キヤノン EOS 6D Mark IIレビュー:手軽に使いたいならベストチョイス

キヤノン EOS 6D Mark IIレビュー:手軽に使いたいならベストチョイス

Photo: 三浦一紀


贅沢なフルサイズ入門機だと思います。

本日発売された、キヤノンのフルサイズデジタル一眼レフ「EOS 6D Mark II」。前モデルとなる「EOS 6D」が2012年11月発売だったので、約4年10ヶ月振りのリニューアルとなります。

6Dシリーズは、キヤノンの35mmフルサイズデジタル一眼レフの入門機的な位置づけ。上位にはEOS 5Dシリーズがあり、その上にはEOS 1DXシリーズがあります。

それぞれキャラクターが違いますが、6Dシリーズはキヤノンの35mmフルサイズデジタル一眼レフのなかでは一番低価格で、画素数や連写性能が5Dシリーズより若干控えめになっています。

6Dシリーズの最新機種、EOS 6D Mark IIはどんな仕上がりになっているのか。一足早く実機を使わせていただいたので、EOS 6Dとの比較も交えながらレビューしていきたいと思います。


6D Mark IIとは?


キヤノンの35mmフルサイズデジタル一眼レフです。有効画素数は約2620万画素、常用感度はISO100〜40000、連写性能は最高約6.5コマ/秒、連続撮影可能枚数はJPEGラージ/ファインで約110枚、RAWで約18枚、RAW+JPEGラージ/ファインでは約17枚となっています。

撮像素子には新開発のCMOSセンサーを採用。映像エンジンはEOSフルサイズでは初のDIGIC 7が採用されています。

本体サイズはW144✕H110.5✕D74.8mm、重量は約765g(バッテリー、カード含む)。EOS 6Dに比べ若干重量がアップしていますが、可動式モニター搭載機の35mmフルサイズデジタル一眼レフカメラにおいては世界最軽量。

Wi-Fi、Bluetooth、NFCに対応しているほか、GPSも内蔵しています。小型のボディながら、機能は凝縮された感じですね。


デザイン


Photo: 三浦一紀左がEOS 6D、右がEOS 6D Mark II。ほぼ同じデザイン


前モデルとなるEOS 6Dを踏襲したデザインです。前から見た感じは、ほぼ同じと言ってもいいでしょう。EOS 6D Mark IIにはリモコン端子が前面にあるのが大きな違いでしょうか。


Photo: 三浦一紀左がEOS 6D、右がEOS 6D Mark II。背面は違いがわかりやすい


背面は大きな違いが。EOS 6Dは液晶が固定されていましたが、EOS 6D Mark IIはバリアングル液晶を採用。また、タッチパネルになっており、タッチシャッターや再生時の画像送り、メニュー選択などのタッチ操作が可能となっています。


Photo: 三浦一紀バリアングル液晶はEOSのフルサイズ機としては初。前方向約180°、後方向約90°、水平方向約175°動かせる。


実際に手に持つと、EOS 6Dに比べてグリップ部が深めになっておりホールディングしやすくなっています。本体厚さも薄くなっているので、握り込みやすいのが実感できます。

前モデルに比べ、質感などはそれほど違いはありません。


使い勝手


Photo: 三浦一紀EOS 6Dと比べるとボタンの形状や大きさ、位置なども微妙に違う。ロック機構はスライド式からレバー式に。


使い勝手に関しては、EOS 90Dなどの中級機以上を使ったことがある人ならばすぐになじむはず。大きなサブ電子ダイヤルをくるくる回して露出補正(設定によりますが)できるのは、とても快適です。

ISO感度やモードの変更などは、専用ボタンを押して電子ダイヤルで設定という感じ。ただし、AFポイントの設定(任意選択と自動選択の切り替え)などは、なかなか設定変更の仕方がわからずとまどうことも(クイック設定ボタンからできましたが)。

少々複雑な設定変更をしようとすると、メニュー画面に入って変更する必要がある場合もあるので、慣れていないと少々わかりづらいと感じるかもしれません。


画質



気になる画質ですが、キヤノンらしい鮮やかな印象。JPEG撮って出しで「いいなぁー」と思える画質です。

ホワイトバランスも優秀で、オートで撮影しても好印象。極端な色かぶりなどは自然光下ではあまり感じられませんでした。



明暗差の激しいシチュエーションでも、「オートライティングオプティマイザ機能」により、見た目に近い描写となっています。あまりに極端なシチュエーションでなければ、カメラまかせで撮影しても安心でしょう。


●EOS 6Dとの比較


EOS 6Dで撮影


EOS 6D Mark IIで撮影


せっかくなので、EOS 6Dとの比較もしてみました。同じシチュエーションで撮影をすると、ほぼ違いは見受けられません。拡大すると、画素数で勝るEOS 6D Mark IIのほうが解像感は高いのがわかるのですが、一見しただけではどちらがどちらかを見分けるのは難しいでしょう。


EOS 6Dで撮影


EOS 6D Mark IIで撮影


お次は高感度撮影を比較してみました。どちらもISO12800で撮影しています。両機種とも、低感度撮影時に比べるとややシャープさが失われていますが、ノイズは上手に処理されており違和感はありません。

こちらも、両機種の差はあまり感じられません。画質面で言えば、EOS 6DとEOS 6D Mark IIではそれほど違いはないのかもしれませんね。


気に入ったところ



一番進化したなと感じたのは、ライブビュー時のAFスピードです。EOS 6Dではライブビューでの撮影では、AFが合焦するまで一呼吸置く必要がありましたが、EOS 6D Mark IIではスッと合焦します。

僕は、ハイアングルかローアングル撮影時以外はほとんどライブビューを使わないのですが、その理由のひとつがAFが遅いから。しかし、EOS 6D Mark IIのライブビューならば、積極的に使っていけそうです。

また、高感度時の画質もなかなかのもの。低感度時と高感度時で、ほとんど色の乱れなどが感じられません。ISO25600までは常用として使えるのではないでしょうか。これは心強いと思いました。

そして、キヤノンといえば背面液晶の視認性の高さと美しさ! これはもう、他社をぶっちぎりで引き離していると思います。撮影した写真を確認するたびに、「あれ? 俺写真うまくなった?」と錯覚してしまいます。


少々残念なところ



よくまとまっている機種なので、それほど残念なところは見当たらないのですが、ひとつ言うとすれば、ファインダー視野率が約98%というところでしょうか。EOS 5Dシリーズとの差別化や、本体の小型化のためでもあるのでしょうが、できれば100%にしてほしかったと思います。

たった2%と思うかもしれませんが、攻めたフレーミングをする際にはこの2%がかなり影響してくることも。ファインダー上ではフレーム外に置いたものが、実際撮影した写真に入っていると、ちょっとがっかりしてしまいます。

もうひとつが、シャッター。シャッターの感触が若干柔らかく感じることと、音が少々安っぽい感じがします。これは個人的な趣味なのかもしれません。

そして最後に、背面液晶の美しさ。あまりにもきれいに表示されるため、自分の写真の腕が上がったと錯覚し、実際にパソコンで見てみるとそうでもなかったと思うこともしばしば(笑)。あまり背面液晶が美しいのも考えものです。


こんな人にオススメ



安心して使える35mmフルサイズデジタル一眼レフなので、初めてのフルサイズ機として考えている方にはオススメできます。バリアングル液晶、タッチパネル、Wi-FiにBluetooth、NFC、そしてGPSも搭載。機能的にも申し分ないでしょう。

また、EOS 1DXといったプロ機のサブとしてもいいのではないでしょうか。動きものはEOS 1DXで、それ以外はEOS 6D Mark IIで、という使い分けで撮影の幅が広がりそうです。

EOS 6Dからの買い替えを考えている人も多いかと思いますが、バリアングル液晶とライブビューでのAF速度向上といった部分にアドバンテージを感じられるのならば、買い替えもありでしょう。

しかし、画質面に関しては、画素数アップ以外の面ではあまり差異は感じられませんでした。画質をメインに考えているのならば、少し考慮してみてもいいかもしれません。

EOS 6D Mark IIのキヤノンオンラインショップにおける実勢価格はボディのみで22万5000円、EF24-105 IS STMとのレンズキットが26万9000円となっています。

機能豊富で使いやすいEOS 6D Mark IIは、初心者から上級者まで満足できる機能と画質であることは間違いありません。特に「手軽に使いたい」「連写性能より取り回しの良さ」を重要視するなら、この機種がベストチョイスだと思いますよ!


Photo: 三浦一紀
Source: キヤノン
(三浦一紀)

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