『NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020』(2020年7月2日)
「NEW JAPAN CUP 2020」準々決勝 ○SANADAvsタイチ×

 SANADAが逆転勝利でタイチが掲げる3冠王の野望を粉砕。NEW JAPAN CUP準決勝進出を決め、EVILとのロス・インゴ対決が決定した。

 前回準優勝のSANADAは田口、SHOとジュニア勢を下して準々決勝まで勝ち残ってきた。今宵の相手はIWGPタッグ王者の棚橋、飯伏を連破して勢いに乗るタイチ。NJCの先に、タッグ王座とIWGPヘビー級&インターコンチネンタル王座の3冠獲りという青写真を描いていたが、SANADAがその野望を打ち砕いた。

 試合は終始タイチペースが続いた。全日本出身者同士によるシングル初対決は静かな立ち上がりとなったものの、タイチはタッチロープを使ってのチョーク攻撃でシフトチェンジ。場外戦ではフェンスを巧みに利用すると、リングに戻ってもチョーク攻撃やサミングなど反則を連発した。SANADAも華麗なプランチャやロープパラダイスなどらしい動きを披露したものの、流れは変わらず。タイチは打撃戦も優勢に進め、SANADAのローリングエルボーに合わせて、ドンピシャのタイミングでジャンピングハイキックをズバリ。デンジャラスバックドロップで真っ逆さまにマットに突き刺した。

 苦闘が続いたSANADAだったが、ブラックメフィスト狙いをギリギリでしのぎ、ネックスクリューから決死の反撃へ。スワンダイブ攻撃が読まれても、途中で回転エビ固めに切り換えると、串刺し攻撃をエルボースマッシュで迎撃し、ムーンサルトアタックで飛びついてSkull Endに捕獲した。決定的な場面だったが、実況席にいた金丸義信がエプロンに上がり、海野レフェリーの注意を引きつけたため、タイチのギブアップは認められず、試合は続行に。

 SANADAは金丸に詰め寄るも、息を吹き返したタイチが背後から掴みかかり、またもデンジャラスバックドロップがさく裂する。すかさずタイチは聖帝十字陵に捕獲。Skull Endのように、胴絞め式に移行してギブアップを迫った。SANADAは命からがらロープにエスケープしたが、スタミナを失い、ピクリとも動かない。タイチの猛攻は続き、右ハイキック、延髄アックスボンバー、ジャンピングハイキックと怒とうのラッシュ。「オー!」とジャンボ鶴田さんばりに拳を突き上げ、バックドロップホールドが完璧に決まった。

 勝負あったかと思われたが、SANADAは諦めない。ギリギリで肩を上げると、起死回生のフランケンシュタイナーで巻き返す。さらに、TKOで追い討ちをかけ、ドラゴンスリーパーに固めたままぶん回すと、ラウンディングボディプレスの構えに。ここで金丸が再び乱入。タイチが海野レフェリーを引きずり倒して無法地帯を作ると、金丸はエプロンからSANADAの顔面をかきむしり、続いてタイチは股間を蹴り上げた。そして、勝利を確信し、タイチ式外道クラッチの体勢に入るが、股間をすり抜けたSANADAは、タイチをエプロンの金丸に衝突させると、得意のオコーナーブリッジでクルリ。逆転の3カウントをもぎ取った。

 SANADAが逆転勝利で準決勝進出を決めた。最後の最後で敗れたタイチは海野レフェリーに抗議し、テレビカメラに当たり散らすもあとの祭り。シリーズ開幕からノーコメントを貫いてきたSANADAだったが、マイクを持つと、「今年のNEW JAPAN CUP、改めて確認できたことがありました。なによりも一番このリング上で戦えるのが好きです。テレビの前の皆さん、See you tomorrow!」と“プロレスLOVE"を口にし、ポーカーフェイスで準々決勝を締めくくった。

 明日(3日)行われる準決勝の相手は、ロス・インゴ軍の盟友で、タッグパートナーのEVILに決定。バックステージではいつものようにノーコメントだったが、当然、期する思いはあるはず。とにもかくにもパートナー対決を制し、2年連続の決勝進出を決めるまでだ。

 一方、敗れたタイチは金丸に当たり散らすと、「なんでメンバーが変わって、俺だけに恩恵がねえんだよ。SANADAはなんだ、1回戦、田口? はい、雑魚。SHO、雑魚。そんなんで勝ったら体力余ってるに決まってんだろ。俺だけ恩恵ねえだろうよ! おかしいだろ、そんなの!」と矛先をトーナメントの組み合わせに向けて言いたい放題。それでも最後には「俺がいなくなったトーナメントなんかどうでもいいんだよ。なんの価値もねえ。まず俺にはタッグがあったな。まずタッグ、いただくぞ。わかったな」と棚橋&飯伏が持つIWGPタッグ王座獲りに照準を合わせていた。

【試合後のタイチ】
▼タイチ「おい、なんだよ、これ? 何やってんだ、ノブ! てめえ、この野郎! てめえ、なに邪魔してんだ、この野郎!」

▼金丸「バカ野郎! お前だってその気になってたじゃねえか!」

▼タイチ「うるせえよ! 邪魔なんだ、てめえ!」

▼金丸「見とけよ、よく!」

▼タイチ「何やってんだ、この野郎!」

▼金丸「その気になってんじゃねえか、お前も」

▼タイチ「おめえはタイミングが悪いんだよ!」

▼金丸「おめえだろう、おい!」

▼タイチ「いつもそういうとこだよ、お前はよ」

▼金丸「お前だ!」

▼タイチ「それが出てんだ、いつもよ」

▼金丸「ちゃんと見てんだよ」

▼タイチ「(少し落ち着き始めて)見てんのか、ちゃんと?」

▼金丸「当たり前だろ、お前」

▼タイチ「わざとじゃねえのか?」

▼金丸「わざとじゃねえよ。なわけねえだろう」

▼タイチ「そうか…」

▼金丸「おう」

▼タイチ「悪かった…」

▼金丸「うん」

▼タイチ「お前はお前なりにやってくれてたんだな」

▼金丸「そうだ」

▼タイチ「でも、でも今日はお前のおごりだぞ?」

▼金丸「うん? ああ、わかったよ」

▼タイチ「連れてけよ」

▼金丸「好きなだけ飲めよ」

※金丸が去っていく

▼タイチ「第一よ、このトーナメントおかしいんだよ。メンバーが入れ替わってよ、他の連中は1回戦、雑魚やジュニアと当たってよ、なんで俺は変わんねえんだよ。なんでメンバーが変わって、俺だけに恩恵がねえんだよ。SANADAはなんだ、1回戦、田口? はい、雑魚。SHO、雑魚。そんなんで勝ったら体力余ってるに決まってんだろ。俺だけ恩恵ねえだろうよ! おかしいだろ、そんなの! 最初から陰謀なんだよ。他の連中は楽して上がりやがって。オカダだって、なんだ石森って。俺だけ棚橋、飯伏か? バカ野郎、ふざけやがって。こんなもんな、こんなもんトーナメントでもなんでもねえ。クソッタレ。内藤vsSANADAだ? この野郎! バラバラにしてやる。ぶち壊してやる。俺がいなくなったトーナメントなんかどうでもいいんだよ。なんの価値もねえ。まず俺にはタッグがあったな。まずタッグ、いただくぞ。わかったな」

※SANADAはノーコメント