ハピキャン読者の皆さんは燻製をしたことはありますか? 僕は15年程前から燻製にはまっていて、今では燻製が日常になっています。最近ではアウトドアショップやホームセンターでも燻製用のチップが売られている程ポピュラーになってきましたが、数年前まで冬に燻製をしようとチップを探しても何処にも売っていなくて苦労したものです。今回は、色々な燻製の方法とおすすめの燻製器、燻製する食材についてご紹介します。

そもそも『燻製(くんせい)』とは:食材を煙で燻(いぶ)す調理方法のこと

燻製とは、食材を煙で燻して風味を付けると共に保存性を高める調理方法のことです。燻すことによって煙を食材に浸透させ、水分を蒸発させることによって保存性を高めます。

また、燻す前に塩漬けをすることで、食材に含まれる水分を追い出したり、保存効果をさらに高めることも可能です。

ただ昨今は、冷蔵庫等の発達によって、食材の保存効果よりも風味付けや熟成できることの方が注目されています。

燻製には『熱燻』『温燻』『冷燻』の3種類あり食材に適した燻製方法を選ぶ必要がある!

燻製には温度の違う3種類の燻製方法があり、それぞれ食材にあった方法を選ぶ必要があります。

●1:熱燻

『熱燻』は、温度を80度以上まで上げ、熱源を食材に近くして燻す燻製方法。80度以上で熱せられるため、当然食材には火が入り脂分は溶け出してしまいます。脂の多い肉などには不向きな燻製方法です。

熱しても溶けてしまわないものや、脂や水分の出ないものに適していますので、我が家ではナッツやゆで卵、ポテトチップ等を熱燻します。キャンプ燻製の失敗談あるある、「チーズの燻製を作ろうとして失敗する」のはこの熱燻をしてしまっているからかもしれません。

●2:温燻

『温燻』は、30〜60度位までで燻す方法で、食材に熱を入れない燻製方法です。

スモークウッド等に火を点けて燻製、または熱源を離してスモークするとこの温度になります。

我が家でも毎年年末に行うのはこの『温燻』で、ベーコン等の肉類やチーズ、ホッケやシシャモなど、ほとんどの食材は温燻できます。

●3:冷燻

『冷燻』は、20度以下で燻製を行う方法です。熱源を遠く離し、煙自体の温度も下げる必要があるので、夏場は専用の燻製器がないとできません。煙も食材も冷えているため長い燻製時間が必要です。

我が家では、生のサーモンやイカなどを冷燻します。

燻製の作り方は4ステップ!

いきなり食材を煙で短時間燻して「スモークのできあがり!」という方法もアリです。これだけでも充分に香りが着きますから美味しい燻製ができあがりますし、お手軽でキャンプにはもってこいです。

ただ、家でじっくり腰を据えて燻製を作ったり、キャンプ場でゆっくりと燻製したいと思ったら、本来の燻製の作り方を知っていた方が幅が広がって楽しいと思いませんか?

ここでは、燻製の作り方4ステップをお教えいたします。

●ステップ1:『塩漬け』

食材を塩漬することで余分な水分を抜くことが可能。また、腐敗を防ぎ熟成させ、風味を引き立たせることができます。

通常は冷蔵庫の中で1週間から10日間、ムラができないように毎日ひっくり返しながら、しっかり塩分を食材に浸透させます。

食材を漬け込む為の液体を『ソミュール液』と言い、食材の重さに対し4〜20%の塩を水に溶かしお好みのスパイスを加えて味を整えたものです。

もちろんソミュール液を作ってしっかり塩漬けしても良いのですが、食材に直接クレイジーソルトなどをまぶしただけでも充分味も香りもついて美味しいです。

●ステップ2:『塩抜き』

これは、ステップ1で入れた塩を抜く作業。弱い流水に2〜3時間程浸します。

塩漬けで余分な水分を追い出し、塩抜きで塩分も抜いてしまうなんて可笑しな感じがしますが、この後行う『風乾』で、細胞に細かな隙間を作ってそこに煙を入れ込むため、この『塩抜き』は欠かせないステップなんです。

●ステップ3:『風乾』

読んで字の如く、風に当てて食材を乾かす作業ですが、食材を熟成させて旨味をアップさせ、さらに腐敗を防ぐこともできます。干物のようなイメージです。

ただ、干物のように日差しにあてるのではなく、風通しの良い日陰の涼しいところで乾かします。水分が残っていると、痛んだり煙と水が反応して酸味が出てしまうので要注意です。

僕は塩分控えめで燻製するので、冬場にガレージの中で扇風機を回し、1昼夜風乾させています。

※夏場は腐る可能性があるため十分に注意してください!

●ステップ4:『燻製』

いよいよ食材を燻す行程です。スモークチップやウッドを熱して煙を発生させ、食材を燻していきます。

チップの種類によって風味や味が変わります。サクラは香りが強いので魚や肉に、ヒッコリーやくるみは香りが大人しいのでスモークサーモンに合います。

また、りんごはマイルドで甘い香りなので白身魚や鶏肉に合います。ウイスキー等の洋酒を醸造する時に使われた、樽が原料のオークは甘く深い香りがします。

ピートモスと言う、植物が堆積して炭化した泥の粉末がありますが、これをチップに振り掛けると、大量の煙と共に深い香りが移り、食材をより美味しくしてくれるのでおすすめです。

私が使っている大きな燻製器では、朝8時頃から燻製し始め、20分に1度チップを足しながら、20時までの12時間掛けて燻製します。

小さな燻製器では20分程で燻製ができあがりますので、燻製器の大きさ、冷燻か熱燻か、チップかウッドか、どんな食材か、などによって燻製する時間が変わってきます。

我が家の燻製器1〜5号機を紹介! 自分のスタイルに合ったものを選ぼう

ここまででご紹介した通り、燻製には、『熱燻』『温燻』『冷燻』の3種類があり、燻製器も燻製の方法も違ってきます。

ここでは、我が家の燻製器1〜5号機までを紹介したいと思います。

●1号機『燻し処』

『燻し処』は、15年前に購入した初めての燻製器です。

はじめはカセットコンロでチップを熱して煙を出していましたが、あまりにも温度が上がりすぎて、鳥ももの脂がたれて燃え上がってしまったこともありました。

それからはステンレス製の電気コンロを使うようになりましたが、燻製をしすぎて脂でゴテゴテになってしまって買い換えました。手軽に扱えるので初心者にはおすすめです。

●2号機『BBQコンロ スモーカー&グリル』

アメリカンな見た目の『BBQコンロ スモーカー&グリル』ですが、我が家では主に燻製器として使っていました。

電気コンロで下から熱を加えても本体が大きいため80度にはならず、肉の脂があまり溶け出さなかったので、長いこと愛用していました。が、あちらこちらの隙間から煙が逃げていくので、目張りやタオル等でその隙間をふさいで使っていました。

●3号機『スーパータジン鍋』

『スーパータジン鍋』は、熱に強い万古焼きのタジン鍋で、空焚きができる様に作られています。網が付属しているため燻製ができ、一石二鳥の優れものです。

煙がほとんど逃げないので、キッチンでも燻製ができます。ナッツ等を燻製するのに一年中使っています。

いくら洗っても網から黒い水が出てくるので妻からは評判が悪いです(笑)

●4号機『鉄板工房スモークグリル大型サイズ』」

今メインで活躍している燻製器『鉄板工房スモークグリル大型サイズ』。高さがあるため、冬場であれば下段で温燻、上段で冷燻ができ、一度にたくさんの燻製ができるため重宝しています。

我が家では年末に燻製をするのですが、年末年始の楽しみのひとつです。鳥モモとベーコンを2キロづつ、チーズやササミ、ホッケや醤油等も一度にスモークします。

ベーコンは、もう自分で燻製した物以外食べられなくなりました。

●5号機『グリーンハウス フードスモーカー GH-SMKA-SV』

グリーンハウスの燻製機は、チップを燃やして煙をファンで吸いチューブから出す器具で、軽く燻製の香りをつけるのに最高です。

ジップロック等に食材を入れ、そこに煙を入れるだけで燻製ができる優れもので、特におすすめなのがナッツの燻製です。買ってきたナッツの袋に直接煙を入れ込んでやれば、簡単にスモークナッツのでき上がりです!

熱を伝えることなくスモークの香りをつけられるので、刺身用のサーモンやイカに香りをつけるなど、ちょっと香りを付けたいときに非常に便利で最適なアイテムです。

デメリットは、チップを燃やした後機械の内部をきれいに掃除しないと、タールでファンが固着して動かなくなること。繰り返し使うには注意が必要です。

燻製するのにぴったりな絶品食材5つをご紹介!

燻製の定番と言えば、チーズ、玉子、ウインナー!

確かにどれも美味しいのですが、今まで僕がスモークしてみて美味しかったおすすめの食材をご紹介したいと思います。

●燻製にぴったりなおすすめ食材その1:醤油

「醤油の燻製?」と思われる方も多いかもしれませんが、これが絶品! 何にかけても最高なんです。

薄いバットや皿に醤油を入れてそのまま燻製すると、醤油に燻製の独特な香りがついてさらに濃厚に。サラダや刺身などにも使える万能調味料に変身します。

特に僕のおすすめは、九州地方の甘い醤油。卵焼きにかけると、ベーコンがないのになぜかベーコンエッグを食べているような風味豊かな味に返信。最高に美味しいです。

●燻製にぴったりなおすすめ食材その2:オリーブオイル

オリーブオイルを薄いバットに入れて燻製すると、スモークの香りがのってまた違った味わいに。サラダにかけると他に何もいらないほどです。

●燻製にぴったりなおすすめ食材その3:ポテトチップス

ポテトチップスを熱燻すると、深みのある高級おつまみに早変わりします。燻製した直後はふにゃふにゃになるので、しばらく置いて水分を飛ばせばまたパリパリに戻りますよ。

●燻製にぴったりなおすすめ食材その4:シシャモ

シシャモを燻製すると、水分が適度に抜けて旨味が凝縮し。一段も二段も上の味わいに大変身します。

●燻製にぴったりなおすすめ食材その5:ナッツ

我が家では妻のリクエストで、必ずナッツを燻製します。スモーキーな香りに酒がすすむそうで、欠かすことのできない酒の肴です。燻製するには無塩ナッツがおすすめ。

また、ナッツを砕いてメープルシロップに漬け込むと、スモーキーな香りが甘いメープルシロップに移り、深みのある味わいになるのでおすすめ。ぜひ試してみてください。

手軽でいて奥が深い燻製の世界! あなたのスタイルに合った燻製器を使ってキャンプ燻製を楽しんで

20分程で、手軽に美味しくできるスモークチーズ。

4ヶ月以上かけて燻し、じっくりと熟成させてゆく鰹節。

色んな方法があり、色んな材料があり、奥が深くハマッてしまうのが燻製の世界です。

煙を閉じ込めることができればダンボールでも燻製できるので、まずは難しく考えずに、何でもスモークしてみて自分だけのお気に入りを探してみて下さいね。

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