女性看護師1人が新型コロナウイルスに感染した札幌の斗南病院の院長が、HBCの取材に答えました。リスクが低いと考えられるケースでも感染する…そんな実態が明らかになりました。

 札幌市中央区の斗南病院。今月10日、50代の女性看護師が新型コロナウイルスに感染していることがわかりました。道内で115人目の感染でした。その1週間前、女性看護師は、道内83人目の感染となった60代の北大職員の男性を問診していました。

 「実際の聞き取りの中ではマスクもしていたし、熱もない中で対応していた」(斗南病院・奥芝俊一院長)

 当時、北大職員の男性は、持病の治療のため病院にやってきたということです。女性看護師が男性を問診した際、2人はマスクをつけた状態でした。問診で男性は、けん怠感を訴えていましたが、新型コロナウイルスの感染の疑いの目安とされる、37度5分以上の熱はなかったといいます。いわば、男性は感染の疑いが薄い一般外来の患者だったのです。それでも感染は起きました。

 「『2分以内なら低リスク』という基準だけでは、済まないんだなというところも、実際、経験してわかった」(斗南病院・奥芝俊一院長)

 保健所からは「病院の感染症対策に落ち度はない」と言われたといいます。しかし斗南病院は、いま独自の対策を強化しています。

 「発熱やせきなど風邪症状はございませんか?」(斗南病院職員)

 入口で配っているのは、症状を申告するよう呼びかけるチラシ。斗南病院では症状があればすぐに申告するよう呼びかけています。病院内で感染が起きた医療機関だからこそ抱く危機感。しかし時には心無い言葉を投げかけられることもあるといいます。

 「医療関係者も被害者の1人なんだよね。それを加害者扱いするような(一部市民の)対応もあって、そんなのを見ると非常にモチベーションも落ちてしまうし、医療崩壊につながりかねない」(斗南病院・奥芝俊一院長)

 被害者にも加害者にもならないよう、感染の予防に努めてほしいと奥芝院長は話します。