「神秘の島」とも呼ばれ、世界自然遺産にも登録されている屋久島。その森に太古から佇む1本の杉、「縄文杉」をいつかこの目で見てみたい!という方も多いのではないでしょうか。今回はその縄文杉を見るためのトレッキングコース、知っておきたいマナー、必要な持ち物など豊富な情報をまとめました。特に初めて屋久島で登山する方に必要な情報が詰まっています。是非ご一読の上、安全で楽しい屋久島トレッキングに挑戦してみましょう。

屋久島は鹿児島県佐多岬の海上約60kmにある島! 縄文杉は屋久杉の中でもさらに長寿で貴重な杉!

●屋久島の概要

屋久島は本州の最も南・鹿児島県佐多岬の南南西約60kmの海上にある島で、面積は東京山手線内の面積の約7倍あると言います。人口は約12700人。

●縄文杉とは?

世界自然遺産のひとつである屋久島の森には樹齢1,000年を超える「屋久杉」と呼ばれる長寿な杉が自生しています。

通常の杉が長くても樹齢500年程度であることから、屋久杉だけでも十分貴重なのですが、その中でも約2,700年という非常に長い樹齢を持つ1本の屋久杉は「縄文杉」と名付けられています。

縄文杉トレッキングは通年可能だが避けたい時期もある!? 時間に余裕を持って登山する方がベスト

●ベストシーズンはいつ?

縄文杉トレッキングは年間通して可能です。しかし、南の島のイメージがある屋久島には意外かもしれませんが、冬季(12〜2月頃)には積雪の可能性があります。

冬季のトレッキングを考えている方は雪山用の装備が必要ですので、積雪期の登山経験が無い方は冬季をなるべく避けた方が無難でしょう。

また、混雑する時期は毎年ゴールデンウイークと夏季(特に8月頃)です。

縄文杉トレッキングの道は狭い一本道が多く、混雑すると登りと下りの登山者のすれ違いが多くなり、渋滞が発生して予定より長い時間がかかることがあり、トイレも行列の可能性が高いです。

その時期はなるべく避けるか、どうしてもその時期しか行けない場合は渋滞を見越して時間に余裕を持ったプランを計画しましょう。

ちなみに「月に35日雨が降る島」ともいわれる屋久島はとにかく雨の日が多いことが特徴です。

縄文杉トレッキングするなら雨は覚悟の上で行くべきですが、中でも雨の多い6月の梅雨時期はなるべく避けた方が良いでしょう。

●どのくらいの距離と時間がかかるの?

縄文杉トレッキングコースにはあまり険しい道はありませんので、初心者の方や初めての登山という方でもチャレンジできると言えます。

しかし、問題なのはその距離です。往復約22km、標高差約700mの道のりを10時間以上かけて歩かなければなりません。

もちろん、日帰りでも行ける行程ですが、体力的にもなかなかハードですし、時間的にどうしても慌ただしくなりがちです。心配な方は森の中で1泊してゆったりとトレッキングを楽しむという手もあります。

以下の「屋久島パーソナルエコツアー」のように、1泊する縄文杉トレッキングツアーもありますので、体力が心配な方やガイド付きでゆったりと楽しみたい方にはおすすめです。インターネットからの予約になります。

【事前準備】知っておきたい屋久島登山マナー・アクセス方法・持ち物リストなどをご紹介!

●屋久島登山マナー

ここでは屋久島での登山マナーについて、いくつかピックアップしてご紹介します。特に初めてのトレッキングの方は気づかずにマナー違反をしてしまった、ということも十分あり得ますので、是非確認しておきましょう。

[動植物を大切に!エサを与えない事!]屋久島固有の動植物の生態系を守るため、捕獲や採取はしてはいけません。また、シカなどの動物にエサを与えると人里に降りて、農作物被害を引き起こすことがあるため、餌付けもNGです。

【ゴミは持ち帰る】

ゴミになりそうなものは最初からなるべく持参しないようにして、発生したゴミは必ず持ち帰りましょう。

ゴミ袋は必携です。

【渋滞を作らないように注意】

特に縄文杉トレッキングは人気のコースですので、前後をよく見回し、後ろからくる速いグループは道を譲るなどして渋滞発生をなるべく防ぎましょう。

渋滞すると行程に遅れが出る等、他の登山者に迷惑をかけてしまいます。

【むやみに音を出さない】

屋久島に熊はいませんので、熊よけの鈴は不要です。

また、音楽やラジオを聴きながらの登はまわりの迷惑になります。

【苔を踏まない&ストックにはゴムキャップを】

苔も大切な屋久島の景観の一つです。むやみにコースから外れて踏まないようにしましょう。

また、植物保護のためにもストックにはゴムキャップを装着しましょう。

詳しくは以下の[屋久島環境文化財団HP]に登山マナーが掲載されていますので、事前にチェックしておきましょう。

●アクセス方法

縄文杉トレッキングのスタート地点は「荒川登山口」になりますが、マイカー規制のため直接自家用車ではアクセスできません。

そのため、市街地からレンタカーやバスで屋久島自然館まで行き、そこから荒川登山口までのバスに乗り換えましょう。

トレッキングは荒川登山口から縄文杉の往復になるため、帰りに荒川登山口から屋久島自然館までのバスがある時間までに帰れるように計画しましょう。

屋久島自然館から市街地にもバスを使う方はその最終時間も必ず確認しておきましょう。

●持ち物リスト

縄文杉トレッキングでおすすめの持ち物リストを以下に用意しましので、参考としてご活用ください。

必須アイテム 解説
ザック(リュック) 容量は日帰りなら25〜30L、一泊山小屋泊なら30〜40L程度
登山靴・トレッキングシューズ 防水性の高いモデルがおすすめ
シャツ 長袖で速乾性の良いもの
トレッキングパンツ 速乾性の良いもの
防寒着 段階的に重ね着できるように複数枚がおすすめ
帽子 頭の保護のため
レインウエア 必ず必要。雨天時の備え。上下セパレート式が便利。
ザックカバー 荷物が濡れないようにするため必携
ヘッドライト 日帰りでも持参。予備電池も
財布、携帯電話など いつも持ち歩く貴重品。小銭も入れておく。
ゴミ袋 ゴミは持ち帰ること
飲料水 1〜2L程度。山小屋に水場あり。
行動食 登山中に食べる軽食。
高カロリーなチョコやビスケットなどがおすすめ。
食料 山中での食事用
タオル 汗拭きなど。
歯ブラシ 寝る前や食後に。
保険証 念のため持参。
登山計画書 計画書の行程を確認しながら登山すること。
地図・コンパス それぞれ読み方、使い方を事前に確認すること。
あると便利なアイテム 解説
腕時計 計画通り進んでいるかチェック。防水がおすすめ
ストック いわゆる杖。あると足の負担が軽減。
手袋 怪我防止と防寒用に。
ウエットティッシュ お手拭きなどに
常備薬 体調不良の時に
日焼け止め 紫外線対策
サングラス 紫外線対策
着替え 必要に応じて。
カメラ 思い出の写真用。
調理器具 小型バーナー、燃料、コッヘル(鍋)、箸、コップなど
お湯を沸かしたり、調理が可能になり満足度UP。
救急セット グループに一つあると良い
トレッキングアンブレラ 歩きやすいコースでは傘が便利

雨の多い屋久島では雨対策グッズが必須です。

必ずレインウエアと荷物を雨から守るザックカバーを持参しましょう。そこで筆者おすすめの雨対策グッズをいくつかご紹介します。

登山に最適な上下セパレートタイプのレインウェア! 耐水性&透湿性に優れ靴を履いたままでも着脱簡単

●ミズノ アウトドア ベルグテックEXストームセイバー レインスーツ

長時間の道のりですのでレインウエアは簡易的なカッパなどではなく、登山に使える本格的な上下セパレートタイプのレインウエアが必要です。

こちらのミズノのレインウエアは高い耐水性と中が蒸れにくい透湿性をもっており、かつコンパクトに収納袋に入れられて、軽量なので屋久島登山にもおすすめです。

また、靴を履いたままでも着脱しやすいように太めのパンツになっていたり、戸出部分が動きやすい立体構造になっており、機能的なレインウエアです。

コンパクト収納可能なザック用のレインカバー! 付属のフックつきポーチで携帯に便利!

●ノースフェイス ザックカバー スタンダードレインカバー30L NM09103

雨の多い屋久島登山では大切な荷物が濡れないようにするためのザックカバーが必須です。

こちらのノースフェイスのザックカバーは高い防水性を持ち、収納時に携行に便利なフック付きポーチもついておりおすすめです。

ご自身のザック(リュック)のサイズに合わせてザックカバーのサイズも選びましょう。

レインカバー付属の登山仕様ザック! ポケット付ウエストパッド・ハイドレーション対応など機能性満載

●コロンビア バークマウンテン 30L バックパック レインカバー付き PU8380

こちらはレインカバーが付属している登山に最適な仕様となっているザックです。

荷物が取り出しやすいよう工夫されたファスナーをはじめ、ウエストパッドにもポケットを設け、さらに行動中の水分補給ができるようるハイドレーション対応など機能性が第一に考えられたアイテムとなっています。

屋久島登山にむけてザックを新調する方は是非検討してみて下さい。

本格的な(登山用)トレッキング折り畳み傘!世界最高レベルの撥水加工&カーボン使用で軽量&丈夫

●モンベル トレッキングアンブレラ エアライトナイロン 1128551

基本的にはレインウエアとザックカバーがあれば事足りますが、あまり険しい道が多くない場合ですと、気軽に使えるトレッキングアンブレラもおすすめです。

こちらのモンベルのトレッキングアンブレラは使用時の直径は88cmという大きさながら約128gという軽さ。

さらにモンベルが世界最高レベルの撥水加工と自信を持っていたり、親骨には丈夫なカーボン素材を8本使用しているため、雨風に強い耐水性・耐久性を兼ね備えたモデルです。

通常の折りたたみ傘は重かったり、耐久性に心配があるため、本格的な登山用のトレッキングアンブレラを検討してみてはいかがでしょうか。

【トレッキングコース紹介】筆者が実際に行った縄文杉トレッキングコースを解説

それでは、実際に筆者が縄文杉トレッキングコースへ行った時の写真と経験を踏まえてコースを解説していきます。行く前にイメージを膨らませてみて下さいね。

スタート地点の荒川登山口からはしばらく平坦なトロッコ道が続きます。写真のように薄暗い洞窟の中を歩くときもあり、冒険をしているような気分にさせてくれます。

トロッコ道にはこのような両側に柵のない橋もあります。雨が降っていると滑りやすいので、注意しながら慎重に進みましょう。

スタートからおよそ3時間歩き、標高が1000mくらいの地点で翁杉が出迎えてくれます。ちなみに、このあたりで既に冷たい雨にさらされています。雨の島の洗礼をしっかりと受けました。

翁杉から歩き進めると、切株となっていますが、現存すれば縄文杉と並ぶ樹齢だったと言われる「ウィルソン株」があります。

その中に入ることができ、中のある地点から見上げるとハート型にみえることで有名です。是非ご自身でハートに見える場所を探してみてくださいね。

屋久島では野生動物に出会うこともよくあります。かわいく見えてもエサは与えないようにしましょう。

スタート地点から歩くこと約5時間、ついにゴール地点である縄文杉が出迎えてくれます。その大きさと堂々たる存在感はカメラでは伝えきれません。

存分に満喫したら、あとは気を抜かず来た道を折り返して荒川登山口を目指しましょう。

屋久島=神秘の島&雨の島! 雨対策は万全に! 縄文杉はその場でしか味わえない存在感!

いかがでしたか。雨の多い屋久島ですが、雨もまた森に神秘的な光景を引き出してくれます。しっかりと雨対策を万全にして、雨さえも楽しむ気持ちで臨みましょう。

苦労して歩いた先には、写真では伝えられない縄文杉の圧倒的な存在感を体感できるはずです。是非、一度訪れてみてはいかがでしょうか。