スペイン現地時間3月21日、レアル・マドリー元会長のロレンソ・サンス氏が新型コロナウイルスによって死去した。76歳だった。

ロレンソ・サンス氏は3月17日、数日間にわたって続いた発熱による容体が思わしくなかったために入院し、その後に新型コロナウイルスの陽性反応が出た。同氏の息子で、レアル・マドリーのバスケットボール部門の元選手&ディレクターであるロレンソ・サンス・ドゥラン氏はSNSを通じ、父親の様子を報告し続けてきた。

3月17日

「みんなが示してくれる愛情に圧倒されている。父がこの状況を脱すると確信している。本当にどうもありがとう」

 

3月18日

「医師と話してきたが、ニュースは何も良いものではない。呼吸が満足にできないだけでなく、腎臓が重度の感染によってダメになっている。24時間、待たなくてはならないが、彼の年齢を考えると難しい。最悪なのは、彼と一緒にいられないことだ」

 

3月19日(スペインの父の日)

「今日は特別な父の日だ。彼は私たちと一緒にいられないから。でも、あなたがチャンピオンとして闘い続けていることは分かっている。私たちはあなたのことを誇りに思う」

 

3月20日

「すべてが同じだ。彼はチャンピオンとして闘い続けている。ただ、意味を持ち得ない希望しか与えられなかった2日間の後、彼に残された力は少なくなっている。私たち全員の励ましが、奇跡を起こせますように」

3月21日

「父が亡くなった。こんな終わり方は彼にふさわしくない。僕がこの人生で見てきた中で、とても素晴らしく、勇敢で、働き者の人間が逝ってしまった。彼の情熱は家族とレアル・マドリーだった。私と母と兄弟は、彼が過ごしてきた日々を誇りとともに噛みしめている」

ロレンソ・サンス氏は1985年にレアル・マドリーの理事会メンバーとなり、1995年に会長に就任。1998年に同クラブをじつに32年ぶり、史上7回目となるチャンピオンズカップ/リーグ優勝に導き、2000年には8回目の欧州制覇も実現させた。ただしスポーツ面では抜群の成績を残しながらも、経営面では多くの負債を抱えることとなり、2回目の欧州制覇の直後に会長選挙を前倒しで行うことを決断。その選挙で現会長でもあるフロレンティーノ・ペレス氏が当選を果たし、スター選手の獲得戦略でクラブの財政を立て直している。

ロレンソ・サンス氏が会長を務めたレアル・マドリーは、チャンピオンズリーグを2回、インターコンチネンタルカップ(現クラブ・ワールドカップ)を1回、リーガ・エスパニョーラを1回、スペイン・スーパーカップを1回制覇。レアル・マドリーは公式ウェブサイトで、同氏の逝去を声明でもって伝え、「本日、マドリディスモ(レアル・マドリー主義)はその人生の大半をレアル・マドリーに捧げた会長を失い、悲しみに包まれています。(新型コロナが猛威を振るう)現状に鑑みて、レアル・マドリーはそうすることが可能となる時期に、彼にふさわしい敬意を表したいと思います」と記している。