こんにちは。夫婦ユニット『野あそび夫婦』のエリーです。私たちが埼玉県ときがわ町に移住してはじめたキャンプ初心者向け施設『キャンプ民泊NONIWA』のオープンまでの軌跡を振り返るこのシリーズ。第4弾・最終回の今回は、オープンしたその後の正直な感想と、前回の記事でたくさんの質問が届きましたので、その答えをQ&A方式でお届けします!

前回までのあらすじ

2人して気に入った埼玉県ときがわ町にて、たくさんの方の協力のおかげで、ようやく2019年6月 キャンプ民泊NONIWAをオープン。

運営をスタートさせて早くも1年半ほどが経ちます。

▼前回の記事はこちら▼

最終回である今回は、今までになかった「キャンプ民泊」を運営してみての苦労や正直な感想、「宿泊業だけで運営は成り立つの?」などよく聞かれる疑問にお答えします。

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オープン後にしたこと(1) キャンプ民泊の仕組みづくり 顔見知りになった方のみ宿泊OK

今の場所でNONIWAをはじめるにあたって、一番気がかりだったのが近隣への影響。

一般的なキャンプ場とは違って住宅が多い地域にあるため、どんな方に泊まっていただくかかなり頭を悩ませました。

結果的に導き出した仕組みはこちら。

紹介制、もしくは私たちと一度会ったことがある方のみ宿泊OK

信頼のおける方にお墨付きをもらったご紹介か、顔を合わせたことがある人は安心では? ということで。

宿泊するには、私たちの出店するイベントか、NONIWAで開催する日帰りイベントに一度来ていただき、直接お話して施設の状況を理解してくださった方のみに来てもらうことにしました。

就寝時間や必要以上に大声を出さないなどのお願いもありますが、結果、守ってくれるお客さんがほとんどでした。

事前にどんなキャンプ体験がしたいか、ご家族のモチベーション(お父さんはキャンプしたいけどお母さんと子どもがあまり乗り気ではない、虫が苦手なのでハードルが高いなど)もお話してから泊まってもらうので、ミスマッチも少ないです。

宿泊施設としてはかなりハードルが高いかもしれませんが、「そこまでしてでも来たい……!」と思ってもらえるお客さまでしたら持てる限りの全力でお応えしたいのでこのようにさせてもらいました。(自分たちの自宅でもあるため、信頼できる方に泊まって欲しいという本音もあります。)

オープン後にしたこと(2) 地域×キャンプでできることを考える 移住した町を盛り上げたい

キャンプ民泊NONIWAを運営する傍ら、せっかく大好きで住むことになった埼玉県ときがわ町に恩返しができないかと、少しずつ活動しています。

●【野あそび夫婦アオのハンドメイド】 ラージメスティン専用まな板

町の約70%が山林に覆われ「木のまち」として知られるときがわ町を盛り上げようと、定番のキャンプギア「ラージメスティン」にぴったりのサイズのヒノキのまな板を作りました。

夫のアオが地元の木工所をお借りし、手作りで制作しています。

●「埼玉県・ときがわ町」お取り寄せギフトセットプロジェクト

コロナ禍でキャンプ民泊も休止、ときがわ町への観光客も激減した中でなにかできないかとはじめた企画。知り合いのお店にご協力いただき、私たちオススメのグルメセットを作って販売。キャンプギアを使ったオススメの食べ方も動画でご紹介しました。

これらのほかにも、町の名物"柚子"を使ったキャンプで楽しめるホットワインミックスを地元企業と開発するなど、楽しい企画を企てているので、お楽しみに!

キャンプ民泊を運営してみてぶっちゃけどう? 夫「アオ」にインタビュー

2020年6月にオープンし、およそ1年半。
運営してみての正直な気持ちを、妻の私が夫アオにインタビューしてみました。

オープンしてみてもうすぐ1年半だけど、正直今どう?

今どうって雑な…(笑)
そうだね、自分たち自身がキャンプ民泊という運営自体に体もようやく慣れてきた感じ。1年通してのリズムが分かってきたかな。

オープンした当初はどうだった?

僕たち自身が自分たちのことで精一杯で。お客さんにレクチャーしながらフィールドを整備するのが初めてで思うように進まなかったかな。もっとイベントを企画したりお客さんに満足して欲しいと思っていたから、今年は少しずつできるように。

最近はキャンプ民泊だけでなく地域とのコラボもできているし、外に目を向けることでお客さんに新たな遊びを提供できてるんじゃないかな。

運営上で大変だったことは?

まず夏の草刈り。想像以上だった……。なんだかんだ外で動く仕事なので体力勝負だと実感。

最初の1年は、会社員として平日は仕事、休日はキャンプ民泊運営と両方やっていたから、その辺の切り替えや気持ちのバランスをとるのも大変だったかな。

オープン時はアオはサラリーマンとの掛け持ちで、1年後にNONIWA一本に切り替えたんだよね。

キャンプ民泊をやっていていちばん嬉しいときってどんなとき?

お客さんがまた来てくれた時かな。初心者向け施設の特性上リピートしてもらうことは難しいと思っていたから、「テントを買ったから試し張りしたい」と2度3度泊まりに来てくれるのが嬉しい。

「今アウトドアショップにいるんですけど……」ってギアの相談の電話が来た時もうれしかったね。

他には?

たくさんの人に出会えることかな。宿泊や撮影貸し出しでいろんな人が出入りするから、家にいながら貴重な出会いや学びを得られる。すごく有難いよね。

今、平日はアウトドア雑誌なんかの撮影場所として使ってもらっているもんね。

逆に運営してみて困ったことは?

やっぱりキャパって大事だなと。たまに予約がかぶるとお客さんをお断りしたり、イベントで借りたいと言ってもらっても広さ的に開催できないことがあるので。もしキャンプ場をやるなら拡張性がある方がいいと思う。

今後、NONIWAをどう発展していきたい?

「キャンプを始めたいと思ったらNONIWAだよね」と思ってもらえるようにしたい。
マニアックな方向に行こうと思えばできるんだけど、初心者さんに開かれている場所であることが大事かなと最近思ってる。もしかしたらキャンプ民泊という形以外でできるかもしれないし。

そうだね。自分たちがキャンプをはじめるときに困った経験が元になっているから、キャンプのハードルを下げたいという初心は忘れないようにしたいね。

キャンプ民泊と野あそび夫婦について Q&A

せっかくなので、野あそび夫婦のSNS(Twitter、Instagram)で質問を募集してみました。

その中からいくつかお答えしますね!

●Q. お客さんはどうやって集めたの?

最初は友人とその紹介から少しずつ広がっていきました。それ以外はSNSか、SNSをきっかけに取材してくれたテレビやYouTuberの方からのお客さんがほとんどです。

●Q. どんな日帰りイベントをやってるの?

ファミリーでキャンプをするときに必要なキャンプギアを車に積み込み〜設営〜撤収までやってみるはじめてのキャンプリハーサルや、山で枝を拾って自分で組み立てた小さい焚き火台でマッチを使って火をおこす子ども向けの火育イベントなどを行っています。

詳しくはキャンプ民泊NONIWAのイベントページまで

● Q. 副業的な収入もなくキャンプ民泊のみで生活できていますか?

キャンプ民泊の宿泊だけでは難しいですね。平日の撮影貸し出し、インストラクターやコーディネイターの仕事、雑貨の販売、オリジナル商品の開発、ライター業など、何足もわらじを履く働き方で成り立っています。

●Q. 収入減るのも覚悟してやったと思うのですが、NONIWAが1年でやっていけなかったらどうしてましたか?

それは考えたことなかったです……最初から1本でやっていけるとは思っていなかったので、お互い仕事も続けながら無理のない範囲で始めました。それでもダメだったらどうしたんでしょうね……(笑)

●Q. 1日の生活の流れを教えてください

週末の予約がある1日は
7:00頃 起床〜朝ごはん、朝のPC仕事
9:00 掃除、草刈り、買い出し
12:00 昼食
13:00 チェックイン〜カウンセリング、貸し出す道具選び〜設営
17:00 お客さんが温泉&食事してる間にPC仕事や夕食
20:00 一緒に焚き火を囲んだり、お酒を飲んだり
22:00 夜の見回り
24:00 就寝
という感じでしょうか(ざっくりです)

●Q. 困るお客さんってどんな人?

ほとんどいませんが、ご友人に連れられてキャンプ民泊のコンセプトを知らずにいらっしゃる方。グランピングのような施設と勘違いされて来るとびっくりされるかと。

●Q. 焚き火に使う薪はどう準備した?

地元の方の紹介で、町の建築会社や製材所の廃材を分けてもらってます。広葉樹などの薪は購入することもあります。

●Q. 宿泊条件であるNONIWAメンバーという考え方が気に入っています。このコンセプトで運営していての利点や課題などあれば。

NONIWAに来てくれた方、面識のある方々のことをNONIWAメンバーと呼んでいて、たまにメンバー限定の宿泊イベントを開催しています。
利点はみんなマナーがよくトラブルが少ない。横のつながりもあり、ある程度クローズドなコミュニティなので今の時代に合っていると思います。課題は今後の継続方法ですね。

●Q. レンタル品等の保険とかって入ってますか?

一応入っています。

●Q. まちづくりのことなどもしてますか?

しています! 先に説明した町とキャンプをつなげる活動以外にも、地元の方と移住者をつなげるときがわばっかり食堂というイベントを開催したり、コロナ禍で若者でできることをオンラインで考えようとときがわ若者会議という集まりを立ち上げました。

●Q. 日々の生活の中での至福の瞬間はどんな時ですか?

夏、暑い中草刈りを頑張ったあと、すぐにシャワーで水浴びをする瞬間。

女子ソロキャンプ会というイベントを定期的にNONIWAで開催していて、そこでソロキャンプを満喫する瞬間。

● Q. キャンプ以外の夫婦の共通の趣味はなんですか?

ないです(笑)しいて言うなら旅行ですかね。

● Q. 夫婦喧嘩はしないの?

たまにします。アオはほとんど怒らないので、大体私が一方的に爆発して1時間後には忘れています。

●Q. 田舎暮らしをしてみたい! という人へのアドバイスは?

本当に好きになった地域に住んだ方がいいかも。その土地その土地に必ず地域ならではの魅力があるから、その魅力と自分にできることがかけあわせられたら楽しめるんじゃないかな。

●Q. 夫婦でなにかやってみたい! という人へのアドバイスは?

なんとなくお互いの役割を認識しておく。人には得意不得意があるのでその認識をお互い持った上で役割分担を決めるとうまくいくのでは? 私たちの場合は、なにかを新しく考えたり生み出したりするのがアオ、それが実現するよう準備したり整えるのが私という感じ。

『キャンプ民泊NONIWA』ができるまで

全4回に渡ってお伝えしてきた『キャンプ民泊NONIWA』ができるまで、いかがでしたか?

「キャンプ民泊」というなかなか参考にしずらいお話でしたが、私たちの経験がなにかのヒントに少しでもなればうれしいです。

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