皆さんこんにちは。子育てアドバイザーの河西ケイトです。

突然ですが、皆さんは赤ちゃんが顔や物を判別するのはいつ頃かを知っていますか? 実は、生後1ヶ月の赤ちゃんでも目の前にある画像が、「顔か、顔以外か」を見分けられる力を持っているそうです。

今回は、知ると為になる赤ちゃんの「顔の認識」についてお話したいと思います。

赤ちゃんは眼鏡が好き?

生まれたばかりの赤ちゃんは視力がまだ弱く、はっきりとした視界で物を判別することはできませんが、ぼやっとした中でも、「白」と「黒」のコントラストが強い目元に注目する傾向があるそうです。

また、眼鏡を面白がる赤ちゃんも多くいるそうで、生後間もない子は、親がメガネを外したり、フレームを変えたりするだけで判別が難しくなると言われています。赤ちゃんの顔の判断の手がかりは、目や口の配置にあり、目や口をバラバラに並べられた画像よりも「トップヘビー」と言われる黒い四角を上に2つ、1つを下に置かれた、人間に近い配置の画像の方を好み長く見つめる傾向にあります。

また、顔以外には「柄のあるもの」や「縞模様」を好む傾向にあることも分かっているそうです。あんぱんまんやミッフィーが赤ちゃんに好まれるのも、はっきりとした色や、形に秘密があると言われています。

年齢によって好みは異なる?

では、顔以外の好みはどうでしょうか? 絵本などを使って子どもの表情などを観察すると、1歳未満の子どもは人物や動物などの生き物の絵に興味関心を示し、1歳〜2歳はオバケなどの空想上のキャラクターを好む傾向があるそうです。

また、0歳〜2歳全体的にはコントラストが強い色の絵柄に興味関心を示し、年齢が上がるにつれて、複雑な絵柄を長い時間見られるようにもなります。

これは、絵本の登場人物が多数出てきて内容が複雑になっても、子どもたちが集中して絵本を聞ける時間が長くなることに関係しているのかもしれませんね。年齢によって、子どもが瞬時にその内容を理解するケースはさまざまで、特に1歳未満のお子さんは、すぐに絵柄を認識や理解することができず、遅れて反応するので絵本はゆっくり読み聞かせ、『がでてきたね』『ここにがいるね』など声をかけて読み進めることが大切だと思います。

赤ちゃんに顔を覚えてもらうコツがあるのを知っていますか?

赤ちゃんを育てている保護者の方から、「髪型を変えたら不安そうな顔をした」や、「メイクをしたら変な顔をされた」「お風呂で眼鏡を外したら泣き出してしまった」などのエピソードをよく聞きます。

私も乳児クラスを担当していたときに、髪の毛を切ったことにより、子どもたちが近寄ってこなくなり、そこから子どもが私に慣れるのに2週間くらいかかり、髪を切ったりイメージを変えるのは辞めようと実体験を通して感じたことがありました。

視力の未発達な赤ちゃんは、シルエットで私達を判断しているそうです。特に、コントラストのはっきりした髪型や眼鏡で、大人の顔を区別しているのでしょうね。皆さんは、「枠組み効果」という言葉を知っていますか? 例えば、丸を描いてその中に四角を描くとします。

生後2ヶ月くらいまでの乳児は、四角の周りに丸が描いてあることで、四角という存在に気づけない発達段階にあります。これが、「枠組み効果」と言われるものです。すなわち、顔の周りを囲む髪型に注目し、顔の中まではよく見えていないことで、不安を覚え泣き出したりするのかもしれませんね。「枠組み効果」は中の図形を動かすと消えるという実験結果もあるそうです。

顔を動かすと記憶されやすいという実験結果もあるということから、赤ちゃんに自分の顔を覚えてもらいたい時は、声をかけたり表情をつけたり、顔を動かすことが大切になってきます。赤ちゃんに声を掛ける、表情豊かに語りかけるのが大切にされている理由は、「情緒の安定」だけでなく、こういったこともあるのかもしれません。そして、赤ちゃんに顔を覚えてもらうために重要なポイントは、顔を見せる角度にもあります。先程お話した、顔を見るポイントが、目が2つ口が1つの「トップヘビ ー」にあるとしたら、目が1つに見える横顔は、顔として見るのは難しいということがわかりますね。

とある機関で生後5ヶ月と8ヶ月の赤ちゃんに行った実験では、正面顔と横顔を見せ、顔を処理する脳の活動を計測した結果、生後8ヶ月の赤ちゃんでは正面顔でも横顔でも脳活動がみられたのに、生後5ヶ月の赤ちゃんは正面顔を見た時だけ脳の活動がみられ、横顔では脳の活動がみられないという結果が出ました。

このことから生後5ヶ月未満の赤ちゃんにとっての正しい「顔」は正面顔であり、横顔は顔とみなされないことが実験ではわかったそうです。古くから赤ちゃんと接するときには「きちんと目を見て」と言われていますが、このような実験を通して、理論的に述べられるととてもわかり易いですね。

今回は、赤ちゃんの発達についてお話させていただきました。

スマホを操作しながらの語りかけや授乳は、必然的に横顔になってしまい赤ちゃんに顔があることすらもわかってもらえない可能性があります。

赤ちゃんと触れ合う際には、顔と顔、そして目と目が合うように正面に座り、穏やかな表情で接し声をかけていきたいですね。