し各地区同士で戦い、他地区校とも戦う3回戦以上には、岐阜9、西濃4、中濃5、飛騨2、東濃4の計24校が進める方法となっている。

 新型コロナウイルス感染対策として、試合開始と終了時のあいさつは、両チーム9人がホームベースを挟んで間隔を空けて整列して実施する方針で、勝利チームの校歌斉唱は行わない。現時点で観客席に入場できる人数は、1チーム当たり保護者と控え部員(記録員1人、ノック補助5人を除く)合わせて36人までとなっている。

 また、ベンチ入り選手は通常の岐阜大会の20人より多い25人で、試合ごとに入れ替え可能。1週間で500球の投球数制限や、延長は十回から無死一、二塁で攻撃を始めるタイブレーク制も導入する。

◆県岐阜商死角なし 中京打線、今年も強力

 昨秋の県を制し、中止となった選抜大会への出場も決めていた県岐阜商を筆頭に、甲子園にはつながらなくとも、岐阜の熱い戦いが幕を開けようとしている。昨夏の甲子園4強の中京や、昨秋、県4強入りした大垣商、大垣西、大垣日大の西濃勢、好投手擁する帝京大可児など、注目の選手や高校をブロックごとに展望する。

 Aは万全な状態で昨秋に続く制覇を目指す県岐阜商に死角はなさそう。主軸で主将の佐々木泰、多和田尚旗らは打球も日増しに鋭さを増し、左腕・野崎慎裕、長身右腕・松野匠馬の両2年は一段と球威、切れが出て鍛治舎巧監督も手応えを実感している。1回戦に勝利すれば県岐阜商と戦う岐阜第一は主将の糀谷輝杜や柴崎聖人、島辺真拓ら昨夏の経験者が好機で一本打ちたい。プロ注目の152キロ右腕・加藤翼を擁する帝京大可児と昨秋準優勝の大垣商が追う。

 Bは大垣日大が頭一つ抜けている。昨夏も1番を担った主将の巧打者・木原黎明や、一発が魅力の柄沢壮太郎らが並ぶ打線は切れ目がない。投手陣も最速145キロの柄沢だけでなく、右腕・権田翼、左腕・林晴真は経験豊富。昨秋8強の美濃加茂はケガから復帰のエース村瀬俊の出来が鍵を握る。関商工や岐阜総合の実力校も上位をうかがう。

 Cは混戦。昨秋、夏覇者の中京に勝利して8強入りした岐阜聖徳は、社会人の都市対抗で優勝経験のある棚橋祐司新監督の采配に注目。同じく秋ベスト8の大垣北は、2年からエース左腕で主将の安藤透がけん引する。矢野拳聖、安江翔太郎の安定感ある両右腕の継投で逃げ切りたい岐阜城北や、昨年からエースの右腕、飼沼大地の麗澤瑞浪、古豪・岐阜も侮れない。

 Dは中京がリード。投打でプロ注目の元謙太と、1年から主軸を担った小田康一郎の甲子園経験者を軸とした打線は今年も強力。北川翔大、加藤航らを加えた豊富な投手陣で昨夏同様、細かい継投で勝ち上がりたい。昨秋3位の大垣西も継投のタイミングが鍵。140キロ前後の直球が魅力の尾口巧実や林憂馬、2年の大型右腕・高橋知亜ら投手力が自慢の市岐阜商も虎視眈々(たんたん)と上位を狙う。