脱出率12%という超難度の脱出ゲームを協力型ボードゲームで再現した「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」プレイレビュー

脱出率12%という超難度の脱出ゲームを協力型ボードゲームで再現した「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」プレイレビュー

「Fate/Grand Order」で知られるディライトワークスが企画・開発した「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」は、アクマの夢の城に連れ去られた子どもたちが協力しながら城からの脱出を目指す、探索・協力型のボードゲームです。著名なゲームデザイナーであるカナイセイジ氏とボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」代表の白坂翔氏が監修を務め、発売直後にすぐ完売するほど話題となった「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」は一体どんなゲームなのか、実際に遊んでみました。

CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜
https://www.delightworks.co.jp/games/boardgame/chainsomnia/

◆外観と内容物
パッケージはこんな感じ。悪魔が居座る城の片隅で眠っている子どもたちが描かれています。「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」のプレイ人数は1〜4人で、プレイ時間は40〜60分、対象年齢は14歳以上が想定されています。

箱の裏にはカナイセイジ氏と白坂翔氏の名前が示されていて、「脱出率12%」とゲームの難度がアピールされていました。

内容物は説明書、プレイヤーコマやダイス(サイコロ)、トークン類、アイテムカード・イベントカード、プレイヤーボード、城タイル、ルールサマリー(概要)、謎の封筒となっています。

プレイヤーコマは子どもたちのイラストが描かれた厚紙をスタンドに挟んで使います。ダイスは木製のものが3つ。

鎖が描かれたクサリトークンと足跡が描かれたAPマーカーは、厚紙の枠から切り出す必要があります。

カードはアイテムカードとイベントカードの2種類。

プレイヤーボードは、プレイヤーとなる子どもたちのイラストやステータス、スキルが書かれています。

城タイルは全部で22枚あります。城の部屋をイメージしたデザインとなっていて、4辺にはそれぞれ壁かドアが描かれています。

城タイルは1辺10cmの正方形で、長辺143.6mmのiPhone Xと並べるとこんな感じ。実際のプレイではこの大きさの城タイルを22枚並べられるので、机の上はかなりの広さを確保する必要がありそう。

そして、謎の封筒にはゲームをクリアしたときに開けるよう書かれていました。どうやらエンディングの内容に関係する様子。

◆ゲームの準備
遠い遠いある国で、眠りについた子どもの魂を「夢の城」に連れ去るアクマがいました。プレイヤーは夢の城で目を覚ました子どもたちで、力をあわせてアクマの城の出口を見つけ出し、脱出を目指すというのがこのゲームのストーリー。

まずは編集部員4人でチュートリアルモードをプレイしてみました。最初にプレイヤーボードとルールサマリーを各プレイヤーに配布します。プレイヤーボードはランダムに配っても自分でとってもかまわないとのことなので、今回はランダムにゲット。なお、画像右にいる「ティミ」は上級者向けとのことでした。

プレイヤーボードを受け取ったら、ボードの左側にあるクサリゲージにクサリトークンを上から2枚配置します。そして、クサリゲージの中で見えている一番上の数字と、ボードの右側にあるAPゲージの中で同じ数字の場所にAPマーカーを置きます。以下の画像の場合は「3」だったので、ここにAPマーカーを配置。

そして、城タイルの中で「CHAINsomnia」と書かれたタイルを置いて、各プレイヤーのコマを配置。この「CHAINsomnia」タイルが城からの脱出のスタートになります。

各プレイヤーコマが置かれた「CHAINsomnia」タイルに、他の城タイルをつなげ、最後に出口となる「Wake up」タイルにたどりつけばゲームクリアとなります。城タイルは「Wake up」タイルを一番下にして、残りのタイル16枚をシャッフルしてから裏向けで積んで山札を作ります。今回はチュートリアルモードなので、山札のタイルは「Wake up」タイルを除いて5枚のみでOK。スタート地点となる「CHAINsomnia」タイルに城タイルを各プレイヤーがつなげていき、最後に出口となる「Wake up」タイルに誰か1人がたどり着けばゲームクリアというわけです。

プレイヤーは自分の手番で城タイルを引いて、どんどん出口までの道のりを作らなければなりませんが、城タイルを引くごとに一緒に引かなければならないのがこのイベントカードです。カードには良いイベントもあれば悪いイベントもあり、中にはアクマが現れて通せんぼをしたりプレイヤーに鎖をつなげたりとプレイヤーの脱出を全力で阻むような「悪夢カード」も含まれています。

悪夢カードによって、以下の画像のようにクサリゲージがすべて埋まってしまうと、子どもはトリカゴに捕らわれてしまい、行動不能になってしまいます。全てのプレイヤーが行動不能になると脱出失敗でゲームオーバー。クサリトークンは他のプレイヤーと受け渡しが可能なので、全員で相談しながらクサリゲージを管理しないと、あっという間に全員がトリカゴに捕らわれてしまいます。

そんなイベントカードには、画像上部にある5枚の特殊カードが存在します。このカードが山札へなるべく均等に混ざるようにイベントカードを5等分し、それぞれに特殊アクマカードを1枚ずつ混ぜてシャッフルし、その5つを重ねて山札にするという変わったやり方が説明書で指示されていました。

「昨日一番長い時間寝た人がスタートプレイヤー」とのことだったので、7時間30分という健やかな睡眠を決めていた編集部員(ライアン)がスタートプレイヤーとなり、スタートプレイヤーマーカーをゲット。

◆プレイしてみた
スタートプレイヤーから時計回りに手番が回ります。手番のプレイヤーは、自分のAP分だけ行動を取ることができます。どんな行動が取れるのかはルールサマリーにわかりやすくまとめられていたので、説明書をその都度確認する必要はありませんでした。

ライアンはまず、城タイルを一枚引いて道を作ることに。引いてきた城タイルは自分がいる城タイルと連結する必要があり、ドアとドアをつなげる必要があります。

そして、城タイルを1枚引くごとに、イベントカードを引かなければなりません。さっそくライアンが引いてみると、なんと「ミガワリ」という悪夢カードでした。

悪夢カードの右上には「鎖+1」のマークが書かれています。悪夢カードを引いたライアンのクサリゲージにクサリトークンがつけられます。城の出口を作るためには城タイルと共にイベントカードを引かなければならないのですが、悪夢カードを引いてしまうと少しずつ鎖で拘束されてしまい、それに伴ってAPが減ってしまって行動回数が減るというわけです。

引いてしまった悪夢カードは引いたばかりの城タイルの上に配置。悪夢カードが置かれたタイルには誰も入ることができないため、まずはこのタイルを排除しなければ先に進むことはできません。排除するためにはカードに記載されている条件を満たす必要があり、今回はアイテムカードを捨て札にしなければなりません。

しかし、始めたばかりでアイテムを持っていないため、「まずはアイテムをゲットしなければ!」と部屋の探索を開始。城タイルの中にはサイコロを振ることで探索を行い、アイテムをゲットできるものがあります。今回ライアンが探索した部屋では、筋力もしくは知力とサイコロの目の合計が12以上であればアイテムをゲットできるとのこと。

ここでサイコロを2つ振ったところ、5と2の目が出ました。ライアンの筋力は5なので、筋力であれば合計が12で条件クリア。

アイテムは非常にお得な効果があるものから全く効果がないものまでさまざま。今回ゲットした「ウィングブーツ」は移動可能な城タイルに移動できるという便利アイテムでしたが、いきなり通せんぼをした悪夢カードを取り除くために捨て札となってしまいました。

なお、ゲットしたイベントカードやアイテムカードは、ルールサマリーの右部や下部に設置できます。

プレイヤーの手番が1周したら「アクマの時間」が到来。スタートプレイヤーマーカーを持つプレイヤーがイベントカードを1枚引き、次の人にプレイヤーマーカーを渡します。こんな感じでゲームを進めていき、脱出を目指します。

ヴェインが探索して見事ゲットしたアイテム「謎の本」は、APを消費せずに鎖の受け渡しをすることが可能とのこと。

借没落貴族の息子であるヴェインは、クサリトークンを全部外すと1ターンに5回も行動できるようになるものの、拘束されると行動回数が激減してしまいます。一方で、飲み屋の歌手の娘であるクロエはどれだけ鎖で拘束されても3回行動できるという強い少女。そこで、「謎の本」を使ってヴェインの鎖を一気にクロエにそっくり移し替えることで、行動回数を増やしてより脱出しやすい状況を作ろうという作戦に出ます。こんな感じでプレイヤー同士が話し合って作戦を考えて、より展開を有利に運べた時の快感こそ協力型ボードゲームの醍醐味といえます。

また、途中で特殊悪夢カードである「幻惑」が登場。「Wake up」タイルへは城タイル上にあるすべての悪夢カードを排除してからでなければゴールできないため、「全員が部屋に集まらなければ排除できない」という厳しい条件に右往左往してしまいますが……

クロエはその美しい歌声で悪魔を打ち払うことができるとのことで、スキル「夜を照らす歌姫の唄」で「幻想」を排除。プレイヤースキルも活用することで、より有利に城の攻略を進めることが可能です。

ようやくすべてのタイルをめくり終え、「Wake up」タイルの接続が完了し、富豪の息子アイザックが車椅子をかっ飛ばしてゴール。チュートリアルだったこともあり、かなり余裕をもってクリアできました。

ゲームクリア後のエンディングは、封筒の中にあるカードで語られます。さまざまな条件で分岐するので、プレイスタイルや状況によってエンディングが変わるという仕組み。どんなエンディングだったのか気になる人はぜひ実際にプレイして確かめてみてください。

「脱出率12%と書かれているけれど、協力しまくれば結構サクサク脱出できるのでは?」と、今度は城タイルの数を一気に3倍に増やした通常モードを3プレイヤーで遊んでみました。

しかし、城タイルが増えるということはイベントカードを引く機会が増えるということ。そして、イベントカードを引く機会が増えるということは、悪夢カードを引いてクサリゲージが埋まる確率が上がることを意味します。例えば、以下の「絶叫」はイベントカードを引く枚数が1枚増えてしまうという効果がある特殊カード。

「絶叫」は山札に3枚眠っていることもあって、一度「絶叫」を引いてしまうとイベントカードを引く枚数がぐんぐん増えていき……

気がつくとあっという間に全員のクサリゲージがカツカツの状態に。

それでもアイテムの使用やタイルの探索で、どうにか鎖を減らしながら探索を進めていきます。


ようやく城タイル残り2枚で脱出目前という段階になって、全員の残りクサリゲージはあと4マス分という状況。

そして訪れるアクマの時間。引いてきたイベントカードは「全員で合計4個の鎖を追加」という「がらんどうの胸」で、ぴったりとどめを刺されてしまいました。全員が行動不能となったので、脱出を目の前にしながらゲームオーバー。

なお、ゲームオーバー時の卓上はこんな感じ。広い机やマットを敷いた床の上など、プレイにはかなりのスペースが必要となります。ルールを把握した状態でのプレイ時間はおよそ1時間ほどでした。

◆感想
実際にプレイしてみたところ、「脱出率12%」のうたい文句にふさわしく、かなりの高難度に感じました。しかし、クリア不可能なほどめちゃくちゃな高難度という訳でもなく、「少しのミスや油断でもゲームオーバーにつながりかねないギリギリに設定されていながら、丁寧にプレイを進めていけば十分クリアは可能」という絶妙なバランスに調整されている印象。山札に「絶叫」カードを混ぜるとイベントカードを引く枚数もどんどん増えていき、結果としてクサリゲージもみるみるうちに埋まっていくので、お互いに他プレイヤーの状況を踏まえながら進めていく必要があります。「どんなカードを引くのか」「サイコロの目はいくつか」という部分はもちろん運なのですが、確率を超えた先を読んで話し合いながら行動し、時には自分が犠牲になってでも相手をサポートしなければ脱出することは不可能となっています。

ただし、カードの種類や効果、プレイヤースキルが多種多様なあまり、把握するのはかなり大変で、プレイ中でも「そういえばこのキャラの時はこの効果は無効だった」「このカードはもう1枚引かなければならなかった」など、ルールの把握と理解が追いつかなかった場面やプレイヤー間で積極的に情報交換を行っていても混乱する場面もありました。ボードゲームに慣れていないと自分や相手のスキルをすべて把握するのは難しく、「14歳以上」という高めの対象年齢設定にも納得。かなり重量感のあるゲーム内容で、スペースや時間に余裕がなければ厳しいものがありますが、その分クリアした時の達成感はひとしおです。

「CHAINsomnia〜アクマの城と子どもたち〜」は、2019年3月10日にインテックス大阪で開催される「ゲームマーケット2019大阪」で、税込4000円で購入可能。また、イベント終了後もディライトワークスの公式オンラインストアで販売されるとのことです。さらに、ゲームマーケット2019大阪の会場ではディライトワークスとカナイセイジ氏によるカードゲーム「The Last Brave」の追加カードも時間・数量限定で配布されるそうなので、気になる人はぜひ会場まで足を運んでみてください。


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