『GRAND SLAM in 後楽園ホール』東京・後楽園ホール(2020年3月25日)
2AW無差別級選手権試合 ○岡林裕二vs浅川紫悠×

 岡林が浅川を真っ向から粉砕して2AW王座奪取。至宝流出に滝澤が奪還へ名乗りをあげると、即座に承諾した新王者は「あいつを軽く倒して、これから一生このベルトを保持します」と宣言した。

 昨年夏に行われたトーナメントを制し、初代2AW無差別級王者となった浅川は4度の防衛を重ね、名実ともに2AWの頂点に君臨してきた。そんな浅川に挑戦をぶち上げたのが大日本・岡林だ。浅川も受諾し、ビッグマッチとなる後楽園大会で外敵を迎え撃ったが、岡林のパワーが際立つ結果となった。

 試合は肉弾戦で幕を開ける。ショルダータックルで正面衝突を繰り返し、その後も意地の張り合いが続いたが、浅川は突っ込んできた岡林の勢いを利用してコーナーに担ぎ上げ、そのままネックブリーカードロップを敢行。必殺のリベリオン(ラリアット)に繋げるべく、首攻めに打って出た。馬乗りになってこん身のエルボーを連発し、スリーパーやヘッドシザースなどで長時間絞め上げる。

 苦しんだ岡林はバックドロップで反撃開始。逆水平で快音を鳴らすと、逆エビ固めで絞め上げる。浅川はライバル心を爆発させ、カウンターの払い腰、ブレーンバスター、デスバレーボム…と巨体の岡林を投げまくると、ストレッチプラムで絞めに絞めたが、岡林は沈まず。強引に王者を抱え上げて、バックフリップを繰り出すと、オクラホマスタンピートでマットに叩きつけ、アルゼンチンバックブリーカーでギブアップを迫った。

 耐え抜いた浅川は岡林の逆水平に対し、左右のエルボーやビンタを乱れ打って猛抵抗。ジャーマンで投げ捨てる。が、不死身の岡林は即座に立ち上がると、ラリアットの相打ちをパワーで押しきり、投げ捨てジャーマンからショートレンジラリアットをお見舞いした。さらに、ロープに飛んでこん身のラリアットを一閃。浅川がフォールを返すと、ゴーレムスプラッシュで勝負に。

 浅川はヒザを突き立てて撃墜。九死に一生を得ると、歓声を背に決死の逆襲へ。「岡林!」とリベリオンを振り抜くと、体勢を崩しながらもバーニングハンマーを敢行。なおも立ち上がってくる岡林に対し、サポーターを脱ぎ捨ててのリベリオンを狙う。これを間一髪回避した岡林は逆にラリアットを2連続でズバリ。続くパワーボムを回転エビ固めで切り返した浅川は、すぐさま首固めを仕掛けたものの、踏ん張った岡林は強引にブレーンバスターでぶっこ抜き、最後はパワーボムからのゴーレムスプラッシュという必殺技リレーで3カウントをもぎ取った。

 岡林が2AW王座を奪取。至宝流出という非常事態を受け、花見がリングに飛び込んで岡林に詰め寄ると、滝澤、ダイナソー、吉野、最上、梶、リッキーらも姿を現し、セミファイナルで敗れたタンクまでも身体を引きずるようにして花道に登場する。

 包囲網を敷かれた岡林だったが、マイクを持つと、「おい、俺は浅川を倒してチャンピオンになったんや。まあ、浅川が負けて、こうやって全員入ってくるんやから度胸あるわ。それは凄い買うわ」と上から目線で言い放った。そのマイクを奪い取ったのが浅川の盟友・滝澤だ。「おいおい、てめえらに用はねえよ」と他の選手たちをけん制すると、「おい、岡林! Tempestのリーダーがやられてよ、そのベルトを獲られてよ、黙って見過ごすわけねえだろ」と挑戦表明をぶち上げた。

 滝澤の気持ちを受け止めた岡林は「もちろん俺は滝澤とやる、次」と受諾。他の選手を「お前らも次やからな。首を洗って待っとけ」と挑発するのも忘れない。滝澤は「次はねえよ!」と叫ぶが、動じない岡林は「その勢いでかかってこい」と勝ち誇る。

 2AW勢を下がらせた岡林は「2AWの最強のチャンピオンになりました」と勝利の雄叫び。マイクを即座に奪い取った滝澤の姿勢を評価しつつも、「あいつを軽く倒して、これから一生このベルトを保持しますんで、皆さんご声援よろしくお願いします」と高らかに宣言し、敵地で「ピッサリ!」締めを披露した。

 バックステージでは「初めて前哨戦で対戦した時に怖さを感じた。そういうのをもっとる男や。ハッキリ言うて、2AWでその怖さを持っている人間は今まで戦ってきた中であいつだけやと思う」と浅川の実力を高く評価した岡林だったが、その男を撃破しただけにもう怖いものはなにもない。「全員倒して、2AW最強のチャンピオンになって。何回やっても勝てないぐらいに行きますから。見ててくださいよ」と最後まで自信満々だった。

 2AWにとってベルトの他団体流出は初めてのこと。6月には旗揚げ1周年を迎えるが、今後は「誰が岡林からベルトを奪還するか?」が大きなテーマとなりそうだ。

【試合後の岡林】
▼岡林「浅川のことを言おうと思ったけど、いっぱい来すぎてちょっと言えんかったな。これだけは言うとく。これだけ言い忘れとったわ、リング上で。あいつはホンマ凄い。本当に凄い。俺は初めてあいつとやった時に怖さを感じた。初めて前哨戦で対戦した時に怖さを感じた。そういうのをもっとる男や。ハッキリ言うて、2AWでその怖さを持っている人間は今まで戦ってきた中であいつだけやと思う。俺は怖さを感じた。あいつもメチャクチャ悔しいと思うし、これから来るでしょう。今日は今日。俺の勝ち。俺が勝った。さあ、次や。次は滝澤。あいつはマイクで言うて来たやろ? あれであいつが先にマイクで来んかったら、もういくら来ても絶対俺は相手せんかった。あいつが先に来たから、俺はよっしゃあと思った。俺は正直、滝澤とやりたかったし、次は滝澤かなと頭の中で思ってた。そうやってすぐ来てくれたら、よっしゃあ、よう言うてくれたなと。そんな感じでしたね。これからいろんな人が来るでしょう。真霜拳號も復帰したし、楽しみ。次は滝澤ですね、たぶん。この勢いで行くと。全員倒して、2AW最強のチャンピオンになって。何回やっても勝てないぐらいに行きますから。見ててくださいよ」

――怖さを滝澤選手からも感じた?

▼岡林「全然感じない。でも、勢いがあった。それは凄い俺はオッと思ったよ。怖さは感じない。怖さを感じたのも浅川だけ。ハッキリ言って。あとは真霜選手かな。楽しみですよ。こうやって言ったから、次に滝澤と対戦するのが楽しみ。大方たぶん滝澤とやると思いますけど。見ててくださいよ。最強のチャンピオンでこれから防衛し続けますから。ピッサリ!!」

【浅川の話】「クソ…クソ…岡林。俺も2AWのベルトを初代として巻いてたけど、2代目が大日本プロレス・岡林。俺は2AWにとってA級戦犯なのかもしれない。でもさ、俺のプロレス道は終わったわけじゃないから。まだまだこれから5年目、10年目とドンドン先は続いてくからさ。2AWのベルトは逃してしまったけど、これから先、2AWをもっともっと上げていくという意識は変わりないよ。なんなら、もっと増したんじゃないかな? クソ、岡林。これで終わりだと思うなよ。俺はまだまだこれからや」